「編集手帳」の文章術 の商品レビュー
新書というのは、実にいいものだ。 各界の第一人者が、それぞれの専門分野で得た知見を分かりやすく、コンパクトにまとめてくれていて、しかもそれが千円足らずで手に入るのだから。 名コラム読売新聞「編集手帳」の筆者にして当代随一の名文家、竹内政明が著した『編集手帳の文章術』もそんな...
新書というのは、実にいいものだ。 各界の第一人者が、それぞれの専門分野で得た知見を分かりやすく、コンパクトにまとめてくれていて、しかもそれが千円足らずで手に入るのだから。 名コラム読売新聞「編集手帳」の筆者にして当代随一の名文家、竹内政明が著した『編集手帳の文章術』もそんな一冊である。 もちろん、ここで語られるのは、文章を書く時に留意すべきことであって、いいコラムの書き方ではない。が、両者はじつは密接に関連しあっているのではないか?というのが、私の読後感だった。 つまり、言葉を選ぶセンスというのは、読み手をシラけさせない、不快にしない、苛立たせないことに通じていると思ったのだ。 実際のところ、耳の痛い記述も少なくないから、自分の耳に心地よい情報だけに触れて生きていたい方にはお勧めできない。 (追記)文末を「ダ」で終わる文を書くな、というのが著者の教えです。なるほどと思いつつも、あえて今回はここまで文末を「ダ」で終わる文で綴ってみました。 さいごに、著者が『出入り禁止』にした、嫌いな言葉の一部を掲げます。本書を貫く思想の一端に触れてみてください。 する機会があった ちょっと待って欲しい と言っても過言ではない 就活 意気投合した 売り こだわる 定番 なあに 合掌。 立ち上げる 説明責任 上から目線 アイデンティティー ぱくつく 癒やし 絆
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毎朝読む新聞のコラム。「何となく」読み流してきたが、この本んを読んでから細かい所までチェックして読むようになった。新聞を読むのが前より楽しくなった。自分が普段いかに雑な日本語を使っているかを知り反省。最後の付録の章が面白かった。
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メールを使って意思疎通することが多いからこそ、短くて簡潔な文章を書けるスキルが必要だと思う。前職の部長さんのメールがまさにそうだったことを思い出した。 読売新聞「編集手帳」6代目執筆者の竹内氏にとって、名文とは「声に出して読んだときに呼吸が乱れない文章」のこと。
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日本語は奥深い! 文章を書く機会が多いので、どうすれば良い文章が書けるか悩むことがしばしばあります。そんな悩みを解決するヒントがたくさん載っていました☆ とっても勉強になります(*^^*)
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10年来の「編集手帳」のファン。 心を砕いてコラムを書いているのがわかる。 わたしもこんな文を書けるようになりたい。
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美しい文章を書く方だなぁ、と改めて思った。 ページを遡ったりすることなく、よどみなく読むことができる。 この方にとっては日々の仕事であるコラムに、全国紙に文章を 載せている、という点では当然のことかもしれないけれど、これだけの 気遣いと愛情を込めて毎日送り出すのは並大抵のことでは...
美しい文章を書く方だなぁ、と改めて思った。 ページを遡ったりすることなく、よどみなく読むことができる。 この方にとっては日々の仕事であるコラムに、全国紙に文章を 載せている、という点では当然のことかもしれないけれど、これだけの 気遣いと愛情を込めて毎日送り出すのは並大抵のことではないんじゃないか、と感じた。 毎朝そんなコラムを読むことができる私は、それだけで幸運なのかも。 私は引用の魔術師だと思っていますよー。
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「接続詞に頼るなかれ」とあり、実際、この本には接続詞がない。「会話文から入らない」とあり、「書き出しの手法として一番安直」と切り捨てる。文章を書くのにこれほど気を使うものなのか。自分がいかにひどい文章を書いているか恥ずかしく思う。
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之字運動とは、戦争中、海軍の船艇が攻撃を避けるために之の字の動きでどこに向かうのかわからないように進んでいた運動。コラムもどこに進むか一見わからないような進み方を心がけている。書き出しを読んだだけでは本題の検討がつかないように。 落語みたいに書く。 マクラ、アンコ、サゲの順で。...
之字運動とは、戦争中、海軍の船艇が攻撃を避けるために之の字の動きでどこに向かうのかわからないように進んでいた運動。コラムもどこに進むか一見わからないような進み方を心がけている。書き出しを読んだだけでは本題の検討がつかないように。 落語みたいに書く。 マクラ、アンコ、サゲの順で。 マクラとは、本題と直接関係がなく、多くの人が共感を覚えやすい雑学知識が最善。小説の一部、詩歌、小噺、言葉遊び、著名人のエピソードなど。キーワードは魅力。 アンコとは、本題の概要。べきである、ねばならない、という主張があればここで出し切る、持ち越さない。キーワードは簡潔。 サゲでは、本題から離れてもいい。ホッと、しみじみと、読者を本題の緊張から解き放つ文章が最善。筆者の人生観がしのばれて、かつマクラと関連した締めくくりなら申し分ない。キーワードは、余韻。 発想は、なぞかけで学ぶ。
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読売新聞「編集手帳」…毎朝必ず読んでいます。 日本語,文章へのこだわり…共感するもの,新たな発見…たくさんありました。
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おすすめ。最近は当たり本に巡りあい、とてもうれしい! 日本語の奥深さ、難しさ、そして便利さを改めて認識させられた書。 読売新聞1面のコラム「編集手帳」を執筆している竹内さんの文章術。 もちろん、ビジネス文書ではないので、味わい深い。 メールを書くときなどに参考になりそうだ...
おすすめ。最近は当たり本に巡りあい、とてもうれしい! 日本語の奥深さ、難しさ、そして便利さを改めて認識させられた書。 読売新聞1面のコラム「編集手帳」を執筆している竹内さんの文章術。 もちろん、ビジネス文書ではないので、味わい深い。 メールを書くときなどに参考になりそうだ。 なかでも「耳で書く」は、とても印象的。 声に出して読んでも呼吸が乱れない文章を名文としている。 難しい漢字を散りばめた文章は、やはり名文ではないのかもしれない。 ある6歳の女の子の詩。 「何かいうとき」 おかあさん かんじとか かたかなは書けるけど 何か言うときは ぜんぶ ひらがななんだね 耳で聞いて意味が通じるということは、ひらがなで書いて意味が通じるということ、というのは、とても感銘を受けた。
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