最新解説 超小型モビリティのことが1日でよーくわかる本 の商品レビュー
超小型モビリティと呼ばれる自動車の紹介で、定義、車種、実証実験を一通り紹介しているものの、もう少し踏み込んだ解説が欲しかった。例えば実証実験については、各地で実証実験が行われて参加者には好評だったという程度。何が好評だったのか、逆に問題点は何であったのか、今後どうすべきなのかと...
超小型モビリティと呼ばれる自動車の紹介で、定義、車種、実証実験を一通り紹介しているものの、もう少し踏み込んだ解説が欲しかった。例えば実証実験については、各地で実証実験が行われて参加者には好評だったという程度。何が好評だったのか、逆に問題点は何であったのか、今後どうすべきなのかといった部分が足りない。 特に問題点は全体を通してほとんど指摘がなく、むしろ悪いのは超小型モビリティ以外であるという方向へ論を持っていく傾向にある。例えば安全性能が簡略化されているが、速度が出ないから歩行者とぶつかっても問題はなく、むしろ超小型モビリティも自動車なのだから歩行者が気をつけないといけない。また、普通の自動車との事故についても、見えにくいことを指摘しつつも、小さいのだからぶつからないように気をつけるべきだ、と取ることのできる記述になっている。他には導入や他の車との規格の違い、諸外国に遅れて普及が遅れているという点を指摘しているが、大抵は「行政、消費者の理解が足りない」という趣旨の結論に行き着く。著者が超小型モビリティを画期的なものと捉え、導入を推進したいということは理解できたが、とにかく超小型モビリティを絶対視しすぎているように感じた。
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