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新・現代アフリカ入門 の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2023/01/29

なかなかとらえどころのない現代アフリカのうねりみたいなのを、少し見ることができる本だった。 視点としては、アフリカ大陸の国々が、そのそとの世界と、どう関係しあって今に至っているのか、とくに大国との関係などを、いろいろなアフリカ諸国の経験を記しつつ論じている。 ただ事実や出来事をの...

なかなかとらえどころのない現代アフリカのうねりみたいなのを、少し見ることができる本だった。 視点としては、アフリカ大陸の国々が、そのそとの世界と、どう関係しあって今に至っているのか、とくに大国との関係などを、いろいろなアフリカ諸国の経験を記しつつ論じている。 ただ事実や出来事をのべるのではなく、一貫して論じているので、比較的読みやすかったし、興味を持てた。

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2020/01/05

アフリカの様々な地域、国が抱える問題について概観できる。基本的にアフリカ目線で叙述され、北側の無理解、無関心、適当さなどがえぐり出される。コンゴの歴史、ケニアの歴史など、独立の過程でものすごい戦争があったことなど印象的だったので

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2018/11/23

自然破壊、砂漠化に関してはその背景となる政治や産業が重要で また対策は現地の住民の視点で行われなければならない。 真に独立した国家とは国家の富を国民の意思で国民の為に用いるべきであり 旧宗主国による搾取がそれを妨げる要因となる。 特に冷戦下で西側諸国はアフリカの資源が東側に渡るの...

自然破壊、砂漠化に関してはその背景となる政治や産業が重要で また対策は現地の住民の視点で行われなければならない。 真に独立した国家とは国家の富を国民の意思で国民の為に用いるべきであり 旧宗主国による搾取がそれを妨げる要因となる。 特に冷戦下で西側諸国はアフリカの資源が東側に渡るのを恐れ実質的な独裁的傀儡政権を支援した。 更に現代でも利権主義を背景にした汚職への反発によるイスラム原理主義の台頭も見られる。

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2018/10/28

【由来】 ・図書館の岩波アラートで 【期待したもの】 ・アフリカ、色々と注目集まってるし、基礎知識は持っておいてもよいかなと。 【要約】 ・ 【ノート】 ・

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2013/10/23

アフリカの問題を南北問題の、南の問題の一部として書かれている本。 もちろん、北主導の援助は限界を迎えているし、そもそも援助なのか市場開拓のためのものなのか線引きしにくいところもあるし、水問題などに見る北のグローバル企業の倫理観のなさもある… たくさん問題がある中で、私個人とし...

アフリカの問題を南北問題の、南の問題の一部として書かれている本。 もちろん、北主導の援助は限界を迎えているし、そもそも援助なのか市場開拓のためのものなのか線引きしにくいところもあるし、水問題などに見る北のグローバル企業の倫理観のなさもある… たくさん問題がある中で、私個人としてまで問題を引き下げると、「可哀想なアフリカ」と言うイメージがついている点がそもそも問題かなと思う。食べ物を残すと、アフリカの子供が可哀想、と言われた経験がある人も多いと思うし… その、可哀想、と言うのは逆に言えば、下に見ているとも言えなくはない。 下に見ている限り、同じ立場に立って物事を考えにくい。 そして下にみられている側も、「無力感の学習」をしてしまっている側面もあると思う。 膨大な地下資源、横取りされずに済めばいいけれど… Oct, 2013

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2013/09/18

ともすればステレオタイプなイメージや欧米の視点のフィルターで語られるアフリカ。本当のアフリカを知るきっかけとなる1冊。本書でアフリカの全てが語り尽くされている訳ではないが、これを起点に色々とアフリカのことを調べてみるのもよいのではなかろうか。 2013年6月に第5回アフリカ開発...

