人類は衰退しました 新装版(8) の商品レビュー
「衰退した」現実に別れ、「理想的な」夢に溺れて 人類は衰退しましたシリーズ第8巻。随分と読み進めてきた今回のテーマは衰退した現実からの逃避。「夢」の存在や「拡張現実」の存在を通して都合の良い理想に溺れ、依存していく様を考えることができた。 これは何も小説の中のメルヘンな世界だ...
「衰退した」現実に別れ、「理想的な」夢に溺れて 人類は衰退しましたシリーズ第8巻。随分と読み進めてきた今回のテーマは衰退した現実からの逃避。「夢」の存在や「拡張現実」の存在を通して都合の良い理想に溺れ、依存していく様を考えることができた。 これは何も小説の中のメルヘンな世界だけに存在する話ではなく、我々の今生きている現実社会にも起こっているデジタル空間との向き合い方なのだろうと思った。何をしても上手くはいかない、良くならないという現実に向き合うとどうしても自分にとって都合の良い理想の世界に溺れてしまう。 スマホ依存などもあるように私たちの熱量や意志の弱さから、主体がいつの間にか「我々」から「デジタル媒体」に移行し、理想を果たしている姿から、理想に溺れている姿になってしまう経験は多かれ少なかれ我々読み手にも存在する。 夢や仮想から現実に戻っても我々の「外の世界」は変わっていない。ただ我々の「内の世界」は夢や仮想の干渉を受け日々変化してしまう。自己内世界の変化は自己による外の世界の見え方や解釈を変えてしまう。それをコントロールするのは「自己」。制御下に置かれなければ次第に自己内世界が飲まれ、外と内の境が無くなる。それは自己の消失の一歩目とも言えよう。 我々読み手も良い作品を読むと世界の見え方や解釈が変わる。それは素晴らしい自己内世界の変化による「外の世界」の見え方の変化と言える。我々は自分達の意志を持って本と出会ったり、また読み返したり、浸ったりすることが大切ではないだろうか。その本との出会いが本の世界に「溺れる」ことなく、本の世界を通して読み手の世界を「拡張」していけるように。
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夢と現実が互いに影響し、ちょっぴり感動的な結末から衝撃のラストへと続く。 7巻もそうだがパニック展開が続くのに気がついたらエモい雰囲気になっているところが好き。
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『人類は衰退しました』第8巻。 『妖精さんたちの、ゆめであえたら』 モニュメントの暴走で壊滅状態となったクスノキの里。近隣の里や国連からの支援により住民らは支障なく生活を送ることが出来ていたが、手厚い支援に依存してしまい一向に里の復興が進まない。そんな里の状況に、支援者からは苦...
『人類は衰退しました』第8巻。 『妖精さんたちの、ゆめであえたら』 モニュメントの暴走で壊滅状態となったクスノキの里。近隣の里や国連からの支援により住民らは支障なく生活を送ることが出来ていたが、手厚い支援に依存してしまい一向に里の復興が進まない。そんな里の状況に、支援者からは苦言を呈され、住民は次々と里を去ってしまう。逆子の妊婦からは医者の手配を求められ、更には、祖父が参加している往還シャトルの試験運用中に、シャトルと連絡が取れなくなったとの手紙が届き・・・。重なるプレッシャーで不眠症となった"わたし"は、妖精さんから睡眠剤「ラクッコピコリン」を貰うが、これが里復興計画の一環で進めていた「拡張現実(AR)」事業と混ざり合ってしまい―――。 辛い現実から逃げようとする人々を目覚めさせ、そんな世界に生まれてくることを躊躇する新しい命を「大丈夫だよ」と優しく迎え入れる物語。手厚い支援に依存して里の復興を進めようとしない住民の姿が、高度な科学技術で便利になり過ぎ無気力となる人類の姿に重なってしまった。これが「人類が衰退した」原因なのだろうか。 妖精さんの助けを借りるも、最後は"人類"の力で乗り切る。しかし、厳しい現実が終わることはない。不穏なラスト。次巻が本編の最終巻。果たして人類が衰退した原因とは、妖精さんとは―――。
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里の復興と夢逃避。 音信不通となる祖父と押し寄せる仕事。 そりゃ現実は楽しいことばかりではないので夢世界へ逃避したくもなります。 ただ主人公は夢に浸かるわけではなくしっかり向き合っているのがすごいなと。 そういえば拡張現実って時々話題にはなるけど使われないですね。 不穏な...
