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落ちてぞ滾つ の商品レビュー

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2021/04/21

 「落ちてぞ滾(たぎ)つ」「いとど遥けし」「雁にあらねど」、蜂谷涼さんの3部作だそうです。「落ちてぞ滾つ」、2013.3発行。幕府軍と官軍が戦った時代、東雲藩(会津藩)武士の妻、川原由津の夫の仇討ちをかけた生き様を描いた作品。「血の涙落ちてぞ滾つ白川は 君が世までの名にこそありけ...

 「落ちてぞ滾(たぎ)つ」「いとど遥けし」「雁にあらねど」、蜂谷涼さんの3部作だそうです。「落ちてぞ滾つ」、2013.3発行。幕府軍と官軍が戦った時代、東雲藩(会津藩)武士の妻、川原由津の夫の仇討ちをかけた生き様を描いた作品。「血の涙落ちてぞ滾つ白川は 君が世までの名にこそありけれ」(古今和歌集) 当時の死生観、価値観、人の生き方、世の渡り方、会津人の心などに思いを馳せながら、じっくり読み終えました。この作品は函館が舞台でしたが、北海道開拓という観点から、北海道についてもいろいろ考えさせられた作品です。

Posted byブクログ

2013/06/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

この本を手にする読者は概ね会津藩の話だと判ると思われるのに敢えて「東雲藩」という架空ほ藩を設定したのはこの物語がフィクションである旨の意思表示か。 未だ戦火の記憶を残す明治初めの函館。函館山の中腹にある碧血碑に参る草野霖平を夫の仇と狙う女がいた。 戊辰戦争の末、流れ着いた函館の地に新天地を求めた男女の抱え込んでしまった物語。 中編三編からなる本書には「舞燈籠」で登場した京都祇園の芸妓の行末も語られ、三編の狂言回しとなるナギの来歴だけが描かれなかったので、他作品でナギが語られるのが楽しみ。

Posted byブクログ

2013/05/14

新婚一日目で別れ別れに成りそして切腹して死んだ夫の敵を討つために函館にやってきたが邪魔が入って打ち損じてしまうたづは邪魔をした 料亭の京女主人にに救われ 仲居として敵の来るのを待つ そして結末は意外な真実が明らかになる 会津藩らしき朝敵にされた架空の藩の悲劇である  

Posted byブクログ