チャーチル の商品レビュー
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チャーチルの顕著な特徴、つまり精力的で、冒険好きで、野心的で、複雑な知性を持ち、情に厚く、勇気があり、打たれ強く、人生のあらゆる側面に強い情熱を持つといった点は、どちらかと言えば母親から受け継いでいる 1895年11月には銃弾が飛び交い黄熱病と天然痘が猖獗を極める前線に行った。「初めて怒りとともに銃が撃たれ、銃弾が肉を引き裂く音、うなりを上げて飛ぶ音を聞いた」とチャーチルは書いている
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☆野中郁次郎の解説がよい。 ☆ジタバタ力の人。有名になろうとジタバタ。その一方で信念の人でもあった。ローマ帝国衰亡史など、歴史に学んだらしく、本質を直観的につかむ能力に長けていた。
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第二次大戦時に首相として、英国を勝利に導いたチャーチル。演説を巧みに操り、国民を結束させたのは語りぐさである。しかし、その背景には、若いころ第一次大戦やエジプト、南アフリカ戦線において従軍記者として、また実際に将兵として戦場へ出向き、その経験を出版してきた歴史があるからであろう。...
第二次大戦時に首相として、英国を勝利に導いたチャーチル。演説を巧みに操り、国民を結束させたのは語りぐさである。しかし、その背景には、若いころ第一次大戦やエジプト、南アフリカ戦線において従軍記者として、また実際に将兵として戦場へ出向き、その経験を出版してきた歴史があるからであろう。 また、この実戦経験が戦時において大きな役割を果たすのである。前線がどんなものかであるかをしっているが故に、兵器開発や戦力の割き方に関する戦略において優れた判断を行うことができたと言える。開戦前に、海軍大臣となってすぐに、艦船燃料の石炭から石油への転換、大戦中ドイツのハンブルグの空襲など、積極的な空軍戦力の資料により、ドイツは空軍戦力を国内に温存するせざるを得なくなり、東部戦線での敗退につながっている。 政治面においては、歴史的な洞察力が傑出しており、第一次大戦後に英国で主流となっていた平和主義により、ドイツにおけるヒトラーの台頭を限定的なものと見ていた国内世論と真っ向から対立する、ドイツ脅威論を早い段階から唱えていたのである。実際に開戦となる頃にはチャーチルの主張は現実となっており、政治力を高めることに貢献したといえる。 メンバーに保守党のチェンバレンやハリファクスなどの政敵、そして労働党の党首とNo.2を取り込み、戦時内閣を組閣し、強力なリーダーシップを発揮する土台を築いた。また、War Room という政財界一体となった連絡組織をつくり、政策を国一体で行う体制を整えている。 ただし、唯一といってもいい決断ミスと言われているのが、ノルマンディー上陸作戦 D-Dayの1年の延期であったいう。これにより、ベルリン陥落が先に越され事となり、戦後のソ連による東ベルリンや東欧の支配が確定することとなったという。
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映画があるので急遽読破。チャーチルの人と成りをあまり知らなかったので。戦場を梯子して、勲章狙いと、執筆狙いを同時にするなんて狂気としか思えない。五体満足だったから良いものの、怪我したら、どうなるかとか考えなかったのか。成績が悪かったとか欠点があるからこそこんな個性的な人物が生まれ...
映画があるので急遽読破。チャーチルの人と成りをあまり知らなかったので。戦場を梯子して、勲章狙いと、執筆狙いを同時にするなんて狂気としか思えない。五体満足だったから良いものの、怪我したら、どうなるかとか考えなかったのか。成績が悪かったとか欠点があるからこそこんな個性的な人物が生まれるのだと思う。塹壕戦に参加して元気を取り戻すなんて、私には、到底無理だ。でも、それをやれるからこそ前線の兵士の心が理解でき素晴らしい指揮官であるのだろう。
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不屈のリーダーシップをとった人と知られているチャーチルの偉人伝。「この二年間で3回目の大打撃だ。まず暴落で金を失い、政治的な立場を失い、交通事故でとんでもい大怪我だ」という普通の人では立ち直れない状態であるが、入院中すでに立ち直るための動きを始めたというからスゴイ。
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第一章 若武者 第二章 自由主義の政治家 第三章 失敗の教訓 第四章 成功と悲惨 第五章 荒野の予言者 第六章 最高権力と挫折 第七章 栄光の黄昏
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20世紀で最も偉大な人物の一人であるウィンストン・チャーチルの生涯を記した伝記である。筆者は、チャーチルの警咳に接したことのあるジャーナリストである。 第二次大戦の英国の勝利は、英国人ではなくチャーチルの情勢判断の正しさ、勝利の意味の理解、勇敢で勤勉な執務にあったのだ。このよ...
20世紀で最も偉大な人物の一人であるウィンストン・チャーチルの生涯を記した伝記である。筆者は、チャーチルの警咳に接したことのあるジャーナリストである。 第二次大戦の英国の勝利は、英国人ではなくチャーチルの情勢判断の正しさ、勝利の意味の理解、勇敢で勤勉な執務にあったのだ。このような人物があの時にいたのは、まさに歴史の不思議というかおもしろいところだ。 幼少時は成績は決して良くなかったのに、自ら高い目標を掲げ達成に向けて努力するのは、非凡な証拠であろう。戦争には決断、敗北には闘魂、勝利には寛大、平和には善意とのチャーチルを示す言葉は、人格識見ともに深いことを表している。 ノーベル文学賞を受賞するほどの執筆力、画家としても高い評価を得ているし、ケチのつけようがないし、勝負するわけではないが全く敵わない。 本書は、文字間隔や余白も多めで、とても読みやすい。ただ、最後に野中郁次郎氏による50ページもの解説が載っているが、まさに蛇足で残念である。読者は、偉大な人物の評伝を読んだあとは、各自でその内容を咀嚼すればいいのであり、第三者の解説なんて余計なお節介である。
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チャーチルの強運に学ぶ PHP研究所 どうすれば未来予測力が身につくか? 歴史に学べ、歴史に学べ 国家経営の秘訣は歴史の中にある チャーチルは、過去の歴史の出来事が反復されて現在に現れるパターンを見ぬく認識能力が優れていた。既存の世論や言い古された知恵に対し、政治的に不利であって...
チャーチルの強運に学ぶ PHP研究所 どうすれば未来予測力が身につくか? 歴史に学べ、歴史に学べ 国家経営の秘訣は歴史の中にある チャーチルは、過去の歴史の出来事が反復されて現在に現れるパターンを見ぬく認識能力が優れていた。既存の世論や言い古された知恵に対し、政治的に不利であってもまっこうから異論を唱えることを恐れなかった 中公新書 チャーチル イギリスの現代史を転換させた一人の政治家 危機の指導者チャーチル 新潮選書
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未来予測能力は歴史に学ぶ。 過去のパターンが、どう現在に現れるかを見抜く力。 憎しみ、復讐、悪意に侵されない。 ジョークとウィットを愛し、喜びを最大限に享受する。 執筆家であり、風景画家の一面を持ち、戦争屋と呼ばれながら、 第二次世界大戦と言う危機の中で、 大英帝国を導いた宰相チャーチルのタフネスさを学ぶ。
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山岡洋一最後の翻訳書。 この本が発売された日に、チャーチルが紙幣になるってことが発表される巡り合わせは素晴らしい。 チャーチルのエピソードはとても魅力的。政治家以外に、絵画と文豪としても才能豊かなのは初めて知った。
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