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津波の墓標 の商品レビュー

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22件のお客様レビュー

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2013/03/05

「遺体」の著者・石井光太さんの新刊。 東日本大震災の3日後に現地に入り、取材を開始した石井さん。 どんな些細なことも見逃すまい、聞き逃すまいという思いで取材されていたんだろうという印象を受ける。 前作の「遺体」が、そんなたくさんの取材の中から「遺体安置所」という1箇所を切り取...

「遺体」の著者・石井光太さんの新刊。 東日本大震災の3日後に現地に入り、取材を開始した石井さん。 どんな些細なことも見逃すまい、聞き逃すまいという思いで取材されていたんだろうという印象を受ける。 前作の「遺体」が、そんなたくさんの取材の中から「遺体安置所」という1箇所を切り取ったルポなら、今回の本は、被災地全体で起きていた現状が書かれている。 そのどちらもが、テレビや一般マスメディアが報道できなかった、あるいは意図的に報道しなかった「現実」を教えてくれる。 「遺体」を読んだとき、凄惨な現地の様子に衝撃も受けたけど、そんな中でも必死に自分の使命を見出し働く人々の、悲しみだけじゃない強さや優しさに感涙した。 この「墓標」は、混乱・怒り・悲しみ・愚かさ、未曾有の大災害によって生まれる人間の弱さを感じた。 「明と暗」「希望と絶望」、対になっている2冊だと思う。

Posted byブクログ

2013/02/11

数字にしてしまうと見えてこない、ひとりひとりの現実。石井さんが見て、話して、聞いてきたことを丁寧に紡いでいる。

Posted byブクログ