隣人が殺人者に変わる時 の商品レビュー
この三部作はとにかく衝撃的です。 平和とは何か。人間とは何か。罪と罰とは何か。善と悪、神の問題。赦しの問題。 人間における根本の問題がここに詰まっています。答えはありません。ですが、極限状態に生きた人たちの声がここにはあります。その声に耳を傾け、自分は何を思うのか。これは非常...
この三部作はとにかく衝撃的です。 平和とは何か。人間とは何か。罪と罰とは何か。善と悪、神の問題。赦しの問題。 人間における根本の問題がここに詰まっています。答えはありません。ですが、極限状態に生きた人たちの声がここにはあります。その声に耳を傾け、自分は何を思うのか。これは非常に重要なことだと思います。
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月並みな言葉しか出てこないが、まさに凄惨。手足を切られ、腹を裂かれ、切り刻まれ。これが人間がすることなのか…ジェノサイドを経験した人の言葉は重みが違う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
知らなすぎて、これは勉強しなくてはという気持ちになった。 語られている内容が、想像できるレベルをこえていて、このころ、自分は何をしていたのだろう、と考えてしまった。ほかの本も読んでみたい。
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ルワンダ…四国の1.4倍の大きさ、フツ84%ツチ15%ツワ1%、キニヤルワンダ語、農業9割、ほとんど標高1500メートル超、平均気温20度 1993年ルワンダ愛国戦線(ウガンダ政府が支援)とフツ系政権(フランスが支援)の間でルワンダ紛争の和平協定が成立するも紛争は続き、1994年...
ルワンダ…四国の1.4倍の大きさ、フツ84%ツチ15%ツワ1%、キニヤルワンダ語、農業9割、ほとんど標高1500メートル超、平均気温20度 1993年ルワンダ愛国戦線(ウガンダ政府が支援)とフツ系政権(フランスが支援)の間でルワンダ紛争の和平協定が成立するも紛争は続き、1994年4月6日ハビャリマナ大統領の飛行機が爆破された事件を皮切りに、フツ族(農耕)によるツチ族(牧畜)ジェノサイドが始まる マチェーテ(なた) インテラハムエ(フツの殺人者) "インテラハムエが歌いながら到着したのは昼前だった。彼らは手榴弾を投げ、垣を破壊し、そして教会に突入し、マチェーテや槍で人々を切り倒し始めた。彼らは髪にマニオクの葉を付け、力の限り叫び、心の底から笑っていた。" "彼らは一日二日の間、傷ついた者を沼の中に置き去りにすることがよくありました。そしてとどめを刺しにまた戻ってくるのです。" インテラハムエに入ろうとしてツチの家を密告したツチの元サッカー選手は、インテラハムエに利用された上に殺害された 殺された人は、アルバムをも燃やされ存在の証も残ってない フツの女「自分の夫はインテラハムエじゃなかった。当局が悪い。ツチが殺されてなかったら自分たちが殺されただろう」 杜撰(ずさん) 猜疑心 眼窩(がんか) 食べない日はないくらい豆を食べる キニヤルワンダ語に「ジェノサイド」に匹敵する言葉は無い "死体の血で栄養のついた泥水" 身体が泥だらけだったのでマラリアから守られた 白人は辛うじて助けてくれたけどアフリカ大陸の同胞は助けてくれなかった アフリカは血縁社会であるので、経済的援助を赤の他人に行うことは滅多に無い 2003年1月1日、大統領令「病気や高齢の囚人、および自白が受け入れられ少なくとも刑期の半分を既に務めている若い囚人や共犯者は、週に3日の公共労働を課せられることで執行猶予を認める」
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ルワンダ虐殺で生き残った人々の体験談。作者が生存者とその周りの環境を説明したのち、生存者の回想という形で話されていく。
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1994年に起こったルワンダジェノサイドで生き残った人たちの証言が書かれている。恐ろしい出来事であったことが伝わってくる。
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ルワンダ・ジェノサイドの14人の生存者による証言集。3ヵ月で80万人が虐殺された事件であるが、それまで隣人であった普通の人たちが、それは残忍な殺し方で、しかも淡々と殺人をこなしていく。ツチの人たちの尋常でない恐怖が伝わってきた。沼の中で息を潜めて殺人者から隠れている夢を見てしまう...
ルワンダ・ジェノサイドの14人の生存者による証言集。3ヵ月で80万人が虐殺された事件であるが、それまで隣人であった普通の人たちが、それは残忍な殺し方で、しかも淡々と殺人をこなしていく。ツチの人たちの尋常でない恐怖が伝わってきた。沼の中で息を潜めて殺人者から隠れている夢を見てしまう。数年経った後であっても精神的に立ち直れていないのもうなづける。なぜフツの人たちは突然凶暴になったのか、過激派インテラハムエへの恐怖なのか、フツの証言にも触れてみたいと思った。
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ルワンダ大虐殺の生存者たち14人の証言。 ルワンダのジェノサイドについては、差別されていたフツ族の恨みだとか、元々衝突があった民族同士だったとか、いろいろに言われているが、いくつかこの件に関する本を読んで感じたのは、遊牧民と農耕民という生業の違いはあったにせよ、同じ言語を話す彼ら...
ルワンダ大虐殺の生存者たち14人の証言。 ルワンダのジェノサイドについては、差別されていたフツ族の恨みだとか、元々衝突があった民族同士だったとか、いろいろに言われているが、いくつかこの件に関する本を読んで感じたのは、遊牧民と農耕民という生業の違いはあったにせよ、同じ言語を話す彼らを別々の民族と線引きし、争いの種を作ったのは彼らの国を植民地として支配していた西欧社会だという気がしてならない。 ツチ族もフツ族も、西欧の都合に振り回され悲惨な事態へ追い込まれた被害者だったと言えるのではないか。 ごく普通に暮らしていた善良な市民が、ある集団ヒステリーのような状態に陥り、起きてしまった凄惨な事態。そこに人間の怖さも感じる。 残念だったのは、翻訳が今ひとつでわかりにかったこと。経験の浅い方々が苦心して担当されたようではあるが。 また語り部となる人々にとっては当たり前のことも、アフリカの文化や風習、慣例に疎ければ何を言わんとしているのかピンとこないことも多い。 私自身がそのあたりに疎いせいもあるのだが、もう少し解説がほしかったかな…。
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