ともすればステレオタイプなイメージや欧米の視点のフィルターで語られるアフリカ。本当のアフリカを知るきっかけとなる1冊。本書でアフリカの全てが語り尽くされている訳ではないが、これを起点に色々とアフリカのことを調べてみるのもよいのではなかろうか。 2013年6月に第5回アフリカ開発会議(TICAD V)が開催されてはや3ヶ月あまり。縁あってその渦中にいた身としてはあのお祭りは何だったのかとふと感じることがある。そんなときに本書を読み返してみてアフリカに思いをはせたい。 本書の第4章冒頭に紹介されている「井戸を掘ったこの男はそこから水を飲むことはなかった。この井戸の冷たい水で喉の渇きを癒すことになったのは、その後に来た人々であった」がある意味20世紀以降のアフリカを象徴する一節かも知れない。

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2013/07/11

アフリカにはエネルギー最小消費国が集中している。アフリカは世界の原油生産高の一割以上を生産していながら、その消費量は5%とされている。 南アフリカは今でもアフリカ最大の経済規模を有しながらも、社会全体を見るならば著しい貧困と格差を再生産している。 アフリカの角ではかつては米ソ間の...

アフリカにはエネルギー最小消費国が集中している。アフリカは世界の原油生産高の一割以上を生産していながら、その消費量は5%とされている。 南アフリカは今でもアフリカ最大の経済規模を有しながらも、社会全体を見るならば著しい貧困と格差を再生産している。 アフリカの角ではかつては米ソ間の代理戦争の形をとっていたが、2000年代に入ってからはアメリカの反テロ戦争への参戦協力となった。 アフリカが本格的な民営化が手掛けたのは1990年代に入ってから。手がけられた業種は電力、電話、水道、農産物流通、加工、農村開発公社など。

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2013/07/07

20年前に著者が執筆した「現代アフリカ入門」をその後のアフリカ大陸各国の情勢変化を踏まえながら再整理、考察した1冊。先進国がアフリカを陵辱している風の論調が鼻につく人もいるようであるが、これからのアフリカをアフリカ人自身で作っていけるように考えるのであれば、忘れてはならない視点だ...

20年前に著者が執筆した「現代アフリカ入門」をその後のアフリカ大陸各国の情勢変化を踏まえながら再整理、考察した1冊。先進国がアフリカを陵辱している風の論調が鼻につく人もいるようであるが、これからのアフリカをアフリカ人自身で作っていけるように考えるのであれば、忘れてはならない視点だろう。それまでに中国に食い尽くされないことを祈る。

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2013/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

勝俣誠『新・現代アフリカ入門』岩波新書、読了。アフリカの年からおよそ半世紀、冷戦の崩壊から20年。経済のグローバル化は南北問題の解消を夢想した、南の貧困と北の支配現象は拡大するばかり。本書は四十年近くアフリカに通い続けた著者が歴史と現状、現在の課題と可能性を纏めた一冊だ。 アフリカと言っても非常に広大だが、筆者の後を追跡するだけでも実像は見えてくる。そこには数字でも理念でも浮かび上がらない「生身の人間」が登場する。特別異常でうまくいかない訳でもない。なぜ、そうなるのか。筆者は南北問題に力点を置き説明する。 アフリカの不幸と問題は私たちの切り離された異常ではなく、程度の差こそあれ『北』の問題である。しかし私たちは気づきだしている。終章「人々が変えるアフリカ」の一節が染み渡る。「人は市民として生まれない。尊厳への戦いを通じて市民になるのだ」。

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2013/06/02

主に20世紀のアフリカ各国の様子が詳しく書かれている。典型的な大学の先生の書いた本という感じなのが少し残念だが、半期ないし通年の講義を新書一冊で受講できたと考えればお得なのかもしれない。 しかし、図表のやる気のなさは何とかならなかったのか。著者がたまたま撮ったように思える写真は...

主に20世紀のアフリカ各国の様子が詳しく書かれている。典型的な大学の先生の書いた本という感じなのが少し残念だが、半期ないし通年の講義を新書一冊で受講できたと考えればお得なのかもしれない。 しかし、図表のやる気のなさは何とかならなかったのか。著者がたまたま撮ったように思える写真はまだしも、ナプキンに書いた図をそのまま載せるのは、一次資料を尊重する意図があったのかもしれないが多くの人の読む気を削ぐであろう。

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