普通の人たちを予言者に変える「予測市場」という新戦略 の商品レビュー
第49回アワヒニビブリオバトル「商売繁盛」出張!@古書みつづみ書房で発表された本です。 2019.02.09
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予測市場とは、何かを予測する際にプロの個人ではなく市場の声を活用するもの。日本語でいえば「三人寄れば文殊の知恵」。市場の声のほうがあらゆる予測精度が高いという説を著者は説く。簡単に言えば大衆の声を参照すれば未来を予測できるというもの。 予測市場が成功する条件は1.参加者の多様性...
予測市場とは、何かを予測する際にプロの個人ではなく市場の声を活用するもの。日本語でいえば「三人寄れば文殊の知恵」。市場の声のほうがあらゆる予測精度が高いという説を著者は説く。簡単に言えば大衆の声を参照すれば未来を予測できるというもの。 予測市場が成功する条件は1.参加者の多様性 2.参加者の独立した意思決定 3.情報集約手段 4.参加者にとってのインセンティブ/報酬(ここが一番の肝)。このスキームを仕事に応用できるほどのパワーは自分にはないが、投資には使えるかも。例えば信用買残/売残をみて投資対象を決めてみる方法。結果はいかに。
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どのような条件がそろうと、予測市場というものが機能し、有効であるかということが理解できます。また、巻末のアメリカでの予測市場とその法整備の状況や変遷がとても参考になりました。
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真面目に多くの人が予測すると 正解になる確率は高まる クイズ ミリオネアのオーディエンスがこの仕組みを良く表している。専門家がいない集団でもよいらしい。 実際、アメリカの有名企業で製品化日程の遅延の有無などで使われた実例を紹介。ただ、実例が多いもののそれが面白くない。
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一人の天才より、みんなの集合知。 本気の集合知を作るために、株式的な市場を公開して、参加者に利益やインセンティブをもたらす仕組みにする。 これが意外と予測精度が早く高いってわけ。 どういう市場を公開するか、にノウハウが入りそう。アプローチは面白いので、困った時に使えるように訓練...
一人の天才より、みんなの集合知。 本気の集合知を作るために、株式的な市場を公開して、参加者に利益やインセンティブをもたらす仕組みにする。 これが意外と予測精度が早く高いってわけ。 どういう市場を公開するか、にノウハウが入りそう。アプローチは面白いので、困った時に使えるように訓練しときたいな。
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不覚にも、この本を読むまで「予測市場」という概念を知らずにいた。 企業が新規サービスや商品開発に取り組む場合、方向性や予算、プロジェクトチームの人選、マーケティング、収益など、様々な要素を考慮し、どれほどの黒字もしくは赤字になるかを予測し、実行か撤退かの意思決定を下さなければな...
不覚にも、この本を読むまで「予測市場」という概念を知らずにいた。 企業が新規サービスや商品開発に取り組む場合、方向性や予算、プロジェクトチームの人選、マーケティング、収益など、様々な要素を考慮し、どれほどの黒字もしくは赤字になるかを予測し、実行か撤退かの意思決定を下さなければならない。そのために、経営陣は会議を重ね、有識者や専門家の意見を聴き、市場調査をし、神に祈る。 だが、そのいずれより高い的中率を誇るのが予測市場という戦略だと本書は説く。 例えば、企業が新たにサービスや商品を企画したら、そのプロジェクトを金融商品化し、企業内に仮想市場を構築する。その上で、CEOから受付嬢までのすべての社員に一定の仮想通貨を与え、自由に投資させる。プロジェクトが成功すると判断すれば積極的に買いを入れ、失敗すると判断すれば空売りする。その結果、新規プロジェクトに与えられた仮想市場価格によって成否を予測、現実に実行するか撤退するかの判断に反映させる。それが市場予測だ。 ちなみにプロジェクトが実行され、満足に足りる利益が出た場合、プロジェクトを支持した社員(仮想市場で儲けた投資家)は、現金や現物でのボーナスが提供される 重要なのは、専門家から部外者まで様々な人材を投資に参加させること。 