「発達障害」の謎 の商品レビュー
発達障害という用語をたやすく使いすぎていると警鐘を鳴らしています。筆者が経験したケースもいくつか紹介しながら,LD,ADHDなど障害の違いも説明しています。 私は「発達障害」に関する知識をほぼ持ち合わせていませんが,この本の学術的な意味はそれほどないのではないかという印象を抱き...
発達障害という用語をたやすく使いすぎていると警鐘を鳴らしています。筆者が経験したケースもいくつか紹介しながら,LD,ADHDなど障害の違いも説明しています。 私は「発達障害」に関する知識をほぼ持ち合わせていませんが,この本の学術的な意味はそれほどないのではないかという印象を抱きました。あまり理路整然と記述されていない点,パラグラフ・ライティングができておらず,数行たらずの段落ばかりであり,つぎはぎ的である点,といった意味論的な不十分さや,表記ゆれ,誤植など,正しいことを伝えなければという信念があればしっかり読み直して解消できたであろう問題もかなり見られます。 保護者に対する筆者の説明のやり方も,私には理解がしにくかったです。アメリカの誰々がこう提唱したとか,海外の権威の名前を出すやり方です。私の同僚に自閉症研究者がいますが,おそらくそういう説明の仕方はしないと思います。
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