爆笑問題と考えるいじめという怪物 の商品レビュー
いじめられていた小学生時代を思い出しながら読みました。 今思い返せば大したいじめではありません。それでも当時の私はハッキリと自殺を考えました。 勉強が人よりもできたからこそ、将来に希望を持っていました。将来にすがっていました。いじめられている現在は捨て、未来だけを見て過ごしていま...
いじめられていた小学生時代を思い出しながら読みました。 今思い返せば大したいじめではありません。それでも当時の私はハッキリと自殺を考えました。 勉強が人よりもできたからこそ、将来に希望を持っていました。将来にすがっていました。いじめられている現在は捨て、未来だけを見て過ごしていました。それはおそらく本書で書かれていた「逃げ」だったと思います。 現在、アルバイトで塾講師をしているため多くの中学生と接しています。生徒と同じ年齢の頃の私では気がつきませんでしたが、本当に一人一人異なる個性があり、可能性に満ち溢れています。その個性が勉強ではない子も当然います。回りを明るくできる子、先生に対して臆せず質問できる子、常に冷静で思慮深い子。私には無いものを子供たちはたくさん持っています。勉強だけでは分からない才能がたくさんあることを早く知って欲しい、それは様々なことを経験すること、多くの世界に触れることで分かることだと思いました。 本当に考えさせてもらえる一冊です。
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いじめの原因を追って座談会が続く。だが、なかなか結論は出そうにない。それは、いじめというものが、日常生活の延長線上にこっそりと現れるものだからだ。 太田は、人間が生きるために必要なものとその真逆のものが"同じ場所に存在する"と分析する。からかいといじめ、遊びといじめ。その境目を言...
いじめの原因を追って座談会が続く。だが、なかなか結論は出そうにない。それは、いじめというものが、日常生活の延長線上にこっそりと現れるものだからだ。 太田は、人間が生きるために必要なものとその真逆のものが"同じ場所に存在する"と分析する。からかいといじめ、遊びといじめ。その境目を言葉で捉えようとするたび、実態から大きく乖離していることに気付く。 座談会は、あちらへこちらへと揺れ続ける。そこにいじめの「怪物」ぶりが見え隠れしている。
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東京シューレ葛飾中学校への訪問と,座談会はTVで観た。そのときも語っていた太田光の「笑いはいじめそのものだ」という持論が力強い。テレビや芸人が,お笑いはいじめとは違うって言っちゃったら,それはいじめを隠蔽する学校と同じだと。人の死につながるものと,人が生きる糧になるものは,切り離...
東京シューレ葛飾中学校への訪問と,座談会はTVで観た。そのときも語っていた太田光の「笑いはいじめそのものだ」という持論が力強い。テレビや芸人が,お笑いはいじめとは違うって言っちゃったら,それはいじめを隠蔽する学校と同じだと。人の死につながるものと,人が生きる糧になるものは,切り離すことができない。至言だと思う。で,どうするか。答えははっきり出されてはないけれど,やはりつらい状況から逃げられるようにすること,これしかないんだろうな。
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人間が社会という仕組みで生きていく限り「いじめ」は亡くならないと個人的には考えています。問題はどうやってそこから立ち向かうか、逃げ出すか、何故起こるのかを理解しておくことだと思います。いじめる立場にも虐められる立場にも直接、間接的にも絶対体験するはず。自殺という最悪な結果だけには...
人間が社会という仕組みで生きていく限り「いじめ」は亡くならないと個人的には考えています。問題はどうやってそこから立ち向かうか、逃げ出すか、何故起こるのかを理解しておくことだと思います。いじめる立場にも虐められる立場にも直接、間接的にも絶対体験するはず。自殺という最悪な結果だけにはさせたくない、したくない。
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あらゆる角度から「いじめ」について考えさせてくれる本だった。 「自分はいじめっこである」という太田光さんの告白は衝撃的ですらある。本当のことだけど誰しも認めたくない事実。自分の中にも「異質なものを排斥したい」という感情があることを正直に認めているからだ。 「いじめ問題」に特効薬は...
