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医療幻想 の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

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2013/06/29

なかなかよかった。訪問看護で歩けるようになると介護側の負担が増えて喜ばれないなど、症状がよくなればいいっていう単純な問題ではないこと。患者様の希望の通りといっても、当の本人が気持ちが定まらないという実態。薬の認可にまつわる人々の求める理想(治るんだ)と現実(製薬会社は治るとは一言...

なかなかよかった。訪問看護で歩けるようになると介護側の負担が増えて喜ばれないなど、症状がよくなればいいっていう単純な問題ではないこと。患者様の希望の通りといっても、当の本人が気持ちが定まらないという実態。薬の認可にまつわる人々の求める理想(治るんだ)と現実(製薬会社は治るとは一言も謳っていない、効果がある)という認識ギャップ。経営して雇っている人たちをたべさせていくために不要な診療をせざるをえない矛盾。 人々が求める医療の期待と実際の医療側の困難、同時に逆パターンで、医療側が技術としてより延命や改善をさせても家族介護側が余計に負担となる現実、をこの本は書き出していると思う。

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2013/06/01

薬は効くという幻想 「医学の父ヒポクラテスいわく、この薬を用いれば治癒に48時間要す。用いざれば、2日かかる。」 認知症治療薬は病気を治す薬ではない。進行を遅らせる薬なので、使っている方が認知症悪化しても使用してなければもっと早く悪くなったと言えるので100%効く薬だ。 名医幻...

薬は効くという幻想 「医学の父ヒポクラテスいわく、この薬を用いれば治癒に48時間要す。用いざれば、2日かかる。」 認知症治療薬は病気を治す薬ではない。進行を遅らせる薬なので、使っている方が認知症悪化しても使用してなければもっと早く悪くなったと言えるので100%効く薬だ。 名医幻想 神の手を持つ医師などいるはずない。スターを欲するマスコミが作りだした幻想である。逆に「死神の手を持つ医師」はいる。 http://ameblo.jp/nancli/entry-11540857718.html

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2013/05/16

我々は医療についてどのくらい理解しているのだろうか。我々が知っている事柄は、様々なフィルターを通してみているに過ぎないのではないだろうか。このことに一石投じています。 他の書籍のレビューでも書きましたが、世の中に“絶対”はない。つまり、その幻想というフィルターが真実の医療を見えな...

我々は医療についてどのくらい理解しているのだろうか。我々が知っている事柄は、様々なフィルターを通してみているに過ぎないのではないだろうか。このことに一石投じています。 他の書籍のレビューでも書きましたが、世の中に“絶対”はない。つまり、その幻想というフィルターが真実の医療を見えなくしているのかもしれない。それも、誰かの意図を介して。 ある事柄の結果導きだされた時に、相関関係があっても因果関係がないこともある。ましてや逆も真なりでない場合は多々ある。そのような視点を持たないと、幻想に思うように操られるだけである。 著者の書いている理論は最もである。しかし理論的に考えることのできない人は、きっと著者の書いた文字面だけをとってしまうのだろうと思った。またしてそのような人がこれを読むのかは私にはわからないが、少なくとも、フィルターを外して一度考えるきっかけになればと思うのである。

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2013/05/12

検診をすれば安心、薬を飲めば安心、診断がつけば安心、医者にかかれば安心、などなど。よく考えればそうでないことがわかるのに、そう思い込みたくなるこれらの「幻想」。これが患者を不幸にしているという主張には納得できる。 「医者にかかるな」というような内容の本がよく売れるのもそのためであ...

