フランシス子へ の商品レビュー
ネコにフランシス子と名づけるなんて、 流石のセンス!と思ったら、 よしもとばなながつけたんだそうです。
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吉本隆明最後の本。軽い語り口だがなんともいえない寂しさ、安らかさを感じました。諦観ですかね。こういう風に老いて死にたいものだと思いました。
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思考することに、生きることに、ほんとに真摯な人だなぁ。 「断定せず、間を見つめる」 写真の笑顔がすべてを肯定しているような。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
様々な宗教があって、 様々な神さまがいて、 様々な教えがある。 宗教はなぜあるんだろう。 人は何を求めているんだろう。 ただ神が存在するから「信じなさい」というのは、乱暴よね。 心の安寧? 願いを叶える? 赦しを請う? 世界を救う? 死が怖い? その一時のために求めるのかな。 子どもの頃から煮ふくめられている感覚は、 なかなか変わらない。 新しいものを受け入れないとかいう話ではなくて、 煮物みたいに浸み込んでいる感覚は、 ちょっとやそっとで変わらないんじゃないかと思うのだ。 私にとっては、 キリスト教もイスラム教もユダヤ教も、 仏教以外の宗教は、 まるでギリシャ神話のように、ひとつのよくできたお話にしか感じられない。 仏教も細分化してしまって、 びっくりする仏教もあるけれど、 理解…というか、感覚的に納得できる部分もある。 仏教には、煮ふくめられた何かが共感している。 宗教って、求めるものじゃないと思う今日この頃。
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初吉本隆明さん。 飼い猫の死んでしまった思い出話が語られているのかと思ったら、違っていた。でも違っているのがすごく良い。興味深いフレーズがたくさん出てくる。
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初めての吉本隆明がこの本というのはどうなのか。 第一印象は、 やっぱり猫が好きなんだなぁ というのと、 断定をしない優しさを持つ人だなぁ というのと。 吉本隆明という先人のいるおかげで、 わたしはだいぶ楽になれそうな気がする。 もっと言うなら、生きるっていうのは、ど...
初めての吉本隆明がこの本というのはどうなのか。 第一印象は、 やっぱり猫が好きなんだなぁ というのと、 断定をしない優しさを持つ人だなぁ というのと。 吉本隆明という先人のいるおかげで、 わたしはだいぶ楽になれそうな気がする。 もっと言うなら、生きるっていうのは、どっちとも言えない中間を断定できないまんま、ずっと抱えていくことじゃないか。ー81頁 宗教とか宗教的なものっていうのも、みんな、そうなのかもしれない。ひとつとして確実なことは何もないんじゃないかっていう。 だけど人間っていうのはおかしなもので、何かにこだわっていないと、どうも生きてるって感じがしない。そこがおもしろいっていえば、おもしろいところですよね。ー84頁
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愛猫フランシス子の話から いろいろ思索に入っている。 ゆるやかにいい感じに 一緒に私もいろいろ考えた。
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事実と違うことがずいぶんかかれているみたいだけれど、 そういうことではなくて、 この作品は吉本氏の最期の様子そのものなんだね。 思想家としての彼はよく知らないけれど、 こうしてエッセイなんかをいろいろ読んできて、 ひとりの人間の人生に触れた気がしました。
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猫や犬を亡くしたあとの気持ちを表したものにはたくさん触れてきたけれど、 吉本さんのフランシス子への気持ちが、自分の気持ちといちばん近い。
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フランシス子の思い出からやんわりと始まって、親鸞へと、隆明さん節が炸裂していく。フランシス子について語るところ、他の著書には例を見ない語り口かな。表表紙の足跡、フランシス子ってのがイイ。裏表紙の書斎かな?個人的にお世話になった本が沢山で、懐かしい。
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