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ラマナ・マハルシとの対話(第3巻) の商品レビュー

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2017/02/15

店頭に3巻しかなかったので、とりあえずこちらから読みだした。 ラマナ・マハリシはインドの聖者で、19~20世紀の半ばまで生きた人である。 この対話は第二次世界大戦の前に記録されたものらしい。 この聖者は質問者達に、繰り返し自分の真我を見つけるようにと教える。それはもともと自分の中...

店頭に3巻しかなかったので、とりあえずこちらから読みだした。 ラマナ・マハリシはインドの聖者で、19~20世紀の半ばまで生きた人である。 この対話は第二次世界大戦の前に記録されたものらしい。 この聖者は質問者達に、繰り返し自分の真我を見つけるようにと教える。それはもともと自分の中にあるものであると。 身分階級制度をどう思うかという問答が興味深かった。 インドには有名なカースト制度がある。 質問者は悲惨な差別を見るのが苦しく、何とかしなければいけないと思っている。 それに対して、マハルシは「それはいけないことだ、皆でなくそう・・・」などとは言わない。 真我に気づけば、そんなことは問題ではなくなるという。 確かにそういった人々が増えれば、差別などはありえない世界になるだろう。彼らにとっては他人も自分同然なのだから。 深く考えさせられた。 大乗的なアプローチと、小乗的なアプローチの違いとも言える。 確かに善意や人を救おうという志は、いくら純粋な気持ちで始められたとしても、単なる押し付けや危険思想にひっくり返ってしまうことがある。 ボランティアがいくら活動しても、さっぱり向上していかない地域もある。 かといって、自分の悟りだけに執着していていいのだろうか・・?そう感じる人はここを読むと少し納得できるかもしれない。 インドの哲学用語が頻繁に出てくるのでちょっと読みにくいと思ったが、本の最後に索引がついていて、なかなか親切。 2013年に刊行されていて、訳者は1960年生まれ。ということは、それ以前はこの本の内容はほとんど知られていなかったということか。

Posted byブクログ