1,800円以上の注文で送料無料

P-47サンダーボルト の商品レビュー

5

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    0

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/08/03

R2800エンジンにターボチャージャーとスーパーチャージャーを装備した重量級戦闘機。胴体を5本のパイプでガスが行き来する構造が壮絶(2本が排気ガス、2本が吸気、1本がインタークーラー用(ここから燃焼用の空気も分岐させる))。 高高度で来襲する爆撃機を迎撃する戦闘機として開発され...

R2800エンジンにターボチャージャーとスーパーチャージャーを装備した重量級戦闘機。胴体を5本のパイプでガスが行き来する構造が壮絶(2本が排気ガス、2本が吸気、1本がインタークーラー用(ここから燃焼用の空気も分岐させる))。 高高度で来襲する爆撃機を迎撃する戦闘機として開発されるも、第二次大戦ではドイツ軍はそんな攻撃をして来ず、もっぱらヤーボとして活躍。確かに低高度の近接支援でターボとか要るのか、と言われるとモニョる。 とはいえ、戦争で使われる兵器で何もかも理想通りのものなどそうそうない。有事の際、大馬力で搭載力のある戦闘機がそこにあったら、使うしかない。P-47はそういう意味でまさに傑作戦闘機であり、戦争が終わると急にその需要がなくなってしまったというちょっとかわいそうな飛行機でもある。 アメリカのパイロットの手記で、「P-47は急降下性能が素晴らしいんだってな」と言われて「昇るのにあれだけ時間がかかるんだから当たり前だ!」とブチ切れる会話があった。著者はプロペラを改良する前のP-47Dの初期型に乗っていたようだ。その後P-51に乗り換えて活躍することになる。 セバスキーSEV-3からP-47までデザインの傾向がよく似ていて、飛行機の設計には技術者の趣向がよく反映されるものだということが分かる。飛行機の形は理論により、主観の入り込む余地なく決まる、ということは実はあまりそうではない。

Posted byブクログ