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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 の商品レビュー

3.7

1585件のお客様レビュー

  1. 5つ

    268

  2. 4つ

    578

  3. 3つ

    434

  4. 2つ

    83

  5. 1つ

    27

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2024/12/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

モヤモヤが残る終わり方だった 三分の一くらいまではかなり面白かった 結局、灰田?関連の話は何を表現していたのかあまりよく掴めなかった シロ以外の人たちに会いに行く話の内容は割と展開的に普通で意外性はあまりなかった 読みやすく、展開が早く進んで、世界観にも没入しやすかったけど、メッセージ性はあまり掴めなかった 結局、「妄想」という言葉で処理できるものなのか、いつもの「現実ではないどこか」で起こったことなのか、はっきりしなかった 「実際に」は行われていたかどうかなのか シロの考察は最後ら辺に語っていたのが当てはまるとして、自分がやったかもしれないどうこうの考察はほとんど進まなかった ピアニストと箱と6本の指は何を意味していたのかはっきりとイメージできなかった 松本に行かなかったのもなんだかなーって感じだったし、それなら三日後とやらの顛末を明確に追いたかった 前半はすごく引き込まれてこれは面白いぞ!と思ったけど後半からは意外性に欠け、比較的単純に思えたが、相変わらず世界観は大好きなのでこの評価 また読んでみたらイメージが変わるのかね 機会あれば んで考察読んでみた 沙羅の正体ねぇ なるほど一理ある  今度読んでみたときはそういう考察面で楽しみたい

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2024/10/31

この作品で、村上春樹さんの本デビュー。 初めてで、どの作品を読んだら良いか分からず、古本屋で出会ったものを運命と思い読んでみようと思い、こちらに決定。 結果、とても良かったと思う。 こちらのレビューにもあるように、村上春樹さんの作品の中では村上春樹さん度が弱めのものらしく、...

この作品で、村上春樹さんの本デビュー。 初めてで、どの作品を読んだら良いか分からず、古本屋で出会ったものを運命と思い読んでみようと思い、こちらに決定。 結果、とても良かったと思う。 こちらのレビューにもあるように、村上春樹さんの作品の中では村上春樹さん度が弱めのものらしく、難しすぎずとても読みやすく、でも村上春樹さんの特徴的な部分はしっかり出ている(?)みたい。 私は好きだった。 川上未映子さんの「夏物語」も好きだし、三島由紀夫の「金閣寺」も強烈な印象が残ってるし、私はとにかく純文学というジャンルが好きなのかな。 全て明かされなくて良い。 想像したり、自分なりの解釈ができる余地があるものが好きな人にはおすすめの本。

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2024/10/19

いつもより春樹色は弱め?読みやすくなっている感じ。 良いのか悪いのか?ちょっと拍子抜け。 愛知県人にとっては馴染みのブランドなどが出て来て何だかうれしい。 非常に分かりやすい村上春樹入門編か?それともこれはワナか?

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2024/10/03

喉越しの良いうどんのように するする読める文体と ちょっとした未解決の謎 そして喪失感... ただ主要舞台が名古屋で 地元志向が強いところなど やや「あるある」的な所があったけど あえて名古屋にする意味は?と 思ってしまった... トヨタの事がちらっと出てきたけど トヨタだと...

喉越しの良いうどんのように するする読める文体と ちょっとした未解決の謎 そして喪失感... ただ主要舞台が名古屋で 地元志向が強いところなど やや「あるある」的な所があったけど あえて名古屋にする意味は?と 思ってしまった... トヨタの事がちらっと出てきたけど トヨタだとはっきり分かるように 描いたのもなんでだろうな〜と思い やっぱり他地域からは 「愛知=トヨタ」なのかな〜と思い なんだかな〜と思ってしまった ※関東にいた頃 「ご主人はトヨタにお勤めなの?」 とよく聞かれた 私の読解力が劣ってて そこに隠された 深い意味を読み切れてない だけかも知れないけど

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2024/10/02

青春時代の終焉とその喪失のトラウマと向き合う主人公の話 まるで何とかレンジャーのような色で呼び合う5人組の青春時代は、性が入り込むことでもろくも崩壊する 喪失のイメージが、灰田や6本目の指として繰り返される 主人公が巡礼の旅で取り戻したものと、永久に失ったものとは何だったか 一つ...

