出雲の民窯 出西窯 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者は昭和2年に島根県斐川郡出西村(当時)に生まれた陶工。65年の歩みをつづる。出発は戦後。長崎経理専門学校に学ぶも恩師の影響で自由主義者河合栄治郎の思想に出会う。青年の夢は「理想の共同体」。農村工業としての焼きものづくりを知る。時代精神ウィリアム・モリスのアーツ・アンド・クラフツや民藝運動の旗のもとに、生活こそ美、働く喜び、の実現をめざす。 手作りの仕事の意味と喜びを伝え残してくれる好著。(№28 2013.8)
Posted by
出雲の窯元の創始者の自伝。日本の現代の工芸作家が書いた自伝的なものはほとんどない(私が知らないだけかもしれないが)ので、貴重な本だと思う。歴史から、窯の理念がにじむように伝わってくる。民芸を知りたい人にもいい。
Posted by
島根に行き、出西窯に行き、興味を持ったので 読んだ。はじめるってすごい。いまも続いてるとはすごい。しかも、使いやすい器ですごい。とか色々考えた。ぐいぐい読んだ。
Posted by
島根の出西窯がどうやって今に至ったか。 ただ、流行のように民藝を見るのではなく、もう一歩深く、作り手の目線から伝えてくれる、うつわ好きとして、まさにいま読みたかった本でした。 戦争を経験し、うつくしいものをふるさとでつくりたいという想いに駆られ、河井寛次郎やバーナード・リーチら...
島根の出西窯がどうやって今に至ったか。 ただ、流行のように民藝を見るのではなく、もう一歩深く、作り手の目線から伝えてくれる、うつわ好きとして、まさにいま読みたかった本でした。 戦争を経験し、うつくしいものをふるさとでつくりたいという想いに駆られ、河井寛次郎やバーナード・リーチらの導きによって、やきものづくりをはじめた青年たち。 食卓でつい手がのびる、使いやすいうつわがどうやって生まれてきたのかを、知ることができました。 先人の教え、情熱は、今を生きる私たちの希望の光にもなってくれるもの。うつわ好きでなくとも、生きるヒントになる、おすすめの一冊。
Posted by
地元ではお馴染みの出雲の民芸窯・出西窯の創業メンバーの一人が、窯のたどってきた道のりを著した本。芸術品ではなく、日用の民芸品を真摯に何十年と追求し続けてきたことに感動します。ちなみに我が家でも出西窯の黒い鉢を愛用していますが、ここゃ大事にしないとなあ、と思いますわ。
Posted by
- 1