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がん研有明病院で今起きている漢方によるがん治療の奇蹟 の商品レビュー

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2016/11/20

西洋医学がEBM(エビデンス・ベースド・メディシン)であることに対して、漢方がNBM(ナラティブ・ベースド・メディシン)というのは面白かった。西洋医学ではこの病気に対してはこの薬と決まっているが、漢方ではその人の体質や性格か症状から薬を決めていくので、西洋医学では同じ病気として扱...

西洋医学がEBM(エビデンス・ベースド・メディシン)であることに対して、漢方がNBM(ナラティブ・ベースド・メディシン)というのは面白かった。西洋医学ではこの病気に対してはこの薬と決まっているが、漢方ではその人の体質や性格か症状から薬を決めていくので、西洋医学では同じ病気として扱うものでも漢方では対応する薬が異なるというのは面白いし、薬がきかなかったら、さらに薬を変えてその人に本当にあう薬をさらに探すとか、当初は聞いている薬がその人が健康になってくると胃を荒らして薬が効かなくなってくるなど、とても面白かった。 また、著者の指摘で面白いことは日本と西洋の違いの指摘である。代替療法として日本ではサプリメントや健康食品など「物」に頼るが、西洋では祈りや宗教による癒しなど「心」に頼るということである。医療イコール西洋医学と考えるのではなく、医療は西洋医学+東洋医学+代替療法(漢方や鍼灸は呼吸法や瞑想)、さらには宗教的なサポートを含むと考えることで、がんによる難民(その他病気の難民)も減らせることがないのではないかという視点はもっともな賢明さのある意見だと感じた。

Posted byブクログ