サボり上手な動物たち の商品レビュー
佐藤克文さんの本は、エビデンスと自身の言葉がうまく混ざっていて面白い。それでいて過去への反省もあったりするので、著作は出来れば順に読んだほうがいい。 最新作の「サボり上手な動物たち」は、カラー写真も多く、「サボる」という、バイオロギングによって見つかった動物の「動かない」ことに着...
佐藤克文さんの本は、エビデンスと自身の言葉がうまく混ざっていて面白い。それでいて過去への反省もあったりするので、著作は出来れば順に読んだほうがいい。 最新作の「サボり上手な動物たち」は、カラー写真も多く、「サボる」という、バイオロギングによって見つかった動物の「動かない」ことに着目している。チーターが速い(のを、はかりに行くエピソードも面白い)、なんてのは、ある瞬間にそういうこともある、というだけで、そうじゃない時間のほうが長いのだ。スナメリのソナーも、ときどききちんと音を出さないことがある。サボるというのは、適度に間引きして、生活のコストを抑えること。 しかしだから人間もサボろう、というのは自然主義の誤謬であると。あぶねえ、そう思っちゃった。でも動物は、死ぬほど頑張るときもある。とにかくこれからも、バイオロギングでわかっていく水の中の世界が楽しみすぎる。
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