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現代に活きる博物館 の商品レビュー

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2013/02/08

大学の博物館学の恩師の編著書ですが、 博物館学芸員を目指す人はもちろん、 一般の人にも広く読んで欲しい一冊です。 よくある博物館学の本と異なり、 一般的な概論に加えて、現場目線で様々なことが書かれています。 もしかしたら学芸員や博物館に抱いているイメージが打ち砕かれてしまうかも...

大学の博物館学の恩師の編著書ですが、 博物館学芸員を目指す人はもちろん、 一般の人にも広く読んで欲しい一冊です。 よくある博物館学の本と異なり、 一般的な概論に加えて、現場目線で様々なことが書かれています。 もしかしたら学芸員や博物館に抱いているイメージが打ち砕かれてしまうかもしれませんが、 これが現実です(笑) 博物館が社会にとってなぜ必要か、 という根源的な問題提起もされています。 だからこそ、一般の人にも読んで欲しいのです。 やや残念なことは、 歴史系博物館、民俗系博物館、自然史系博物館、アーカイブ、 動物園、美術館と網羅されているのに科学館が登場しないこと。 でも、これが日本の現実なのかもしれません。 日本の科学館には博物館学に通じた人材が少ないように思うのです。 (まったくいないわけではありません) 科学館が博物館の一種であるという認識もあまり浸透していないでしょうし、 実際、法的に登録博物館になっている科学館は珍しいでしょう。 学芸員資格を持っていなくても科学館で働くとはできますし、 実際、それで優秀な方々はたくさんいます。 でも、もう少し博物館学的な視点で日本の科学館をみなおしてもいいのではないかな、とも思うのです。

Posted byブクログ