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安井かずみがいた時代 の商品レビュー

3.9

26件のお客様レビュー

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2024/08/09

時代の違いを感じた。同時代の著名人を調べながら読んだ。かっこいいんだけど後半、本人を不幸と決めつけ必要以上にに没落した風に描いたり落としすぎてる感じが不快だった。

Posted byブクログ

2019/03/09

美しく才能にあふれ、付き合う人たちもみんなどこか秀でたものを持つ人ばかり。エネルギッシュでおしゃれで、まさに別世界を生きていた女性。 …こんなイメージをさらに確固たるものにさせられるエピソードのあとには、結婚してからのどこか無理をしているようにも感じられるエピソードが。 どんな人...

美しく才能にあふれ、付き合う人たちもみんなどこか秀でたものを持つ人ばかり。エネルギッシュでおしゃれで、まさに別世界を生きていた女性。 …こんなイメージをさらに確固たるものにさせられるエピソードのあとには、結婚してからのどこか無理をしているようにも感じられるエピソードが。 どんな人にも光り輝く面だけではないのだなあ、としみじみ感じた一冊。

Posted byブクログ

2018/10/11

作詞家4000曲。ただ、安井かずみをよく知らないな。 女性のあこがれ(ロールモデル)だったそうだ。

Posted byブクログ

2016/08/02

2016.7.9市立図書館 ハピリーくらしっく課題図書。 初出は『婦人画報』の連載記事。 作詞家として、かっこいい女性のロールモデルとして、一世を風靡した安井かずみに仕事でプライベートでかかわってきた人へのインタビュー・取材を通じて、安井かずみの仕事や人生を浮き彫りにする評伝的作...

2016.7.9市立図書館 ハピリーくらしっく課題図書。 初出は『婦人画報』の連載記事。 作詞家として、かっこいい女性のロールモデルとして、一世を風靡した安井かずみに仕事でプライベートでかかわってきた人へのインタビュー・取材を通じて、安井かずみの仕事や人生を浮き彫りにする評伝的作品。一つ一つの章のタイトルには安井が詞を書いたヒット曲の題名があてられている。 取材を受けた証言者は、フェリスの同窓生、音楽仲間、遊び仲間、はじめの夫の新田ジョージ、実妹から邸宅・別荘の隣人や主治医まで。2番目の、そして人生を大きく変えた夫加藤和彦本人が鬼籍に入っているので、そちらからの視点がやや弱め、夫婦の実態については両方の言い分がききたいところ。作品や発言、著作からうけとれる強気で華やかな人生の裏にある、もともとおじょうさん育ちの彼女の核にどこまでせまれているか、という点ではよくわからない。ずっと下の世代の自分としてはちょっと痛々しい印象が強かった。みんなが今になって感じていてもあえて心の底にしまっていることもあるかもしれない。現代に生まれていたら、しなくてもいい強がりや苦労も多かったように感じる。 戦後の音楽史と高度成長期の日本の先端を生き急いだようで、55年の生涯は短かった。長く生きても幸せだったかどうかわからないけれど、バブルがはじけた後の日本でどういう姿を見せたのか見てみたかった気はする。

Posted byブクログ

2015/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

筆者島崎京子さんは、同時代を生きた多くの関係者や安井かずみの友人、信奉者、ライバル、後援者の著作本やインタビューで人となりや、彼女が残した業績作品、その価値を多方面から描いている。あの時代、あの生き方、文化面だけでなく、あの当時を覚えている人すべてに興味深いであろう一冊。

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2015/07/18

故、安井かずみさんってカリスマ性があるというか、ものすごく他人を惹きつける人だったと思う。作詞の才能に恵まれた彼女は美意識が高く服のセンスも抜群に良かったという。早くに亡くなってしまったのが残念です。 周囲にいた人たちからの視線で安井さんのことが書かれているこの本。明るく勝気、...

故、安井かずみさんってカリスマ性があるというか、ものすごく他人を惹きつける人だったと思う。作詞の才能に恵まれた彼女は美意識が高く服のセンスも抜群に良かったという。早くに亡くなってしまったのが残念です。 周囲にいた人たちからの視線で安井さんのことが書かれているこの本。明るく勝気、都会の夜を遊び歩く姿から、家庭で夫に尽くす姿まで書かれています。

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2015/01/25

著者は朝日新聞でメディア評を書いている評論家。単著では自立した女性の著書が目立つ。文体が心地よく、朝日の文章は毎週好んで読んでいる。その流れで買った本。安井かずみを通じて戦後の高度経済成長からバブル、そして崩壊と昭和の大衆文化史を見るようで興味深く読んだ。加藤和彦の評伝があれば読...

著者は朝日新聞でメディア評を書いている評論家。単著では自立した女性の著書が目立つ。文体が心地よく、朝日の文章は毎週好んで読んでいる。その流れで買った本。安井かずみを通じて戦後の高度経済成長からバブル、そして崩壊と昭和の大衆文化史を見るようで興味深く読んだ。加藤和彦の評伝があれば読んでみたい気になる。

Posted byブクログ

2014/12/14

安井かずみさん・・・知っている人は読まずにおれないでしょう。知らない人は、読んだらきっと虜になるはず。 まるで別世界の人だけど、女として、こんな生き様に憧れます。すっかり耽溺。。。

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2020/07/14

おとなになった頃、安井かずみさんのエッセイを手に取り、作詞家であられるのに、歌じゃなく、そちらに大きな影響を受けました。彼女のライフスタイルの全てが是とされるわけではないけど暮らし方のいい面は学んで、できっこない面は流す、ことで読者だった私は、随分趣味を広げました。箱入り娘だった...

