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官僚の風貌 の商品レビュー

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2013/10/26
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この国を動かしてきた顔の見えない人々――政党勃興、 戦時体制、敗戦など社会情勢の変動が、行政機構に与え た影響を探る、ユニークな日本官僚史。 (親本は1999年刊、2013年文庫化)  プロローグ ヒゲから坊主まで  1 パーキンソンの霞ヶ関  2 老公爵の青春ー高文官僚と国際潮流  3 出世の構図(1)ー成績と人物  4 出世の構図(2)ー官僚・政治家・記者  5 天皇と教祖たち ー「革新官僚」横流の時代  6 占領はお召し列車に乗って     ー日米官僚の相互乗り入れ  エピローグ 官僚と近代の終焉ー官僚と三つの波 456ページの大著。厚さは1.5cmくらいになろうか。 表紙は昭和13年の厚生省発足時の写真である。内務省解体 とともに発足したと思っていたので意外であった。 本書を読んでもさほど新しい視点が得られた訳ではなくいさ さか残念な気分になった。 自伝や伝記を引用し明治から昭和にかけての官僚史を記述して おり、読み物として面白い部分もあるが、行間に著者の価 値判断が透けてみて鼻につく。(本書を歴史書に分類するの であれば、対象からもう少し距離を置き客観的に記述した方 が良いと思う) 「○○らしい」とか「○○という」という文章も気になる。 伝聞だからということだろうか。 とはいえ、260本という参考文献の豊富さや、関係年表と 索引もあり、近代の官僚を俯瞰した本としては読み応えがあ る。個人的にはより深く考察して欲しいところであるが、1 冊に収まりそうにないしこのシリーズの趣旨ではないのかも 知れない。他の本と併せて読みたい本である。

Posted byブクログ