Room No.36 の商品レビュー
何となくあった違和感も、もともとは電子書籍だったと知り納得できた。 掴みどころのない展開は、まだ見えないずっと向こう側にある恐怖を感じさせてくれる。 あとがきにある小鶴さんが言うように、まさに「トランス状態で書いた」と納得できる物語だった。 人物描写の浅さや結末の唐突さは否めない...
何となくあった違和感も、もともとは電子書籍だったと知り納得できた。 掴みどころのない展開は、まだ見えないずっと向こう側にある恐怖を感じさせてくれる。 あとがきにある小鶴さんが言うように、まさに「トランス状態で書いた」と納得できる物語だった。 人物描写の浅さや結末の唐突さは否めない。 でも、グイグイと物語の世界に引きずり込んでいくような勢いはある。 この物語、ネットカフェで読んだら思わず席番号を確認したくなるだろう。 そして、きっとコーラは飲めなくなるに違いない。 世の中にあふれる「傍観者」への警告。 小鶴さんがそこまで考えていたのかはわからないが、常に傍観者でいることが安全圏のような世の中の流れにちょっとした一石を投じる意思のようなものを感じた。 異様な雰囲気とホラー独特のジメついた空気が流れている物語だった。
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