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少女と魔法 の商品レビュー

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2021/07/28

他者による規範からの逸脱は、他者であるがゆえ許容される。 ※魔法は規範からの逸脱ができ、許容される。 子供を守ると言う大義名分はヘゲモニックなフェミニ二ティと抵触しない。したがって社会政治的運動における「母親としての心配事」を持つ非活動家の一般女性たちの参加は強い批判の対象にな...

他者による規範からの逸脱は、他者であるがゆえ許容される。 ※魔法は規範からの逸脱ができ、許容される。 子供を守ると言う大義名分はヘゲモニックなフェミニ二ティと抵触しない。したがって社会政治的運動における「母親としての心配事」を持つ非活動家の一般女性たちの参加は強い批判の対象にならなかったのである。p40 林真理子や小山田ノンに象徴される80年代の女の本音が〇〇したいだったとするならば上野千鶴子らが主張した中身では何〇〇したくないだったと言えるだろう。最終的には自分自身の努力や裁量によってどうにかなる考え方でもあった。その結果〇〇したいの方がより広範な支持を集めたのだと言えるのである。p43 女の子たちれの影響力が大きかったのはウーマンリブより『anan』『non-no』である。アンノンが女性解放に果たした役割はおそらく電気洗濯機と同じ位おおきい。なぜってそれはすべてを趣味=ファッションに変えてしまったからだ。アンノンのファッション革命によってかつて家事や花嫁修行の領域にあったものはことごとくカジュアルな趣味消費の対象に変わった今まで女の義務だったものが女の子の趣味に変わる若い娘たちの気分をこれがどれほど解放したことかわからない。p44

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2017/01/27

セーラームーンにはまったため、読んでみました。 その時代の少女達が、どのように魔法少女を受容してきたか。 サリーちゃんアッコちゃんも見てたのは、再放送だったのかなぁ。あと魔法少女じゃないかもですが、日曜朝にやっていた竜宮城からきたお姫様?の実写子供向けドラマ?が好きだったことも...

セーラームーンにはまったため、読んでみました。 その時代の少女達が、どのように魔法少女を受容してきたか。 サリーちゃんアッコちゃんも見てたのは、再放送だったのかなぁ。あと魔法少女じゃないかもですが、日曜朝にやっていた竜宮城からきたお姫様?の実写子供向けドラマ?が好きだったことも思い出しました。 メグ・マミ見たことがないので、大変見たくなり。何よりノンが気になる。 プリキュアは、何だか現実的で夢がないなぁ、とか思っていたのですが、それはそれで人気なんだ。

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2014/04/28

おもろかった。と言っても、思い入れのあるおジャ魔女どれみ、プリキュアの項の比重が大きいんやけど。 この手の本にありがちな、結論ありきのレトリック駆使した強引さは少なくて、視聴者を対象にヒアリングとかやってて好感が持てた。

Posted byブクログ

2013/11/04

魔法少女アニメをジェンダー論から分析し、当時見ていた女性たちにどのように受け取られていたのかを調査・分析している。時にステレオタイプと批判されているこれらのアニメが、女性たちにそのまま解釈されているわけではないというのは興味深い。また、2000年代にはいり、なのはやまど☆マギなど...

魔法少女アニメをジェンダー論から分析し、当時見ていた女性たちにどのように受け取られていたのかを調査・分析している。時にステレオタイプと批判されているこれらのアニメが、女性たちにそのまま解釈されているわけではないというのは興味深い。また、2000年代にはいり、なのはやまど☆マギなどのアニメで今までのジェンダー規範に当てはまらないものも出てきているという指摘もされている。 女性だけでなくて、男性やそれ以外の人たちからはどう見られているのか分析するのも面白そうだ。魔法少女アニメ史としても楽しめた。

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2013/06/11

「魔法少女物アニメ」を本来の視聴者である「少女」を対象としてその受容の変遷を考察。私は「メグ・マミ」世代で娘は「プリキュア」世代だわ。 ちょっと高いんだよね(3800円)…デモ衝動買いするかも。

Posted byブクログ

2013/05/01

テキスト分析とオーディエンス調査を通じて女児向けの「魔法少女」が何を描き、どう受け止められてきたかを総覧した一冊。アカデミズム発のアニメの本としては、非常に丁寧に目を配ってあり、この本の手つきは、今後この種の研究をする人の参考になるであろう。 読みどころは多いが、印象深いのはやは...

テキスト分析とオーディエンス調査を通じて女児向けの「魔法少女」が何を描き、どう受け止められてきたかを総覧した一冊。アカデミズム発のアニメの本としては、非常に丁寧に目を配ってあり、この本の手つきは、今後この種の研究をする人の参考になるであろう。 読みどころは多いが、印象深いのはやはり第四章のオーディエンス調査。「サリー・アッコ世代」「メグ・マミ世代」「セーラームーン・ドレミ世代」に対して、かなり深い聞き取り調査をしており、前段で取り上げた各作品のコードが、どういうふうに受容されていたかが明らかにされる。  こういうのはアカデミズムでなくてはできないアプローチだ。これによっって、各世代とも、独自に(主体的に)作品を読むことで「魔法少女」を自己表現と自己肯定のための1つの要素として受容していたことかわかるのも印象深い。  こうした調査によって(興味深いが大ざっぱでもある)『紅一点論』の狭い範囲しかフォローしていない印象批評よりも、具体的な受容像が明確になっている。  おすすめ。

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