金曜日はピアノ の商品レビュー
ピアノの音に誘われるがままに、「先生」からレッスンを受けることになった、短大生の苑子。心に抱え込んだものから目を背けるようにして、ピアノに、先生にのめり込んでいくさまが、実に艶めかしい。それぞれの過去がゆっくりと紐解かれていくにつれ、静かに変質していく二人の関係を、固唾を呑んで見...
ピアノの音に誘われるがままに、「先生」からレッスンを受けることになった、短大生の苑子。心に抱え込んだものから目を背けるようにして、ピアノに、先生にのめり込んでいくさまが、実に艶めかしい。それぞれの過去がゆっくりと紐解かれていくにつれ、静かに変質していく二人の関係を、固唾を呑んで見守った。運命のいたずら、というフレーズがしっくりくる冒頭から一転して、二人の強い意志を感じさせる結びがとてもイイ。
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素敵な話!主人公の苑子が可憐で可愛い…!先生との情事もすごくドキドキしました。汚い生々しい様子がないのに、いやらしさはきちんとある。先生みたいな男性、いいなあ…。
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ピアノのレッスンってのは、その響きだけで充分に甘美。 こんな出会い、ステキすぎる・・・ 深山さんみたいな先生だったら私もピアノ習い直したい・・・ ピアノが弾ける男子というのは、どうしてこうも魅力倍増なんでしょ。 ぜひ雨の日に「月の光」を聴きながら読んでくださいまし。 身も心も...
ピアノのレッスンってのは、その響きだけで充分に甘美。 こんな出会い、ステキすぎる・・・ 深山さんみたいな先生だったら私もピアノ習い直したい・・・ ピアノが弾ける男子というのは、どうしてこうも魅力倍増なんでしょ。 ぜひ雨の日に「月の光」を聴きながら読んでくださいまし。 身も心もしっとりした世界に浸れることでしょう。。。
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たまたま借りて内容も知らず読みましたが、大当たりです。抒情的なラブロマンスで、中だるみもなく一気に読んでしまいました。 家族になじんでない短大生の池森苑子が、ピアノの『月の光』を聞いて出会う深山聡に…。 雨の中の日本家屋にピアノの音色、情景が浮かぶような作品でした。 番外編もいい...
たまたま借りて内容も知らず読みましたが、大当たりです。抒情的なラブロマンスで、中だるみもなく一気に読んでしまいました。 家族になじんでない短大生の池森苑子が、ピアノの『月の光』を聞いて出会う深山聡に…。 雨の中の日本家屋にピアノの音色、情景が浮かぶような作品でした。 番外編もいいです。http://hanananuka.sakura.ne.jp/
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読み終えて溜息が出るような。 主人公の思考と視線の動きに合わせて用いられる体言止めで際立つ事物。そこから浮かび上がる静かで豊かな景色。 見たことのない先生の家が、主人公の視たものから文章を通してこちらにも視えてくる。 心に屈託を抱えた二人はピアノのレッスンを通して、自分が抱えた...
読み終えて溜息が出るような。 主人公の思考と視線の動きに合わせて用いられる体言止めで際立つ事物。そこから浮かび上がる静かで豊かな景色。 見たことのない先生の家が、主人公の視たものから文章を通してこちらにも視えてくる。 心に屈託を抱えた二人はピアノのレッスンを通して、自分が抱えたものを忘れる時間をただ共有する。主人公たちの抱えるものは読んでいくうちに明らかになる。 二人が体を重ねる場面は数多くあるけれど、それで二人が一つになったようには読み取れない。体を開いても心は開かれないという寂しさとあきらめがつのる。 それでもゆっくりと何かが変化していき……。 ネットで公開されている時にも拝読しているのだけれど、並べて読み比べたわけではないので細かな変更箇所については指摘できない。でも初読(ネットで)の時にずっと抑えてきた物語のラストがぴょんと跳ねあがっちゃったように感じた箇所は、この書籍版ではちゃんと最後まで抑えをきかせ、同じトーンのまま話の結びにもちこんだように思う。 ネタバレを避けるため抜き書きは控えるけど、十六章の最後(具体的には201p.の4行目)のお父さんの台詞は、そういう意図を含んで告げられたことじゃないけどそれがまた切ないなぁと思ったことでした。 ああ、刊行翌日じゃなければネタバレしながら既読の誰かと語りたい!
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