ロックの名盤!ザ・ビートルズ レット・イット・ビー の商品レビュー
ロックの名盤シリーズもこれで三冊目。 初めて読んだのは村上春樹翻訳による「ペット・サウンズ」、続いて先日読んだのが「レッド・ツェッペリンIV」。 個人的にはこれら前2作よりも当「レット・イット・ビー」の方が読んでいて面白かった。 独りよがりな内容になることなく、既存...
ロックの名盤シリーズもこれで三冊目。 初めて読んだのは村上春樹翻訳による「ペット・サウンズ」、続いて先日読んだのが「レッド・ツェッペリンIV」。 個人的にはこれら前2作よりも当「レット・イット・ビー」の方が読んでいて面白かった。 独りよがりな内容になることなく、既存のデータや情報に加え、多数の関係者へのインタビューからなる素材を、時系列で整理された形で提示してくれており、好感が持てる。 ただ、いわゆるビートルズ終焉のこの時期の情報は、かなりの量がすでに世間に流布されており、なかなか新発見、新事実といったものに出会える機会は少ない。 当書においても、目を見張るような大発見、新事実というものは残念ながらなかったように思う。 まぁ、これは著者の責任でもないし、仕方のないことなのだろう。 ブートレグからの情報がかなりの量を占めていることは、ちょっと興味深かった。 ブートレグは決して正式に認知されている訳ではないだろうが、ある程度市民権を得ている存在になっているのだろう。 例の「ジョン・レノン・テープス」や「アンソロジー・シリーズ」も、ブートレグの存在というものに、何かしかの影響を与えているのかも知れない。
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ビートルズ関連の翻訳書籍は読みごたえのあるものが多い。近年では、ジェフ・エメリックの著作が最高に楽しめたし、クラウス・フォアマンのものも良かった。どれも創造の過程や瞬間が劇的に語られていて思わず感動してしまう。本書は、「レット・イット・ビー」の製作過程と後日談に絞って、その詳細が...
ビートルズ関連の翻訳書籍は読みごたえのあるものが多い。近年では、ジェフ・エメリックの著作が最高に楽しめたし、クラウス・フォアマンのものも良かった。どれも創造の過程や瞬間が劇的に語られていて思わず感動してしまう。本書は、「レット・イット・ビー」の製作過程と後日談に絞って、その詳細が記述されている。既知の事項が大部分を占めているが、整理されて述べられているためとてもわかりやすい。60年代後半から70年代にかけてのポピュラー音楽の最近の評論は、ブートレグに大きく依存しているなぁとあらためて認識させられた。
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