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フクシマ・ゴジラ・ヒロシマ の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2022/04/08

最期、衝突事故を起こすようにゴジラと三島由紀夫が出会い、ゴジラの着ぐるみに入り込む三島由紀夫という奇妙なイメージが生まれるところが面白かった。

Posted byブクログ

2021/06/22

 フランスからやってきた劇作家が、震災直後の福島原発の事故現場や、ヒロシマの爆心地を訪ねて、ゴジラを思い浮かべる。もうそれだけで一読の価値があるようなものですが、かつて、加藤典洋が展開した「ゴジラ論」と根本が違うところが興味深いのです。  おそらく、フィアットにとって、ゴジラはア...

 フランスからやってきた劇作家が、震災直後の福島原発の事故現場や、ヒロシマの爆心地を訪ねて、ゴジラを思い浮かべる。もうそれだけで一読の価値があるようなものですが、かつて、加藤典洋が展開した「ゴジラ論」と根本が違うところが興味深いのです。  おそらく、フィアットにとって、ゴジラはアメリカにもパリにも現れうる存在なのですが、そのあたりは、「日本人」に投げかけられている「ゴジラ」についての本質的な問といっていいのではないでしょうか。  ブログにも書きました。  https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202104220000/

Posted byブクログ

2013/09/20

小説というよりは紀行文に性格が近いものだ。もっとも、楽しい旅の物語などではなく、原発大国フランスは言わずもがな世界から恐れられる「フクシマ」の旅でこそあるが。著者はこの事故を放射能をモデルにした映画ゴジラにたとえ、さらにはそこに今問題になっているはだしのゲンや、三島由紀夫の幻影を...

小説というよりは紀行文に性格が近いものだ。もっとも、楽しい旅の物語などではなく、原発大国フランスは言わずもがな世界から恐れられる「フクシマ」の旅でこそあるが。著者はこの事故を放射能をモデルにした映画ゴジラにたとえ、さらにはそこに今問題になっているはだしのゲンや、三島由紀夫の幻影を見る。そして日本というこの不思議な国で、平凡に生きてきた人たちを襲った「ヒロシマ」「フクシマ」、そして架空の物語である「ゴジラ」を追っていく。フランス人の著者が今の日本を訪れたからこそ書けた、そんな物語。

Posted byブクログ