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アジャイル開発とスクラム の商品レビュー

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53件のお客様レビュー

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2024/03/16

これは良書。一度は読んでおくべき本でした。 IT用語である「スクラム」という言葉を、実は逆輸入版だったと知って驚きました。今よりもずっと前に、日本で、しかも製造業の研究においてすでに「スクラム」という言葉と概念が作られており、ずっと後にアメリカのIT業界で正にこれだと復権したとい...

これは良書。一度は読んでおくべき本でした。 IT用語である「スクラム」という言葉を、実は逆輸入版だったと知って驚きました。今よりもずっと前に、日本で、しかも製造業の研究においてすでに「スクラム」という言葉と概念が作られており、ずっと後にアメリカのIT業界で正にこれだと復権したというのは面白いですね。 この導入から始まり、IT業界での「スクラム」の説明が展開され、最後に本来の「スクラム」(野中郁次郎)との融合が図られる構成も読んでいて楽しめるものでした。 第二版だと、初版では勘違いされやすいテーマの修正や組織論にまで展開されています。ただ、やっぱり「アジャイル」を組織に適用するのは無理なんだな~、という印象。なので、個別のプロジェクトとしては「アジャイル」ができたとしても、最終的には組織とぶつかるところが出てくるのは避けられなさそう。

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2021/09/14

スクラムが元々経営学・企業研究から出発していることはあちこちで話題になるが、完全に一方通行で今はシステム開発領域に閉じたものと思い込んでいた。 この考えを、また元の分野に返す、往復と相乗効果についてまとめられていることで、双方の理解とやはりスクラムというフレームが日本発を誇れるも...

スクラムが元々経営学・企業研究から出発していることはあちこちで話題になるが、完全に一方通行で今はシステム開発領域に閉じたものと思い込んでいた。 この考えを、また元の分野に返す、往復と相乗効果についてまとめられていることで、双方の理解とやはりスクラムというフレームが日本発を誇れるものであることを再認識できた。

Posted byブクログ

2020/06/22

日本のボスが課題図書として同僚に挙げていた一冊が回覧されてきたので、読んでみた。 ソフト開発に携わっているわけではないので、直接取り入れるわけではないけれど、小さく回していけということですね。 野中先生はやっぱりお得意の暗黙知と形式知、そして実践知の話に持って行くのね。

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2020/03/20

アジャイルの概念、その背景にある企業哲学について良く考察されていた。 SECIモデルとアジャイルの関連性は興味深かった。

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2019/11/22

P.111 筆者(平鍋)は2000年にXPとケント・ベックに出会い「ソフトウェアは人が人のために作っている。『技術』と『人と人との関係性』、その両方がソフトウェア開発の本質だ」とはじめて気づき、ソフトウェア開発現場を改革していくことを、それ以降の仕事の中心とした。 ワンチームマ...

P.111 筆者(平鍋)は2000年にXPとケント・ベックに出会い「ソフトウェアは人が人のために作っている。『技術』と『人と人との関係性』、その両方がソフトウェア開発の本質だ」とはじめて気づき、ソフトウェア開発現場を改革していくことを、それ以降の仕事の中心とした。 ワンチームマインド 「何としてでもやってもらわないと困る」という100%のコミットメントを求められると答える側の開発者も慎重にならざるを得ない。このため「この件に関しましては持ち帰って検討いたします」となって検討と後日回答の繰り返しが常態化しプロジェクトが進まない。そこで思い切って「可能性80%ならOKと答えてよい。そのかわり持ち帰りは厳禁」という方針を打ち出し、これにより進捗のスピードとプロジェクトの風通しが著しく改善した。 おわりに 「プロジェクトには、営業部門、マーケティング部門、サポート部門など、いくつかの部門にステークホルダーがいるのです。そしてどの機能を優先すべきかについて意見が分かれているのです。意見を一つにまとめるにはどうしたらよいのでしょうか」 「野中先生はどう思われますか?」 「合宿をしなさい」 「形式的な会議で決めることはできない。いろんな背景を持った人の集合において、形式知で語れること、理解し合えることはごく一部だ。合宿をし、一緒に飯を食い、泊まって徹底的に話をする。そうすると、形式知は脱ぎ捨てられ、自分の主観で話をするようになる。そこでなぜこのプロジェクトに自分が参加しているのか、という根源的な問いにまでたどり着けるだろう。そこからはじめて、一つの共通理解が生み出される。この過程をみんなで踏みなさい」

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2019/02/05

従来の開発手法ではビジネスの変化に対応できなくなったため、アジャイルが広まった。ソフトウェア開発のみならず、組織経営やチーム運営にも多くの示唆が含まれている。 第1部ではアジャイルとスクラムの基本的な説明、第2部ではリクルート・楽天・富士通でのアジャイル事例紹介、第3部ではそれ...

