新宿で85年、本を売るということ の商品レビュー
紀伊国屋書店新宿本店について書かれた、 本好きなら誰もが興味魅かれる一冊。 田辺茂一が、ただ「本屋になるんだ」の念だけで、 書店員の経歴も何もなくつくってしまった本屋(書店経験は、練習の わずか半日)、それが紀伊国屋。 田辺茂一の思考に影響を与えたのが舟橋聖一であったという事...
紀伊国屋書店新宿本店について書かれた、 本好きなら誰もが興味魅かれる一冊。 田辺茂一が、ただ「本屋になるんだ」の念だけで、 書店員の経歴も何もなくつくってしまった本屋(書店経験は、練習の わずか半日)、それが紀伊国屋。 田辺茂一の思考に影響を与えたのが舟橋聖一であったという事実。 設計は前川國男。 長いけどこの一言が書店、紀伊国屋の素晴らしさを表していると思います。 「新宿本店に新刊がたくさん配本されることを当たり前と思わないで 欲しい。みんなの努力があって本が集まっている。仕入れの人たちの 努力、棚担当の努力が無ければ集まってこない。 出版は人とのつながりです。それは他の書店も同じなので、 努力できる人間がどれだけ多くいるかが売り上げに現れてきます。」
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か、軽いなあ。タイトル「ぼくの好きな紀伊國屋書店」とかで良かったんじゃ。PR本ですね。あたりさわりのないことしか書いてない。宣伝してくれるのはありがたいけど。
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今更だけど、紀伊國屋書店ってのはやっぱすごい本屋だわ。 創業者の田辺茂一氏の魅力的な生き様も、日本の文化を担ってきた本屋としての歴史も、その強さもすべてが、なんというか圧倒的で。 紀伊國屋で働いている人たちの「ここの社員である」という矜持にひれ伏しそうだ。
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なぜ紀伊国屋がリーディングカンパニーと称されるのか、そう称され続けられるにはどんな経緯、背景があるのか、というところに興味を持って買ってみた。 結論としては、この本では書かれていない。 ついでにいうなら、著者の感慨が書かれているに過ぎず、ちょっと出来の良い読書感想文のような本。...
なぜ紀伊国屋がリーディングカンパニーと称されるのか、そう称され続けられるにはどんな経緯、背景があるのか、というところに興味を持って買ってみた。 結論としては、この本では書かれていない。 ついでにいうなら、著者の感慨が書かれているに過ぎず、ちょっと出来の良い読書感想文のような本。 著者独自のインタビューがあったわけでもなく、肝心なところは推測とも言えない思い込みで書かれている。 表紙に歴史を書くと謳っているのに事実に基づかない文章を並べるのは、迷惑とも思える。 著者の考え方、感じ方自体を読みたい人はいいだろうけど、そうでなければ、他の本のサマリーと著者の思い込みが振りまかれているだけの本。 少なくとも、歴史が書かれている本、と謳うのは誇大。
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※このレビューにはネタバレを含みます
洋書好きな方で、首都圏にお住まいの方なら利用したことがある書店の一つに挙げられるのが、紀伊国屋書店。モクモク羊も新宿に行く際には、お世話になっている。何と言っても洋書の値段が他の書店よりも安く、フランス語の本や雑誌も充実していて、買うとポイントが5倍と至れり尽くせりの書店だけに好きな本屋の1つだ。もちろん日本語の書籍や雑誌も充実していて見て回るのが楽しい。 そんな紀伊国屋書店歴史が分かるというのが今回の本だ。もうそんなに長い間営業していたとは知らなかった。創立者の田辺茂一は面白い人だったと書かれている。1927年、21位歳の時に本屋を始めたとある。今でいう起業家と言ったところか。「夜の市長」と言うニックネームがあり、銀座のバーやクラブで美女をはべられて楽しいおしゃべりをしたり、晩年には、トマトジュースのCM に出演、エッセイを執筆したりとエピソード満載の人生を送っていたようだ。しかし、書店経営に関してはまじめだったとある。破天荒な経営では、85年も持ちこたえるわけがない。 そんな個性豊かな方が始めた書店。今の姿になるには、いろいろあったようで、紀伊国屋の歴史が垣間見られて紀伊國屋ファンの一人としては、得した気分になった。 神保町の三省堂書店、大手町の丸善は、洋書売り場の面積を縮小している。ネット販売や電子書籍で安い値段で洋書や洋雑誌が手に入るだけに売り上げが減っているのだろう。そんな中で紀伊國屋は、規模を縮小することなく、ポイントの大盤振る舞い、年に数回の洋書バーゲンなど気前がいいなあ。これからもいろいろな本を置いて、来る人を楽しませるような本屋でいてもらいたいと願わずにはいられない。
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