叛逆 の商品レビュー
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国家主権の戦争から民族内紛へ。単一主権からマルチチュードへ。 集中型からネットワーク型。 こういった世の中のトレンド変化を踏まえた記述である。 ただ、本書は哲学の書であり、なぜかそういうトレンドとなっているのかや、処方箋を示しているわけでもない。 筆者達は左翼の復権とか、究極の民主主義を願うとは言っているが。 (スピノザの『政治論』が再解釈がベースらしい) (共著3部作) 『帝国』 大学319.N62 『マルチチュード』(本書) × 『ディオニュソスの労働』 人文書院 2008
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「借金を負わされた者」、「メディアに繋ぎとめられた者」、「セキュリティに縛りつけられた者」、「代表された者」。危機が生みだした主体形象とされる、この4つ。 様々な困難な状況にある人と1対1でじっくり話すとき、この4つがいつも頭からはなれない。私もあなたも、ここにはまりこんでいる...
「借金を負わされた者」、「メディアに繋ぎとめられた者」、「セキュリティに縛りつけられた者」、「代表された者」。危機が生みだした主体形象とされる、この4つ。 様々な困難な状況にある人と1対1でじっくり話すとき、この4つがいつも頭からはなれない。私もあなたも、ここにはまりこんでいるんですよと。 だからネグリとハートは言う。「借金をひっくり返せ」「真理を作り出せ」「逃走し、自由になれ」「自らを構成せよ」と。 2010年暮れのチュニジアに始まる一連の社会的闘争は、まさに「自らを構成し」、憲法を制定する「構成的権力」を握る民主主義の闘争であった。エジプトがそうであるように、紆余曲折が今後もあろう。しかし、議会制民主主義に閉じ込められて窒息寸前な「民主主義」と比べて、マルチチュードが発揮するそのダイナミズムには圧倒される。 さて、翻って日本では、旧左翼からいわば「逆コース」的な巻き返しを恨む声も聞こえる。しかし、ここでこそ、民主主義を議会制民主主義の呪縛から救いだしてやることが課題ではないのか。議会制民主主義を民主主義の一つのモメントとして落としこんでやること。小さくてもそこかしこで、すでにその実践は始まっているのではないか。
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読んだ跡の残尿感あり。 アメリカ人の運動論ではたして「脱資本」は達成できるのか。激しい疑問が残ったが・・・。
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