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藤沢周平読本 の商品レビュー

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2021/03/25

 青春を描いた「蝉しぐれ」「用心棒日月抄」「獄医立花登手控え」、中年だと「海鳴り」、隠居したら「三屋清左衛門残日録」。藤沢周平、下からの目線、女性への優しい眼差し、そして男が女に救われる世界。生と死、幸福と絶望、愛情と憎悪の交差する闇と光を描いた作家。肺結核で大手術と5年の療養、...

 青春を描いた「蝉しぐれ」「用心棒日月抄」「獄医立花登手控え」、中年だと「海鳴り」、隠居したら「三屋清左衛門残日録」。藤沢周平、下からの目線、女性への優しい眼差し、そして男が女に救われる世界。生と死、幸福と絶望、愛情と憎悪の交差する闇と光を描いた作家。肺結核で大手術と5年の療養、妻が28歳で癌で死亡、そんな人生経験が作品の根底にあるのでしょう。「藤沢周平読本」(1998.10)を読んで、読みたい本がまだ沢山残っていることを知りました。今の私のベスト3は、「海鳴り」「橋ものがたり」「蝉しぐれ」です。

Posted byブクログ