従来の開発手法ではビジネスの変化に対応できなくなったため、アジャイルが広まった。ソフトウェア開発のみならず、組織経営やチーム運営にも多くの示唆が含まれている。 第1部ではアジャイルとスクラムの基本的な説明、第2部ではリクルート・楽天・富士通でのアジャイル事例紹介、第3部ではそれらを踏まえた考察、という3部構成になっている。 スクラムで決められている役割はこの3つ。プロダクトオーナー、開発チーム、スクラムマスター。スクラムマスターはプロジェクトファシリテーションに注力するサーバントリーダー。管理者たるマネジメントリーダーではない。コマンドコントロール型の組織から、自律化・自己組織化したチームへと変わる。 ーアジャイル宣言ー プロセスやツールよりも個人との対話を、 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを、 契約交渉よりも顧客との協調を、 計画に従うことよりも変化への対応を、 価値とする。 ー以下、メモー 自社の開発プロセスにアジャイルを取り入れることをイメージしながら読んでいた。べき論を言えば、自社の開発プロセスの課題に答える形での改善活動が望ましく、フレームワークを取り入れるだけでは現場が困窮するだけだろう。つらつら思いついたことを残しておく。 ・アジャイル思想導入における障害とは? ・やっつけでアジャイル導入した場合と、課題展開を行った上での対策としてアジャイル導入する場合の違いとは? ・AI開発プロジェクトにおけるアジャイルとシステム開発プロジェクトの違いとは? ・メーカーでの導入事例とは? ・システム開発以外の領域でのアジャイルとは? 通常業務、プロジェクトに取り入れること。顧客体験を最大化するために顧客の言葉で書く。可視化共有化のために、紙ベースのアナログを活用する。 この一冊をとっかかりにアジャイルやリーンスタートアップを読み漁ろう。チームの開発、成長のスピードアップへの強い示唆がある。

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2018/10/23

著者の一人である野中郁次郎氏は、論文「The New New Product Development」の中で、「専門集団によって設計され、文書化されたナレッジが、次の工程の専門集団にに引き継がれ、これを繰り返して物を作っていく」プロセスに対して、当時、キャノン、ホンダなどが行って...

著者の一人である野中郁次郎氏は、論文「The New New Product Development」の中で、「専門集団によって設計され、文書化されたナレッジが、次の工程の専門集団にに引き継がれ、これを繰り返して物を作っていく」プロセスに対して、当時、キャノン、ホンダなどが行っていた「色々な専門家が一体となり、自律的組織として物を作っていく」プロセスを、ラグビーに例えて、「スクラム」と呼んだ。このスクラムは、海を越え、アメリカでトップ・プログラマたちをインスパイアーした。そして、スクラムは、その名前のまま、ソフト開発プロセスの新ムーブメントとなり、故郷である日本に帰ってきた。  ソフト開発は、現在のものづくりのみならず、会社経営にも非常に重要な要素であることは明らかであるが、日本のビジネスパーソンは、あまりにもソフトウエア・リテラシーが低い。私は、それが日本産業の生産性の低さの原因ではないかと思っている(残念ながら、これはわが社にも言える。特にソフト開発部門マネージメントのソフト開発リテラシーの低さは、悲惨を超えて喜劇的だ)。本書は、そういった状況を打破し、ソフト開発の改善、改革とそれを基盤にした経営改革にすばらしいアイデアを披露してくれるすばらしい本である。

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2021/08/08

本書は、共著者に野中郁次郎が入っていることからもわかるように、システム開発に従事している人でなくても、経営視点でアジャイルとスクラムについて解説している。やや抽象的なところが多いが、この分野で初めて読むにはお薦め。しかし、米国で始まったスクラムが実は竹内・野中が日本の製造業でのイ...

