ジミ・ヘンドリクスかく語りき の商品レビュー

スティーブンロビー【著】,安達眞弓【訳】

2014/11/11

極貧のバンドマン時代から、デビューまでの道のりはギラギラ。イギリスに渡って大ヒットを飛ばすものの、肥大化するパブリックイメージと本当の自分のギャップや、過密スケジュールに疲弊し、そこから逃避するために薬物に依存するように。

最晩年はソングライター、プロデューサーとしてビッグバンドを率いて純粋な音楽性を追求することを夢見たジミ。しかし、結局最後まで「過激でサイケな天才ギタリスト」というイメージを背負ったまま、滞在先のホテルで謎の死を遂げる。

自我の暴発＝二度と戻らない初期衝動を経て、ピュアな音楽性の追及を目指すという、絵に描いたよう中2病。僕は大好きです。

肥大化するパブリックイメージに命を削られた薄幸の天才、その草分けジミ・ヘンドリクス…本当に悲しい。