中国台頭の終焉 の商品レビュー
BRICsという言葉、最近、あまり言わなくなったね。中国台頭かと思いきや、内政的な問題が多く、これでは、先行きが見えないことがよくわかった。
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中国はすでに潜在成長率5%前後の「中成長」モードに入っている。しかも潜在成長率が自然体で達成されるような状況にはない、と主張。 1)短期問題:リーマンショック後の「4兆元」投資の後遺症(需要先食い)と、利子負担 2)中期問題:賃金や物価の上昇による生産性向上の鈍磨に対して、効率...
中国はすでに潜在成長率5%前後の「中成長」モードに入っている。しかも潜在成長率が自然体で達成されるような状況にはない、と主張。 1)短期問題:リーマンショック後の「4兆元」投資の後遺症(需要先食い)と、利子負担 2)中期問題:賃金や物価の上昇による生産性向上の鈍磨に対して、効率の劣る国有セクターの膨張や都市/農村二元構造など課題山積 3)長期問題:生産年齢人口がすでにピークアウトし、人口オーナスが予想より早く訪れること 中国がGDPで米国を抜くことはない、としている。 結論から先に書いてあって、裏付けは順繰りにという本で、読みやすい。
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中国が更に成長すると信じられているから、日本は警戒し中国は増長する。遠からず失速するのだから、双方とも、外交・経済関係を傷つけ合っている余裕などない。 開始点は「更に7%成長継続」なのですが、どの程度共有されているのでしょう?
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■中国台頭の終焉 A.今の中国経済は、効率の悪い政府や国有企業が経済の中心を占めている。特に4 兆元投資の大半が国有企業に流れたため、国有セクターの膨張・隆盛と民営セクターの相対的衰退の傾向はますます顕著になった。このままでは、中期的にも5%の潜在成長力さえ失って、停滞に入る危...
■中国台頭の終焉 A.今の中国経済は、効率の悪い政府や国有企業が経済の中心を占めている。特に4 兆元投資の大半が国有企業に流れたため、国有セクターの膨張・隆盛と民営セクターの相対的衰退の傾向はますます顕著になった。このままでは、中期的にも5%の潜在成長力さえ失って、停滞に入る危険が大きい。 B.中国には、少子高齢化という長期的な問題もある。2010 年の調査によれば、中国の出生率は1.18 と、日本よりも低い。この数値を基に推計すると、中国の総人口は20 年をピークに減少に転じ、生産年齢人口は13 年をピークに減少に転じる。 C.労働人口が減少すると、現役1 人1 人が頑張っても、国全体としては低成長に甘んじざるを得なくなる。中国はこの点で「日本の轍」を踏んでいるといえる。日本が労働人口の減少から10 年ほどでその影響を受け始めたように、中国も2020年代には成長を続けることが難しくなる可能性がある。
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中国経済がどのようなシステムで動いているか、どのようにして今まで発展してきたか。そして何故今後成長があまり望めないかをわかりやすく解説してくれる良書。無知な僕でもちゃんと理解出来ます。しかし成長ドライバー失うと日本以上にヤバいですね。
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中国の現状それ自体に関する分析については、有益です。岩波新書の中国関連のシリーズともあわせて読んだので、理解がより深まったように思えます。一方、津上氏の専門分野以外で言及している部分については、あるふれた紋切り型かつ断定的な記述が目立ったのが残念です。
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「国進民退」など、実際に中国とのビジネスに関わっている人ならではの感覚だろう。 環境問題、人口問題、リーマン後の4兆元投資、腐敗、戸籍 倭寇、秀吉、昭和軍閥 日本は何度も支那を攻めた
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中国は2017年にもGDPでアメリカを抜き世界一の経済大国になる・・・ という楽観的な見通し・・・ そこまででなくても、いずれ、10年もすれば、アメリカを抜くだろう・・・ こんな見通しをよく聞きます・・・ が、果たして? 著者はそんなものは幻想であると言う・・・ ま...
中国は2017年にもGDPでアメリカを抜き世界一の経済大国になる・・・ という楽観的な見通し・・・ そこまででなくても、いずれ、10年もすれば、アメリカを抜くだろう・・・ こんな見通しをよく聞きます・・・ が、果たして? 著者はそんなものは幻想であると言う・・・ まず、ルイスの転換点を通過した中国は、そもそもに5年前に既に中成長モードに入っていたろうと推測する・・・ 過去、中国の劇的な成長を支えた要因の多くが、既に、もしくは今後ピークアウトしていく・・・ 今や、既にもう、潜在成長率が5%前後の中成長時代だろう・・・ そして、そんな中成長の中国に短期、中期、長期の課題が待ち構えている・・・ 短期の課題は・・・ リーマンショック直後の4兆元投資の後遺症だね・・・ 当時4兆元の投資の効果は劇的で、もがき苦しむ先進国を尻目に中国経済は見事な回復を遂げたけれども、その副作用もまた見事なようで・・・ 製造業、特に重厚長大型産業、そして不動産、インフラなどの過剰投資・・・ これらが需要をかなり先食いしたし、過剰投資なので、リターンを得るのが大変という状況に・・・ 中期の課題は・・・ 賃金や物価が上昇してきているので、高い経済成長をするには生産性や付加価値を、その上昇スピードよりも速く上昇させていかなければいけないというのに・・・ 進み、止まらぬ国進民退・・・ 非効率な国営企業が富を掻っ攫い、民営企業が泣きをみる状況に・・・ これじゃあ、生産性や付加価値の向上は難しいよね、というのと・・・ ただでさえ人件費が上がっているのに・・・ 都市と農村の公共サービスなど格差や差別が酷く、農村から都市への労働者の移動が妨げられている・・・ これじゃあ、上がる一方の人件費を抑えられるわけがないよね、という2つの課題・・・ 長期の課題は 予想より遥かに早い少子高齢化・・・ 2010年に行われた人口センサスで出た出生率は1.18という・・・ 日本の1.39なんだけど・・・ え?という・・・ だとすると・・・ これまでは生産年齢人口比率のピークアウトは2015年に、総人口減少は2032年に、と想定されていたのに・・・ 生産年齢人口の比率は2010年に既にピークアウト・・・・ 人口減少は2020年を堺にスタート、という・・・ 生産人口と総人口が減少していくと、どんなに頑張って生産性上げたりしても経済成長が難しくなるのよね・・・ 2020年代には日本も既に苦しんでいる人口オーナス(負荷)の問題に中国もブチ当たることになるだろうね、と・・・ これら短・中・長の問題で・・・ とりあえず対応可能なのは・・・ 中期の問題である・・・ なので、そこ頑張れや中国、というのが著者の主張・・・ どう頑張れや、かは読んでみてちょ・・・ そして・・・ 急に中国経済崩壊っちゅーのは考えにくいけども・・・ 中国経済の高度成長はもはや終了し、中成長時代に突入しているのは間違いない、と・・・ 中国がアメリカを抜いて世界一の経済大国になれないとしたら・・・ 尖閣問題などの領土や外交問題でもっと違った態度で中国に接することができたんじゃない?できるんじゃない?と・・・ なかなか見えにくい中国経済を・・・ 様々データを使って解き明かしてくれる・・・ もう高成長は望めず・・・ 結構な問題山積みですね、と・・・ 何となくで思っていることをああ、やっぱりそうなんだ、と納得させてくれたり、いろいろと認識を改めさせてくれる本・・・
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