青春時代の終焉とその喪失のトラウマと向き合う主人公の話 まるで何とかレンジャーのような色で呼び合う5人組の青春時代は、性が入り込むことでもろくも崩壊する 喪失のイメージが、灰田や6本目の指として繰り返される 主人公が巡礼の旅で取り戻したものと、永久に失ったものとは何だったか 一つにはキャラという類型化から一個の個人への成長の物語であったかと思う 青春時代を寓話的にするためにあえてだとは思うが、個人的に名古屋人としては名古屋の描写があまりに表面的で名古屋弁らしき会話もなかったのはちょっと残念だった せめて再訪したときにはも少し違った角度で名古屋を見てほしかったとは思う

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2024/09/02

 どっしりとした読後感。文学を読んだ思い。内容がしっかりと把握できているかと言われるとやや心もとない。でも、深く深く心の底を泳ぐような読書だった。  ほかになんて言えばいいのかな?  春樹さんの小説には一貫してのテーマがある気がします。それは去っていった人の残したあるメッセージ。...

 どっしりとした読後感。文学を読んだ思い。内容がしっかりと把握できているかと言われるとやや心もとない。でも、深く深く心の底を泳ぐような読書だった。  ほかになんて言えばいいのかな?  春樹さんの小説には一貫してのテーマがある気がします。それは去っていった人の残したあるメッセージ。普遍的な死というもののどうしようもない真実。死への恐れ、あるいはあこがれ…でしょうか?  「ノルウェイの森」も良かったけれど、この本はこれまでの春樹さんの中では一番良かったかもしれない。  読み終わってまだしばらく心が波うっております。

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2024/08/28

高校の頃に親しかったグループから絶縁された経験を持つ中年男のお話 以下、公式のあらすじ --------------------- 主人公・多崎つくるは36歳の独身、鉄道会社で駅を設計する仕事に携わっている。 名古屋市郊外の公立高校時代、同じクラスの友人4人といつも行動を共にし...

