桓武天皇 の商品レビュー
筑波大学の授業科目「日本史特講Ⅵb」の指定参考書。 出自と事績を絞ってコンパクトに。 高校の日本史で取り上げられるような有名な政策や事件に絞って、経過や関係者を示して解説する。高校の教科書よりは少し詳しい程度で、高校の資料集を文章で補って記述したような印象である。 100ペー...
筑波大学の授業科目「日本史特講Ⅵb」の指定参考書。 出自と事績を絞ってコンパクトに。 高校の日本史で取り上げられるような有名な政策や事件に絞って、経過や関係者を示して解説する。高校の教科書よりは少し詳しい程度で、高校の資料集を文章で補って記述したような印象である。 100ページ未満と薄い上に、註釈スペースが広く取られており、内容量はけっこう少ない。とはいえ天皇中心の歴史記述を簡単に浚うにはちょうどよいか。時系列というよりは、トピックごとにまとめている。通説が中心で勅撰国史から抜粋した現代語訳も多く、新説や最新の研究が紹介されるわけではない。 平城京から平安京への遷都について比較的わかりやすくまとまっている。 目次 0.桓武天皇の人物像 1.山部親王の登場 2.天智系皇統と長岡遷都 3.平安遷都と征夷戦 4.晩年と遣唐使 5.桓武天皇が残したもの
Posted by
桓武天皇についての簡単な評伝。造都と征夷によって母の出自の低さという弱点を補おうとした天皇で、長岡京や種継暗殺事件のあと弟の祟りに恐れをなしたという、一代記が詳しくかかれている。著者の推定では、早良親王は桓武側の差しがねで食をたたれたとしている。恐れ工合からさもありなんといったと...
桓武天皇についての簡単な評伝。造都と征夷によって母の出自の低さという弱点を補おうとした天皇で、長岡京や種継暗殺事件のあと弟の祟りに恐れをなしたという、一代記が詳しくかかれている。著者の推定では、早良親王は桓武側の差しがねで食をたたれたとしている。恐れ工合からさもありなんといったところか。坂ノ上田村麻呂は、怒ると恐いが笑うと幼児も懐くらしい。神護寺は和気清麻呂のお寺で道鏡を見張っている。
Posted by
- 1