あらゆる角度から「いじめ」について考えさせてくれる本だった。 「自分はいじめっこである」という太田光さんの告白は衝撃的ですらある。本当のことだけど誰しも認めたくない事実。自分の中にも「異質なものを排斥したい」という感情があることを正直に認めているからだ。 「いじめ問題」に特効薬はない。結局は人間関係の問題だから。誰かと誰か、そしてそれを取り囲む人々が作り出す雰囲気、環境、そういうものがいつのまにか「いじめ」を生み出す。 また「いじめ」と称される行動の中には、すでに犯罪の領域に達するものもあり(暴行、脅迫、恐喝など)、そういうものをひっくるめて「いじめ」として扱うのもそろそろ無理があるのではないかと思う。 犯罪行為にまで発展してしまうのはなぜなのか。 どうして被害者が命を絶つ事例があとをたたないのか。 「いじめ防止対策推進法」が制定されたが、それがどれくらいの効果をもたらすだろう。 本書の中に「自殺も形を変えたいじめの一種である」という一文があった。いじめられている現実に耐えかねて死を選ぶ人もいるだろうが、自分が死ぬことでなんらかの復讐に代えたいという願望もどこかにあるのではないか。おおむねそういう願望は叶わないものなのであるが。 本書と「反省させると犯罪者になります」という本をあわせて読むと、ひとつの方法が浮かんでくる。 「された方の気持ちを考えなさい」という反省を強要する方法ではいじめはなくならないのではないか、ということである。 なぜ自分は他者を攻撃するのか。ばかにするのか。無視したくなるのか。そういうことをきちんと追求する自省の習慣を身につけることが必要なんじゃないかと思った。 ストレスにせよ、寂しさにせよ、あまりにも自分の感情の本体を知らない人が多い。 いじめられることに正当な理由はないが、人の攻撃欲を刺激する何かを持っていることもある。他者を攻撃したくなったときには、自分が何に反応しているのか自問自答することも大切なのではなかろうか。 そして、そういうことができるような人間にするのが、たぶん「教育」の大きな目標だと思う。
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とても考え抜かれた、いい本やと思います。 本書には、さまざまな立場の方が登場しており、それぞれ意見は食い違うものの、一人ひとりが「自分の身に照らして」考えているように思いました。 最初の、太田さんのいじめについてのエッセイ、東京シューレ葛飾校の訪問記、最後の座談会など、どれもおも...
とても考え抜かれた、いい本やと思います。 本書には、さまざまな立場の方が登場しており、それぞれ意見は食い違うものの、一人ひとりが「自分の身に照らして」考えているように思いました。 最初の、太田さんのいじめについてのエッセイ、東京シューレ葛飾校の訪問記、最後の座談会など、どれもおもしろい。 誰もが自分もいじめをする、普段からしてしまっているというふうに考えること、学校以外にも居場所をつくること、が大切なように思いました。 すごくよかったので、また読みたいです!
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もちろん本書の中で、いじめについての解決策は出てこない。 東京シューレのような成功例、たとえば生徒が「友達が出来て良かった」 「何があっても友達を守ろうと思うようになって、今までの自分を変えよう と決意した」とまで言っているような素晴らしい例もある。 しかし現実は、実際に太田自...
もちろん本書の中で、いじめについての解決策は出てこない。 東京シューレのような成功例、たとえば生徒が「友達が出来て良かった」 「何があっても友達を守ろうと思うようになって、今までの自分を変えよう と決意した」とまで言っているような素晴らしい例もある。 しかし現実は、実際に太田自信が爆笑問題としての 田中とのやり取りを引き合いにしているが ”田中が自殺したらお手上げ”、というものだろう。 これは本人がいじめている意識がない、さらにはいじめられている 側も、最初は笑っているがそれがエスカレートしてくる、と分析している ようなものなのだろう。 自分を客観視するこごができ、これは後々ネタになる!と考えることができるローリーのような存在は数パーセントだろう。 だからこそ、最後に書かれているように、 勇気を出して大人に助けを求める、 ことが社会に浸透してほしい。 あとがきのNHKディレクターの話、いじめを追放した私は 正義だったのか?も、何気に考えさせられる一文でした。
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