ダム湖の中で起こること の商品レビュー
筆者の姿勢には共感するところがある。 ・わからないことは、わからないという ・極力客観的に書こうとしている など。 特に次のはそう思いました。 「50年に一度、100年に一度の水害さえも避けようとするのは、永遠の命をのぞむことのように、生き物としては、不遜で不自然なことに思える」...
筆者の姿勢には共感するところがある。 ・わからないことは、わからないという ・極力客観的に書こうとしている など。 特に次のはそう思いました。 「50年に一度、100年に一度の水害さえも避けようとするのは、永遠の命をのぞむことのように、生き物としては、不遜で不自然なことに思える」 人間が自然の一部であることを忘れているような言動はおかしいと思おう。 https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425846.html
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ダムが造られることでいかに環境に影響を与えるか、利益を得られる人間がいるかを理解するのに役立ちました。 ダムの貯水、排水のためのメカニズムや、下流の河川への影響はきちんと理解しておくべきと思い読んだのですが、個人的にはその力学的構造や立地条件等に興味があったので、環境問題への意識...
ダムが造られることでいかに環境に影響を与えるか、利益を得られる人間がいるかを理解するのに役立ちました。 ダムの貯水、排水のためのメカニズムや、下流の河川への影響はきちんと理解しておくべきと思い読んだのですが、個人的にはその力学的構造や立地条件等に興味があったので、環境問題への意識が全くなかったことに反省。 この本は環境への影響メインで書かれてる。
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一般的に言われるダムの問題点だけではなく、ダム湖による地球温暖化や、ダム湖の影響により地球の自転速度がわずかに速くなっているなんていう信じがたい情報まで載っていて楽しめた。 ダム問題はいろいろと奥が深い。
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その多寡こそあれ、自然改変は人が暮らすのに避けられない。だが田んぼや雑木林、防風林といった人為的な改変は好ましく思われるのに対して、なぜダムはここまで警戒されるのか。それは、科学的な川らしさを奪うことと、心理的な、川は流れる、ということへの抵抗ではないか。富栄養化や自然撹乱の少な...
その多寡こそあれ、自然改変は人が暮らすのに避けられない。だが田んぼや雑木林、防風林といった人為的な改変は好ましく思われるのに対して、なぜダムはここまで警戒されるのか。それは、科学的な川らしさを奪うことと、心理的な、川は流れる、ということへの抵抗ではないか。富栄養化や自然撹乱の少なさ、温度差、濁りなど、ダムが川に与える影響はもちろん小さくない。自然から見ればそうなのだけど、ダムが人間の生活に果たしてきた役割は、それはそれで実に大きい。しかしそれはすなわち自然撹乱を少なくした、ということによるものが大きくて、人は自然による撹乱からできるだけ遠ざかることで幸せを感じるのか…しかしダムを取り扱うときには、感傷ではなく社会をどう変えるか、という視点がなくてはならない、と。タイトルの「ダム湖の中で起こること」は、この本の一部でしか無く、ダムとはなんぞやということを考えるときの、現在わかっていることのまとめ。
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