そのとき、本が生まれた の商品レビュー
歴史書。つまり、大量かつ詳細な事実を積み重ねて、おぼろげに時の流れを描く。 それはヴェネチアにおける出版史だ。ルネサンス期を象徴する場所と時代である。 本の本というのはどうしてもこういうテイストになってしまう見本のような本だった。つまり、興奮するような本ではないというこだ。
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ドイツのマインツでグーテンベルクによって始められた活版印刷。しかし、実際に書籍出版が広がっていったのはヴェネチアだったらしい。 14世紀〜16世紀、ヴェネチアでの出版の状況やその背景、出版された様々な分野の本についてまとめてある本でした。細かい情報は記述されていて、きっと資料的...
ドイツのマインツでグーテンベルクによって始められた活版印刷。しかし、実際に書籍出版が広がっていったのはヴェネチアだったらしい。 14世紀〜16世紀、ヴェネチアでの出版の状況やその背景、出版された様々な分野の本についてまとめてある本でした。細かい情報は記述されていて、きっと資料的価値も高い本なのだと思うのだけれど、大まかな流れを知りたかった私には、ちょっと詳しすぎた、かな(笑)。ざっと斜め読みさせてもらいました。それでも、ヴェネチアでの出版活動が多岐にわたっていて商業的にも素晴らしいものであることはわかりました。 ただ、残念だったのは、図版がほとんどないこと。図版があればもっと面白かっただろうな。
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16世紀、ヨーロッパの交易の中心地であったヴェネツィアはまた出版の中心地でもあった。アルド・マヌーツィオのような綺羅星のごとき出版人に感嘆すると同時に、ギリシャ語、ヘブライ語、アルメニア語といった外国語書籍から、コーラン、世俗文学、医学書、美容術、料理本、楽譜などの多様な本が出版...
16世紀、ヨーロッパの交易の中心地であったヴェネツィアはまた出版の中心地でもあった。アルド・マヌーツィオのような綺羅星のごとき出版人に感嘆すると同時に、ギリシャ語、ヘブライ語、アルメニア語といった外国語書籍から、コーラン、世俗文学、医学書、美容術、料理本、楽譜などの多様な本が出版されていたことに驚く。著者はジャーナリストのようなので、多角的な内容が手際よくまとめられていて、概観に最適。ただ、製本にも章をさいてほしかったところ。
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印刷技術ではなく、出版産業としての本はヴェネツィアから生まれた、という産業と文化の話。イタリック体も文庫本も、そして最初にベストセラーを出版したのも、みなアルド・マヌーツィオがベネツィアで成したことである。そして大きな功績は、祈祷や学習の道具だった本を娯楽にして、出版を文化業とし...
印刷技術ではなく、出版産業としての本はヴェネツィアから生まれた、という産業と文化の話。イタリック体も文庫本も、そして最初にベストセラーを出版したのも、みなアルド・マヌーツィオがベネツィアで成したことである。そして大きな功績は、祈祷や学習の道具だった本を娯楽にして、出版を文化業として発展させたのだ。とはいえこの本は、そこにとどまらず、ベネツィア出版をとりまく戦争、宗教、さまざまな文化と出版の仕掛け方が紹介されていて、なかなか満腹感のある本。
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2013 10/30パワー・ブラウジング。つくばのACADEMIAで購入。 図書・図書館史用に買っておいた、ヴェネツィアの活版印刷や書物文化に関する本。 いよいよ活版印刷の回が近づいてきたので開いた。 詳しいメモは別紙。 やはりかなり役に立ちそうな内容で助かった。
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活字、活版印刷技術の発明、文庫本の発明など本の歴史はヴェネツィアを起点とすることを初めて知る。商業都市として栄えた街で様々なジャンルの本が次々と生み出された当時の活力を見事にまとめているように思う。行間から古本の香りのする気がするのは気のせいだろうか?
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第1章 本の都、ヴェネツィア 第2章 出版界のミケランジェロ、アルド・マヌーツィオ 第3章 世界初のタルムード 第4章 消えたコーラン 第5章 アルメニア語とギリシャ語 第6章 東方の風 第7章 世界と戦争 第8章 楽譜の出版 第9章 体のケアー医学、美容術、美食学 第10章 ピ...
第1章 本の都、ヴェネツィア 第2章 出版界のミケランジェロ、アルド・マヌーツィオ 第3章 世界初のタルムード 第4章 消えたコーラン 第5章 アルメニア語とギリシャ語 第6章 東方の風 第7章 世界と戦争 第8章 楽譜の出版 第9章 体のケアー医学、美容術、美食学 第10章 ピエトロ・アレティーノと作家の誕生 第11章 衰退、最後の役割、終焉
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