山の仕事、山の暮らし の商品レビュー
つり人社の雑誌「渓流」での連載が山と渓谷社から文庫化されたもの。 山で仕事をして暮らし、生きている人々を追ったルポルタージュです。 ゼンマイ採り、漆掻き、遭難救助、シカ撃ち、山小屋の主人…取材当時から20年を経た現在では、山での仕事はどうなっているんだろうか、と思います。里山へ下...
つり人社の雑誌「渓流」での連載が山と渓谷社から文庫化されたもの。 山で仕事をして暮らし、生きている人々を追ったルポルタージュです。 ゼンマイ採り、漆掻き、遭難救助、シカ撃ち、山小屋の主人…取材当時から20年を経た現在では、山での仕事はどうなっているんだろうか、と思います。里山へ下りた人たちは、今ではもっと、まちへと下りているんでしょうか。
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タイトル通り山の仕事を生業とする人々のレポートであるが今から20年以上の昔の記事である。記事に紹介されている方々のほとんどは当時高齢者だったので多くは鬼籍でしょうか。本で紹介されている仕事は今どれくらい現存するのだろうか。。。 本書は実はずっと昔に通しで読み終えていたのだが、今...
タイトル通り山の仕事を生業とする人々のレポートであるが今から20年以上の昔の記事である。記事に紹介されている方々のほとんどは当時高齢者だったので多くは鬼籍でしょうか。本で紹介されている仕事は今どれくらい現存するのだろうか。。。 本書は実はずっと昔に通しで読み終えていたのだが、今になって改めて読み返してみるとその間に自分は多くの山域を巡ってうんちくも増えており、今は紹介されている山域の様子をおおよそながら想像することができて、昔より内容をより深く理解できた気がした。
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20世紀末から21世紀はじめにかけて、消えゆく山びとの生活。 山のくらしを理想と見る時代背景も浮かび上がる。今の視点は少し違う気がするな。
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本書は月刊釣り人別冊『渓流』1993年から2002年「山に生きる」のタイトルで連載されたもの。 「山とひとは永遠ではない。山に精神の支えを求め、山から生活の糧を得て暮らすひとびとを描きたい」 そんな思いで著者が出会ってきたひとびとは、魅力的な人ばかりだ。 その暮らしを訪ねたかった...
本書は月刊釣り人別冊『渓流』1993年から2002年「山に生きる」のタイトルで連載されたもの。 「山とひとは永遠ではない。山に精神の支えを求め、山から生活の糧を得て暮らすひとびとを描きたい」 そんな思いで著者が出会ってきたひとびとは、魅力的な人ばかりだ。 その暮らしを訪ねたかった。お会いしたかった。できることなら教えを請いたかった。 ここに描かれたのは20の山の仕事と暮らしだが、日本全土から失われたものの多さを思うと言葉もでない。 著者は「いつかは知らず、科学の最先端を希求するひとびとが増えるにつれて、二極分化のように原生の森を生活の糧として見直さなければならない時代が必ず来ると信じている」という。 それまで山をそのまま引き渡さなければならない、と思う。
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おもしかった、高桑さんならでわの極上のルポタージュ たぶんこの本に出てくる仕事のほとんどはいまとなってはなくなっているのだろう 時代とともに失われていくものの取り返しのつかなさは切なくなるばかりではあるが、週末の登山道では決して聞けない話が聞けた清々しい読後感です
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内容(「BOOK」データベースより) 人跡まれな山域での登山を通じて、独自の視点で「山」を表現してきた高桑信一氏が、十年以上もの歳月を費やして、ゼンマイ採り、山椒魚採り、猟師、蜂飼い、漆掻きなど、山で生きる十九人の姿を活写し、登山の域を超えた書き手となる端緒となった代表作。狩猟は...
内容(「BOOK」データベースより) 人跡まれな山域での登山を通じて、独自の視点で「山」を表現してきた高桑信一氏が、十年以上もの歳月を費やして、ゼンマイ採り、山椒魚採り、猟師、蜂飼い、漆掻きなど、山で生きる十九人の姿を活写し、登山の域を超えた書き手となる端緒となった代表作。狩猟はじめ山村文化が注目される現在、本書は新たな光彩を放つ。二〇〇二年に刊行された単行本を文庫化。 失われていく日本の山の原風景をありのままい捉えようとした名著です。本当に一部なんですがその断片すら失われていく山の有るべき姿。20年前程の話しから始まっているので既に鬼籍に入られているかたが沢山いると思われます。昔の生活雑貨等と同じで、だれも価値に気が付いていなかったものは、消えた事さえ誰も知らず文化は途絶えて行くのでしょう。それ自体は仕方が無い事だし、どんな時代でも多かれ少なかれそういう事は起こっているのですが、こうやって文章として残してくれることは本当に貴い。
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20150505 日本の原点の記録。六次産業の大元の記録。これからの日本をどうするかを考える時に忘れてはいけない事実だと思う。
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山で暮らす人々のドキュメンタリー。面白いのだけれど、著者の書き口が妙に前のめり、美文調で冗長で押し付けがましく、そっちが気になってしょうがなかった。著者の感想はどうでもいい。彼らの生き方をどう思うかは、読み手が決めればいいのである。
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新年一発目は普段読まないカテゴリへ。滅び行く山の暮らしを切り取った名作。10年前の単行本の文庫化で、取材時期そのものは20年前のものも有るので、既に滅びてしまった世界も少なく無いのだと思う。余りにも自分の知る世界から遠すぎるけど、日本の山はこうだった、と言うのを知っておくのは日本...
新年一発目は普段読まないカテゴリへ。滅び行く山の暮らしを切り取った名作。10年前の単行本の文庫化で、取材時期そのものは20年前のものも有るので、既に滅びてしまった世界も少なく無いのだと思う。余りにも自分の知る世界から遠すぎるけど、日本の山はこうだった、と言うのを知っておくのは日本人として良い。
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1993~2001年にかけて、雑誌「渓流」に連載された記事を単行本にまとめたもの。南東北から奥秩父の山間地で山の仕事に携わる人々を丹念に取材している。仕事内容は、ゼンマイ取り、漁師、炭焼き、漆掻き、氷作り、レンジャー、山小屋など様々。これらのうち、ゼンマイ取りや炭焼きのような伝統...
1993~2001年にかけて、雑誌「渓流」に連載された記事を単行本にまとめたもの。南東北から奥秩父の山間地で山の仕事に携わる人々を丹念に取材している。仕事内容は、ゼンマイ取り、漁師、炭焼き、漆掻き、氷作り、レンジャー、山小屋など様々。これらのうち、ゼンマイ取りや炭焼きのような伝統的な山仕事は、3K仕事の代表のようなもので、本書が出て10年以上たった今ではほとんど消滅してしまったらしい。 本書の取材時に僕は大学生で、今と同じように山に登っていた。その時には、こういった山の仕事が存在していたことに驚く。そしてそれらの仕事の大半が消えてしまったことが残念でならない。文明の進化が文化を退化させてしまったということか。
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