おとなになった頃、安井かずみさんのエッセイを手に取り、作詞家であられるのに、歌じゃなく、そちらに大きな影響を受けました。彼女のライフスタイルの全てが是とされるわけではないけど暮らし方のいい面は学んで、できっこない面は流す、ことで読者だった私は、随分趣味を広げました。箱入り娘だった私が、海外へ行く経験を持ったのも、彼女のおかげです。 エッセイを読んでからこの評伝に触れると、また違う印象を私は持ちました。かずみさんは、加藤和彦さんとご結婚後奔放な生活を正したというのは、ちょっと違うと。もともと堅実な家庭のお育ちですし、ミッションの女子校というのは、華やかさより、真面目で平和、穏健な思想を与えます。妻としての家庭性と、職業人としての自立を同時に教育として受けた方だと、考えていいのではないでしょうか。 かずみさん自身は、本来真面目で家庭に仕える、今から見れば古風な女性像と、自分の生活を自分で管理し自立して自由に行動する女性像を、一度に身にお持ちだったかと。ですから本来、奔放なひとではなかったと思うのです。ただ彼女の職業だと、アーティスティックで刺激ある生活を送ること、が活力源だったのだと思います。 でも、本来の彼女の少女時代からの心の基盤を考えると その生活は、大変な疲労感を伴ったのではないかと。古典的な奥様として、旦那様についてゆく。家庭の安らぎのシンボルになることを求めていらした。同時にクリエイターとして、スタイルを持つことも、求めていらした。真逆なものを求めれば、大変だったはずで。 夫である加藤さんの側のご実家には触れられていませんが、京都のよいお家の出である加藤さんも、精神的には同じように、内容は奥様と逆の葛藤を持ち、ご自身なりの家庭や夫婦に求めていらした気がします。まして、世間がどう見るかが、大きな行動の基準になる関西の家庭の感覚を、東京の芸能関係者の家庭に入れたらスノップな方向に行くほかない。 かずみさんの中には「わかりやすい妻」ではない。それへの自責が、私は確かにあったと考えるのです。和彦さんも、スタイリッシュな外国風の夫をご自分でやりながら、「わかりやすい妻」がくれる、家長の生活を欲していらしたでしょう。 求めていない顔で求められるのは、苦しい。 才能はおふたりともありながら。 すごく個人的な「才能」というものが。 家庭という狭い場に収斂された時、個人対個人、という対立は、現実には妻と夫という別のパワーバランスで回転する。大変な桎梏があったと思います。ただ、それだけじゃなく、やはり愛情があったから続いたのです。 でも、愛情の問題も、「夫に恋人がいても、妻ならアホになって家を締める。」という家庭観と「浮気など思いもかけない。真面目に夫婦は一緒に暮らす」という価値観の対立が、あったと見ます。加藤さんは、『離婚する気はないのだし』と思っていたことがかずみさんには大きな背信に映ったとしたら。そこに世間からの目、という価値観がのしかかったら。 あの本に書かれていることが、起きたと思うのです。稀有な才能があって時代を作ってきたかずみさんと和彦さん。素敵なお二人であったのは確かです。ひとりひとりの素顔と、夫婦としての素顔は別。そう思って読むと、クリエイター安井かずみさんと妻加藤かずみさんの2つの姿が見えてきます。 クリエイターである面を追う読み方。 女性としての面を追う読み方。 そこへ、時代の空気や流れを加味してルポとして読むのがいいと思います。 理想の妻でなくては、と思いながら、完璧になれないと悩む妻。一方、優しく優れているけれど、世間からの視線を気にし家庭内での「あかんたれ」の顔と「立ててもらう男」の顔は封じ、妻に尽くした夫。 歯車は合っていたのです。同じ価値観で、社会に勝つことを目指したふたりは。でも、片方の歯車は早く折れ…。残った歯車は…。せつないですね。 ふたりのかずみさんが残した、遺産。 作品は残り、今も愛されています。

Posted byブクログ

2014/08/24

安井かずみという人のことは、「私の城下町」「折鶴」「赤い風船」など今でも名曲といわれる数々の歌でなじみ深い。だけど、キャンティで夜な夜な遊んだり、加藤和彦とのセレブライフについては全然知らなくて、それだけに、興味がわいてこの本を取ってみた。 コシノジュンコ、金子國義、大宅映子とい...

安井かずみという人のことは、「私の城下町」「折鶴」「赤い風船」など今でも名曲といわれる数々の歌でなじみ深い。だけど、キャンティで夜な夜な遊んだり、加藤和彦とのセレブライフについては全然知らなくて、それだけに、興味がわいてこの本を取ってみた。 コシノジュンコ、金子國義、大宅映子といったかなりの顔ぶれに安井かずみとの思い出を語ってもらったもの。もちろん、人によってとらえ方は違うが、総じてのところでは、ハチャメチャやってカッコよかったZUZUが、トノバンと結婚してスノッブ方向に走り、無理していたんじゃないかというもの。親しかった多くの人がこう語っていると、なるほどなと思う。一方で、安井かずみはトンデる女のようで、実は古風で原理原則、正しいものが好きだった。だから、正統派とされるスノッブライフに自らを向けて行ったフシもある。 いずれにしても、ちょっと気の毒だが、彼女はつらくても寂しくても、自らこういう人生を望んだのではないだろうか。妥協して気楽に生きることを自分に許さなかったのではないだろうか。走り出して止まらない汽車に乗ってしまっていたのかなという感じがした。一生懸命だっただけに、何だか哀れ。たぶん、そう思われるのは嫌がるだろうけど。 でもある意味、華やかな1960~1980年代を生きられたのはよかったのかもしれない。「かわいい」がもてはやされる今の時代、歌詞なんてないがしろ、もしくは恥ずかし気もなくコテコテした言葉で飾られている今の時代、彼女はやっぱり合わなくなっていたと思うから。

Posted byブクログ