高校の頃に親しかったグループから絶縁された経験を持つ中年男のお話 以下、公式のあらすじ --------------------- 主人公・多崎つくるは36歳の独身、鉄道会社で駅を設計する仕事に携わっている。 名古屋市郊外の公立高校時代、同じクラスの友人4人といつも行動を共にしていた。自分だけ東京の大学に進んだあとも、交流は続いていたが、大学2年7月に突然、理由も分からないまま友人たちから絶縁される。その後は「ほとんど死ぬことだけを考えて」過ごす時期が続く。 鉄道会社に就職し、いま交際している2つ年上の38歳の女性・木元沙羅に、当時の友人たちに会って直接話をし、事態を打開しなければと勧められ、一大決心をして、友人たちに会いにいく。 グループのうち、「アオ」と「アカ」は故郷の名古屋にいて、「クロ」はフィンランドのヘルシンキに家族とともに住み、「シロ」は他界していた。つくるは最初に訪ねた「アオ」から絶縁のいきさつを教えられ、その翌日に「アカ」のオフィスを訪ねる―。 --------------------- 読後の感想としては「よくわかからないな」だなw まず以て途中で判明するミステリ的な要素があるのに、その解決編が描かれていない 果ては犯人は自分かもしれないとか言い出すのはちょっと頂けないなぁ まぁそこが村上春樹らしいと言えばそうなんだけど 普通に読めば犯人は身内のあの人 でも、ミステリの定番のオチとしては仲間内のあの人が実行犯であの人が黒幕というパターンかな もしくは三人ともというパターンもあたり、それこそ前述の通り犯人は自分というパターンもなくはない スコットランドでの 「彼女を殺したのは僕かもしれない」 「ある意味では私かも知れない」 という会話が何かひっかかる 如何にも村上春樹っぽいやり取りではあるんだけど、この会話をどう解釈すればいいんでしょうね? あと、シロの2つ上の姉の存在も気になる つくると面識はあったのかな? もしかして、沙羅?という可能性もあるのだろうか? だからつくるに過去と向き合うように誘導したという可能性も考えてしまう 灰田の存在も謎 灰田の父が会った緑川の話はいつもの「ちょっと不思議な事が起こる」村上春樹っぽい 持つと死ぬ「死のトークン」 何かの比喩なのかな? 緑川は自殺するつもりも持病もないけど自分の余命はあと1か月であることを灰田の父に語っている ピアノを弾くときに、骨壺のようなものをお守りのようにピアノの上ににおいて演奏している まず、この話の信憑性が疑わしい どれだけ話の細部まで覚えていても、所詮は又聞きなわけだしなぁ そもそも、灰田って実在してるのか? つくるの妄想の可能性はないか? あの夜の出来事にしても、つくるの夢という可能性がある でも、退寮届が提出されている事を確認できているので、少なくともその名前の人物が実際にいたというのは確かなのだろうけど やはり、よくわかからないな ちょっと引っかかったセリフとしては 「歴史は消すことも、作りかえることもできないの」 というところ 個人的には、過去の出来事を消去も改変もできないけど、解釈を変えることはいくらでもできると思っている 意味付けと言い換えてもいいけど 過去の出来事に向き合い、今の自分がどう思うかというのはいくらでも改変可能だと思うよ 職場に村上春樹好きの人がいるんだけど その人が言うには「村上春樹は名古屋ディスりが酷い」との事 この物語にしても、名古屋人の閉鎖的なところを揶揄してるとか言ってたなぁ あと、講演会でも「名古屋の人いませんよね?」と言った上で結構ディスってたとか 私はこの物語を読む限りそこまでの名古屋ディスは感じなかったんだけどね 総評として 村上春樹の長編に初めて手を出したい人にはおすすめの作品なのではなかろうか? 分量が村上春樹の長編にしては短めだし(それでも一般の作家さんよりも長いけど) 私が村上春樹っぽいと感じている要素、「よくわからないな」、意味深な会話、気取った比喩表現、ちょっと不思議な出来事、がすべて含まれている まぁ、私自身からして村上春樹の長編はスプートニクの恋人、1Q84とこれしか読んだことないんですけどね

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2024/08/26

おそらくノルウェイの森から2作目。 やっぱり私には面白さがわからない。 含みを持たせて、伏線らしきものを巡らせて期待を持たせるとこまではいいけど回収してくれない。

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2024/08/13

田崎つくるの喪失と葛藤を描いた一冊。 色を持たないことをコンプレックスに抱きながらも人との関わりの中で希望を見出していく。沙羅との関係がどうなったかは分からないが勇気を持って1歩踏み出したことにエールを送りたい。

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2024/08/10

10年ほど前に話題になり購入、本棚に眠ってました。さて私はハルキニストになれるでしょうか? アカとアオとシロとクロ。そして多崎つくるの仲良し5人組から急にハブられた、つくるの13年後のお話。➕お話の3割が妄想と性の話で、結局は何の話? シロは何で多崎に犯されたって嘘言うん?んで...

10年ほど前に話題になり購入、本棚に眠ってました。さて私はハルキニストになれるでしょうか? アカとアオとシロとクロ。そして多崎つくるの仲良し5人組から急にハブられた、つくるの13年後のお話。➕お話の3割が妄想と性の話で、結局は何の話? シロは何で多崎に犯されたって嘘言うん?んで誰の子?それを信じる周りも周りやし、よう分からずハブられた多崎は何?って感じ。ほんで無精するような夢見過ぎ!んでそんなトラウマなるような酷い目にあって13年後に会いにいくのかな?フィンランド?そのフィンランドを選んじゃうオシャレな感じが村上春樹?宮崎ぐらいでよくない?どう考えてもフィンランドはいかない。最後もよう分からなくてモヤモヤするなぁ、、、根本的に終始暗い。 10年眠らさせてた作品ですが、私にはまだ早かったようです。ハルキニストへの壁はまだ高い。

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