ひとり歩き の商品レビュー
アメリカはセントルイス生まれの筆者が旅先や日常での街歩きを綴ったもの。日本に住んで長いというものの、ネイティブでない人にここまでの日本語を紡がれるともう完敗というか、ひれ伏したい気分。日本文化の研究者で有名大学の教授ともなるとこんなにも母語でない言葉を操れるものなんだな~と思いな...
アメリカはセントルイス生まれの筆者が旅先や日常での街歩きを綴ったもの。日本に住んで長いというものの、ネイティブでない人にここまでの日本語を紡がれるともう完敗というか、ひれ伏したい気分。日本文化の研究者で有名大学の教授ともなるとこんなにも母語でない言葉を操れるものなんだな~と思いながら読んだ。 本書は主に「アメリカ」「東アジア」「日本」の大きな3つの章に分かれている。個人的には「アメリカ」がとても興味深かった。というのも、ヨーロッパには何度も旅行に行ったのに、アメリカには行こうと思ったこともないくらい興味がなく、出てくる地名が聞いたことはあっても地理的な位置が全くわからず、(私のために載せてくれてると思われる)地図を何度も見ながら位置を確認して、ふむふむと思っても、次の都市に移ると、もう前の都市の位置を忘れているという有様だから、アメリカの諸都市の記述が新鮮でとても興味深かった。当たり前だけど、広大なアメリカは南北で気候が全然違うし、経済格差もあるし、南北戦争の傷跡というか信仰の違いというか文化的に根付いているものの違いみたいなものもあるんだと、文章を通じて初めての経験をした気分だった。アメリカに興味を持てないことに変わりはないけれど、世界経済を牽引する国についてもう少し知っておかないとと少し反省。 そして「日本」の章では、筆者の冒険心に驚愕。いつも何か冒険を期待して、多くの人が臆してしてしまうようなことにも堂々と突っ込んでいく。美女に絡む酔っ払いに注意するとか、普通できない。高尾山に登ったその足で、赤羽、十条、王子と飲み歩き、最後にうちがある国立でも飲んで帰る、なんてそうそう真似できることではない。とにかく行動力のみならず行動量も素晴らしい。 ちなみに、マイクさん、ジャズピアニストでもあるらしい。さらに尺八もできる。将棋や太極拳も趣味とのこと。色んな方面に興味があってしかもそれぞれ、そこそこできる人って、不器用な私にとってはまぶしすぎる。自分と違い過ぎて、人としても興味深いから、こういう人のエッセイは新鮮な気持ちでおもしろく読んでしまう。 最後に、通勤も、近くの商業施設にも車で行っちゃう私が言うのもなんだけど、「散歩」っていい趣味だなと思う。もう少し時間ができたら散歩を趣味にしたいなぁ・・・。
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エッセイはその人物の個性が大事である。いろんな経験をして来て、日本語も上手いが、面白いかと言われるとあまり。
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アメリカ、韓国、台湾、香港、日本を旅して気づいたことを書いたエッセー。 視点が日本人と異なるので新鮮だった。 特に、アメリカの黒人文化への視点は、白人のものとしてとても興味深く読めた。 第三者の日本人には理解できない感情がある。 アジア各国での経験も、日本人のものとはかなり異なる...
アメリカ、韓国、台湾、香港、日本を旅して気づいたことを書いたエッセー。 視点が日本人と異なるので新鮮だった。 特に、アメリカの黒人文化への視点は、白人のものとしてとても興味深く読めた。 第三者の日本人には理解できない感情がある。 アジア各国での経験も、日本人のものとはかなり異なるのでおもしろかった。
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私の昨年ベスト「呑めば、都」の あのマイク・モラスキーさんの新作は、幻戯書房より。 前半はアメリカのひとり歩き、そして後半の一部より日本の話に。 今回は前作よりも、居酒屋話がかなり少ないが、その分、 アメリカ各地の異なる気質や風土の違いがとても分かりやすく、 実体験を交えて書か...
私の昨年ベスト「呑めば、都」の あのマイク・モラスキーさんの新作は、幻戯書房より。 前半はアメリカのひとり歩き、そして後半の一部より日本の話に。 今回は前作よりも、居酒屋話がかなり少ないが、その分、 アメリカ各地の異なる気質や風土の違いがとても分かりやすく、 実体験を交えて書かれているのでここがお勧め。 コネtィカット州には2つのカジノがあり、どちらもラスベガスより 巨大というのだから・・・。 そしてメンフィス州のBeer Street, プレスリーの聖地グレースランド、 などなど、アメリカに行って酒飲みたくなること間違いなしの一冊です。
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