チャイニーズ・ドリーム の商品レビュー
興味深い本である。 中国経済の本といえば、ほとんどがマクロな視点からのものばかりなのだが、本書は「鳥の眼」ではなく「蟻の眼」の本である。中国の足下で起きているダイナミックな動きがよくわかる。 おそらく経済が勃興する国家の一時代にはどこでもある風景なのかもしれないが、すでに高度成長...
興味深い本である。 中国経済の本といえば、ほとんどがマクロな視点からのものばかりなのだが、本書は「鳥の眼」ではなく「蟻の眼」の本である。中国の足下で起きているダイナミックな動きがよくわかる。 おそらく経済が勃興する国家の一時代にはどこでもある風景なのかもしれないが、すでに高度成長時代を遠い昔に過ぎ去った日本に生きる私たちにとってはなんとも眩しい光景である。 ただし、これらの現象が本書で主張するように普遍的なものなのか、それとも中国で起きている様々な現象のごく一部なのかはもう少し検証が必要かとも思えた。
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中国における特にこの10年ちょっとの経済発展における特徴をとらえて、中国の経済体制が西側(欧米側)が考えるよりもずっと民間主導でダイナミックに展開しているということを論じている。 中国に住んでいれば(あるいは中国ビジネスを気をつけてみていれば)必ず見知っているであろう、「携帯電話、電気自転車、太陽電池」といった製品を題材に、ある地域において爆発的に同製品でベンチャーが発生していることを調査し、そこから中国においては若者による起業が非常に多く、官が「意図しないところで」経済が発展していくことを論じるのが本書の骨子である。そういう意味で、本書は経済全体を語ると言うよりは、著者が考えるある理論をさせるためのいくつかケース集という位置づけであると考えるのがよいと思う(経済的というよりは経営的といってもよいかもしれない)。 新書と言うこともあり、本書の内容を知ったからと言ってビジネスが次につながるような話があるわけではないと言う意味において、ビジネスパーソンである自分から見ると、★3つ。
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事業で成功して資本家になる夢を持ち中国人が大勢存在することが中国の経済を成長させる大きな原動力となっている。 ゲリラ携帯電話産業。脱法行為を行い、企業名もわからないような神出鬼没なメーカー。リサイクル機とは大手メーカーの中古携帯を回収し、壊れた部品を入れ替えて新品のような状態にし...
事業で成功して資本家になる夢を持ち中国人が大勢存在することが中国の経済を成長させる大きな原動力となっている。 ゲリラ携帯電話産業。脱法行為を行い、企業名もわからないような神出鬼没なメーカー。リサイクル機とは大手メーカーの中古携帯を回収し、壊れた部品を入れ替えて新品のような状態にしている端末。 中国はかつては自転車が名物だったがバイクやら自動車に代わった。公害になるのも当然だ。
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