本書は、共著者に野中郁次郎が入っていることからもわかるように、システム開発に従事している人でなくても、経営視点でアジャイルとスクラムについて解説している。やや抽象的なところが多いが、この分野で初めて読むにはお薦め。しかし、米国で始まったスクラムが実は竹内・野中が日本の製造業でのイノベーションの手法として名付けた「スクラム」から来ているとは驚きであった。また、実際にスクラムを採用した、リクルート、楽天、富士通の方のインタビューも興味深かった。 ・アジャイル開発が浸透してきた背景には、ビジネスの変化の速さがある。 ・アジャイル開発では、すばやくユーザーや顧客のフィードバックを得ることで、ムダな機能を作ることを防ぎ、市場投入のスピードを上げ、ビジネスの投資対効果を高める。 ・ウォーターフォールの問題点  ?人の創造性を奪ってしまう  ?文書によるコミュニケーションには限界がある  ?悪いタイミング  ?未来を読む水晶玉はない  ?仕事が楽しくない  ?部分最適化 ・アジャイル開発の現場がいかにアナログのコミュニケーションを重視しながら、チーム内の暗黙知を共有し、テストとコードという動くものによって品質を作っていくかがわかる。 ・従来の発注・受注関係のままだと、開発チーム側は事業担当者から「何としてでもやってもらわないと困る」と言われても断ることができない。その結果、開発側は次回から検討や文書作成に慎重に時間をかけ、さらに安全のためのバッファを追加した見積もをすることになる。これが繰り返されると、そのバッファ分だけ納期は伸び、かつ開発効率も落ちていく。 ・技術的負債とは、メンテナンスが難しいコードの増加が開発の足かせになることを借金(負債)になぞらえて表現したものだ。 ・楽天開発部の方の言 「僕自身、そうしたボトルネックになるのは何としてもいやなので、そうならないためにもプログラムだって書ける、アジャイルなマネージャーを目指しているつもりです。まず自分が成長しないことには、チームが成長することはできないと思う。」 「テストが終わりじゃなくて、そこから次のステップに進んでいけるんです。だからこそ、リリースのときには、作った開発者自身に現場に入ってもらいました。」 ・実践知リーダーシップに必要な六つの能力  ?「善い」目的を作る能力  ?「場」をタイムリーに作る能力  ?ありのままの現実を直観する能力  ?直観の本質を概念に変換する能力  ?概念を実現する能力  ?実践知を組織化する能力 ・一つには、リーダーシップの形が変わる必要があるでしょう。対話と場作りを重視したプロジェクト運営、その場その場で共感を作り、高い視点の価値観で判断する実践知リーダーシップです。

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2018/10/07

日本におけるアジャイル開発の第一人者の平鍋さんと、スクラムの父と呼ばれる野中郁次郎先生によるアジャイル開発の解説本。 アジャイル・スクラムとは何ぞや、から始まり、貴重な比較的大規模開発の事例の紹介とキーパーソンへのインタビュー、そして対談形式でアジャイル・スクラムの成り立ちや背景...

日本におけるアジャイル開発の第一人者の平鍋さんと、スクラムの父と呼ばれる野中郁次郎先生によるアジャイル開発の解説本。 アジャイル・スクラムとは何ぞや、から始まり、貴重な比較的大規模開発の事例の紹介とキーパーソンへのインタビュー、そして対談形式でアジャイル・スクラムの成り立ちや背景となっている思想が語られている。 アジャイルに限らず、方法論が語られることが多いが、本書では考え方や思想が強調されているところが非常に興味深い。 特にスクラムに大きな影響を与えているSECIモデルによる暗黙知→形式知のループの考え方は自分の思考方法について考えされられた、と同時に実践しないといけないと感じた。 今回、著書の平鍋さんにサインをいただくことができたが、サインに添えられた一言「仕事を楽しく変えて行きましょう!」にアジャイルの全てが詰まっていると思う。 楽しくなければやっていけないよね! アジャイルの考え方を学ぶにはとても良い本だと思う。エンジニアはもちろん経営者にもぜひ読んでいただきたい。

Posted byブクログ

2018/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アジャイル開発のサイクルがわかる1冊。おかげで過去に読んだ「SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法」(2017年. ジェイク・ナップ (著))に書いてあった意味がようやくわかるようになった。

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