検診をすれば安心、薬を飲めば安心、診断がつけば安心、医者にかかれば安心、などなど。よく考えればそうでないことがわかるのに、そう思い込みたくなるこれらの「幻想」。これが患者を不幸にしているという主張には納得できる。 「医者にかかるな」というような内容の本がよく売れるのもそのためであろうが、逆に言うと日本では医者にかかることは比較的容易であるということなのだろう。これ自体は幸福なことなのだが。

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2013/06/02

世間では、あちらもこちらも立つようなバラ色の幻想が、マスメディアを中心として拡大再生産されている。 気付かない人と、気付かないフリをしている人。いつかは気付かされるんだろうけど。

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2013/04/13

医者である著者が「幻想」という言葉を使って、何でもかんでも医者にかかればいいという警鐘を鳴らす。自分が病気になった時の立ち位置が変わりました。

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2013/04/10

■医療幻想 A.一般の人は、抗がん剤の治療でがんが治ると思っている。 だが、抗がん剤はがんを治す薬ではなく、数カ月程度の延命効果を期待するだけのものである。 B.点滴は脱水症には有効だが、それ以外では意味がない。血液を薄める作用があるため、むしろ有害なことが多い。 C.コラ...

■医療幻想 A.一般の人は、抗がん剤の治療でがんが治ると思っている。 だが、抗がん剤はがんを治す薬ではなく、数カ月程度の延命効果を期待するだけのものである。 B.点滴は脱水症には有効だが、それ以外では意味がない。血液を薄める作用があるため、むしろ有害なことが多い。 C.コラーゲンなどのサプリメントは効果がない。それでも売れているのは、幻想にだまされる人が多いからである。 D.高血圧の診断基準は厳しくなった。かつては収縮期血圧160mmHg 以上が高血圧だったが、今は140 以上で高血圧とされる。その裏には、製薬会社の存在がある。報道によれば、基準を決める学会の委員全員が製薬会社から寄付を受け取っている。 E.日本では、早期発見・早期治療のためにがん検診が行われている。だが、調査によれば、がん検診を行っても死亡率は下がっておらず、早期治療が有効かどうかわからない。 F.メタボ健診では腹囲を計るが、それだけではメタボ本来の問題である内臓肥満かどうかわからない。また、腹囲の基準も、身長が考慮されていないなど、多くの疑問がある。 G.最近は100 歳まで生きることが憧れの的のように取り沙汰たされる。だが、現実には80 歳代半ばから全身が老化現象に見舞われるため、100 歳まで生きることは極めてつらい。

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2013/04/03

医療幻想の題名だが、患者が作る医療への幻想について、いくつかの観点から取り上げている本だった。著者が医者であり、また小説家でもあるので、医療事情にも詳しいことと、海外勤務からの経験から諸外国との比較の話もあり、興味深かった。 本書を通じて、製薬会社、マスコミ、厚労省、学会、等々...

医療幻想の題名だが、患者が作る医療への幻想について、いくつかの観点から取り上げている本だった。著者が医者であり、また小説家でもあるので、医療事情にも詳しいことと、海外勤務からの経験から諸外国との比較の話もあり、興味深かった。 本書を通じて、製薬会社、マスコミ、厚労省、学会、等々の医療の幻想を作る機関についても指摘しているが、筆者の言葉もかなりキャッチな言葉が並んでいるように感じた。その言葉が、エッセイのように読みやすさにもつながっているのでよいのではないかと思う。 何はともあれ、医療や自分の死は人生で無関係ではいられないことなので、もう少ししっかり考えなくてはと自戒の思いになった本だった。

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2013/03/30

・消毒をするとかえって傷の治りを遅くする ・心不全の死亡率は、軽度の肥満の方が痩せた人より低い ・健康診断を熱心に受ける人は、受けない人より短命 ・抗がん剤でがんは治らない。延命効果を期待するだけ ・レントゲン被曝 ・メタボ健診 ・ヒアルロン酸、コラーゲン… なかなか過激である...

・消毒をするとかえって傷の治りを遅くする ・心不全の死亡率は、軽度の肥満の方が痩せた人より低い ・健康診断を熱心に受ける人は、受けない人より短命 ・抗がん剤でがんは治らない。延命効果を期待するだけ ・レントゲン被曝 ・メタボ健診 ・ヒアルロン酸、コラーゲン… なかなか過激である。

Posted byブクログ