経営学イノベーション(1) の商品レビュー

十川廣國【著】

2021/04/30

この本での重要な主張
１，現代の企業は計画戦略と創発戦略を慎重に使い分ける必要がある。すなわち組織学習、柔軟性とマネジメントによるコントロールという性格を併せ持つことが必要。
２，イノベーションへのカギは事業・部門横断的活動である。職能別、事業別などの組織形態にかかわらず、絶えず異部門間で知識交流を図るべき。
３，経営者として、企業の基本理念をもとに将来のビジョン、イノベーションギャップを定め、それらを社員とよく共有し、達成へと導くことが最も基本的な役割　これができないと社内に創造の意欲が生まれず、現状維持ばかりを目指すようになってしまう
４，組織の創造性構築のためにはミドルの役割が重要になる。具体的には上下・左右（左右は部門横断の意味）双方向のコミュニケーションを促進し、下からのアイデアを積極的に吸い上げることなどがある。また、計画偏重かつ減点方式の人事に偏らないことも重要。
５，経営者として、会計に関する知識とそれを戦略に生かすスキルが必須といえる。