里の復興と夢逃避。 音信不通となる祖父と押し寄せる仕事。 そりゃ現実は楽しいことばかりではないので夢世界へ逃避したくもなります。 ただ主人公は夢に浸かるわけではなくしっかり向き合っているのがすごいなと。 そういえば拡張現実って時々話題にはなるけど使われないですね。 不穏な終わり方で次がラスト。
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今回は、人口流出に悩むクスノキの里に拡張現実の技術がもたらされ、妖精たちのつくり出した万能睡眠薬とあいまって、人びとを不思議な体験に巻き込んでいくことになります。 主人公の少女たちの努力の甲斐があって、けっきょくクスノキの里の人びとは現実世界への帰還を果たすことになるのですが、...
今回は、人口流出に悩むクスノキの里に拡張現実の技術がもたらされ、妖精たちのつくり出した万能睡眠薬とあいまって、人びとを不思議な体験に巻き込んでいくことになります。 主人公の少女たちの努力の甲斐があって、けっきょくクスノキの里の人びとは現実世界への帰還を果たすことになるのですが、説教臭さを感じさせずネタに徹しているところが、個人的には気に入っています。 そしておじいさんの運命はどうなるのか、次の最終巻の展開が気になります。
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妖精さんの弱点は深刻すぎる状況か…。 ハッピー値が下がりすぎるから無理なんだろうな。 その前に何とかするか、ひどい状況でも無理矢理ハッピーにしちゃうか何かしないと、そのままリアルに終わっちゃうんだな。 コントロール難しいね。
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夢、マスク、AR、そして平行植物! ARが普及しすぎた世界。そういやAR話題になったなと思いながら読み返し、結局リアルではあまり影響無かったなと思い。1話1巻構成で、話がいくつかに分化していたが、いつの間にか読んでいるとまとまっていた印象。
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「妖精さんたちの、ゆめであえたら」 壊れた里の復興よりも現実逃避の日々。 楽な生活を知ってしまうと戻れなくなるのは分かるけれど、さすがにこれは酷い。 この里は無事に復興出来るのだろうか、後おじいさんの安否はどうなるのだろう…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本当、人類は衰退しても嫌な所だけは色濃く残ってるなぁw 途中まで、ストレス、ノイローゼ、薬物依存とかそういう方面の話なのでは?と思ってましたが結局はこちらもゲームの話…ソシャゲ、ネトゲ時代篇…みたいな感じでありましたね。ネームド以外のキャラの無責任、退廃ぶりがひどく、あんまり笑えなかったけど最終的には有志は残っていたみたいで良かった良かった。
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最終巻もったいない…と積みに積んでいたけど短編集も届いたしいいかげん読もう、と思ったけどよく考えたら8巻読んでないんじゃないの???と思って読んだ。けど読んでた。でも続いてるみたいだし結果オーライ。 拡張現実でいやな現実から逃げ出せ―!ラクッコピコリン♪そして現実へおかえり(よう...
最終巻もったいない…と積みに積んでいたけど短編集も届いたしいいかげん読もう、と思ったけどよく考えたら8巻読んでないんじゃないの???と思って読んだ。けど読んでた。でも続いてるみたいだし結果オーライ。 拡張現実でいやな現実から逃げ出せ―!ラクッコピコリン♪そして現実へおかえり(ようこそ)。 立体アニメ面白そうだな…でもド暇じゃないと満喫できない…。
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