専門知識のある者は積極的に投資し、問題に疎い者は投資を控えることで予測の精度は増す。意思決定バイアスはプラスとマイナスで極限まで相殺される。一部の投資家が市場操作を試みても、多数派の純粋な投資家によって価格は正常化される。組織にとってネガティブな情報も反映される。 幅広い膨大な量の情報を吸い上げることができ、しかもそれらを分析する必要はない。市場の振る舞いが代わりやってくれるのだから。 この予測市場というシステムは、グーグル、マイクロソフト、GEなどの企業が意思決定プロセスに取り入れているという。また経営戦略だけではなく、選挙結果の予測、政策の是非、感染症の罹患シュミレーション、犯罪やテロの抑制など、幅広い応用が可能だとされる。 ある意味、予測市場は集合知の効率的運用にして究極の民主主義的意思決定と言える。集合知や民主主義を盲信するのは危険だが、興味深い試みであることは確かだ。日本では、アベノミクスとやらの頼りない柱の1本、ビッグデータ革命が予測市場に繋がる可能性を秘めている。その可能性を腐らせてほしくないものだ。
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予測市場の様々な事例について書かれているが、褒めっちぎりのキライあり ちょっと記述もくどい気がする。ただ予測市場の和書は少ないように感じるので、その意味では価値ありか 予測市場の機能する理由についてもう少し深く知りたかった。
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『「みんなの意見」は案外正しい』という本があるが、それと考え方は同じで、本書でもこの本の紹介が随所でなされている。予測市場というのは、面白い概念だと思う。参加者のモチベーション維持が難しいとは思うが、経営だけでなく、いろいろなことに利用できそう。国内の事例もあれば知りたい。
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「予測市場」ってどういうものかが気になって購入。こんなものがあるなんて、想像してなかったので、とっても新鮮だった。特に、自社ビジネスの予測に社内予測市場を活用する企業があるってことに驚いた。 基本的に、「みんなの意見は案外正しい」って思想が根底にあるわけだけど、計測可能な「市場取...
「予測市場」ってどういうものかが気になって購入。こんなものがあるなんて、想像してなかったので、とっても新鮮だった。特に、自社ビジネスの予測に社内予測市場を活用する企業があるってことに驚いた。 基本的に、「みんなの意見は案外正しい」って思想が根底にあるわけだけど、計測可能な「市場取引」という形にしているところが、興味深い。 しかも、そういう取引を実現するソフトウェアが販売されているのが、さすがアメリカって感じでした。 うちも試してみるくらいのチャレンジがほしいね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まるで宗教の本みたいなタイトルだなーと目を奪われ、表紙のセンスが気に入ったので買ってみました。 ある未来のことを予測する命題につき、その的中を市場で売り買いするシステムとして考案された「予測市場」。 株と似たようなシステムで、ポイントは常に市場の上で他の人がどう考えるかを念頭に入れて動くこと。 専門家ではない素人集団の意見の集積によって、未来を見通す可能性について考察する。 現在実際に、グーグル、モトローラ、マイクロソフト、GEなどの先進企業が事業に取り入れていること画期的なシステムの社会的応用法にも触れる。 人間の心理的には、どうしても素人100人の意見の集合体よりも、専門家数人の意見の方が正しいように思えます。 でも実はそうでもない、ということを実際の事例を用いて解説してくれるのがこの書籍です。 脳みそで理論は把握できても、感情的に受け入れられないアイディアの好例ですね。 文章自体は平易ですが、内容が学問の要素が強いため、一気読み、というわけにはいきません。 本筋には全く関係ありませんが、潰瘍の治療法の発見によってノーベル生物学・医学賞を受賞したバリー・マーシャルとロビン・ウォレンの発見プロセスが個人的にヒットでした。 培養した細菌を飲みこむなんて真似、常人にはできません。
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