脳の中の経済学 の商品レビュー
<感想> 経済的な意思決定をする際の脳活動について分析する「神経経済学」についての書籍。並行して読んでいた心理学の本で「感情はコントロールできない」ことを学んだばかりだったので、「本人の意思でコントロールできない脳の反応」の実験結果は腹落ちした。 自分のモヤモヤが科学的に実証さ...
<感想> 経済的な意思決定をする際の脳活動について分析する「神経経済学」についての書籍。並行して読んでいた心理学の本で「感情はコントロールできない」ことを学んだばかりだったので、「本人の意思でコントロールできない脳の反応」の実験結果は腹落ちした。 自分のモヤモヤが科学的に実証されているという事実はとても救われた気持ちになる。 <アンダーライン> ・双曲割引による先延ばし(将来の報酬を現在の報酬より低く見積もる) ・指数割引の人は先延ばししない ・セロトニンのレベルが低いと目先の小さい報酬を選ぶ ・(ドーパミンの実験で)コメディーを見て笑って幸せになった人は、将来のことが考えられるようになった ・男性は嫌いな相手の痛みに鈍感 ・女性は悪役が痛めつけられた場合でも、かわいそうと思う ・男性の方が復讐したいと思うということ ・(妬みで脳の報酬系が働いているということは)自分がお金をもらったのと同じような感情を、人の失敗から受け取っているということ(ある意味で不平等回避) ・不平等回避というこ、平等主義で良さそうな感じはするんですが、それは非常に恵まれた人たちが転けることがうれしいとい、そんな悲しい側面を人間は持っていて、脳を見るとそれがはっきりとわかってしまう
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薄っぺらい。基本は行動経済学の本でいつも語られる信頼ゲームや最後通牒ゲームみたいなものを取り上げて、「この時は脳の線条体が活性化しているようです」「オキトキシンが関連しているようです」「セロトニンが影響しているようです」で、はい終了。これからの分野で、しかも新書であるとはいえ、先...
薄っぺらい。基本は行動経済学の本でいつも語られる信頼ゲームや最後通牒ゲームみたいなものを取り上げて、「この時は脳の線条体が活性化しているようです」「オキトキシンが関連しているようです」「セロトニンが影響しているようです」で、はい終了。これからの分野で、しかも新書であるとはいえ、先の展望も語られずにこれでは何も得られるものはない。よって本書について語ることも、特になし。
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ヒトの経済的な行動は、脳科学の進歩により裏づけられている。 なぜヒトは不合理な行動をとるのかは、脳内のセロトニンやドーパミンが関与している。 経済学者と脳科学者の対談本。
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リスク選好と双曲割引が、脳神経科学で結びつく。経済活動を脳科学で説明しようという意欲的な試み。ひいては、妬みとかのいわゆる「人の不幸は蜜の味」は、脳の帯状回が強く関与しているなど、面白い内容。
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もうちょっと雑談っぽい内容やと思ったけど、後々になってくるとけっこう専門的な話になり、ちょっとついていけませんでした。 タイトルに惹かれ、入門的なものやと思ったんですが…。 何はともあれ、「神経経済学」という分野があるのが驚き。本書を読んで、行動経済学にもより興味がわいてきた。 ...
もうちょっと雑談っぽい内容やと思ったけど、後々になってくるとけっこう専門的な話になり、ちょっとついていけませんでした。 タイトルに惹かれ、入門的なものやと思ったんですが…。 何はともあれ、「神経経済学」という分野があるのが驚き。本書を読んで、行動経済学にもより興味がわいてきた。 ひとがどういうときにどのような行動をして、どのような心理にあるのか、興味がある。 いつか再チャレンジしたい本ですね。
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経済学と脳神経科学との接点、神経経済学の本。 人が経済的な選択を行う際に、脳のどの部分が活性化しているかなどを調べる研究。 他人が喜んだ時に自分もうれしく感じている時は、脳のある部分が活性化しているとか、逆に嫌いな人に罰を与えるときはどの部分で快感を感じているかなど、共感、信...
経済学と脳神経科学との接点、神経経済学の本。 人が経済的な選択を行う際に、脳のどの部分が活性化しているかなどを調べる研究。 他人が喜んだ時に自分もうれしく感じている時は、脳のある部分が活性化しているとか、逆に嫌いな人に罰を与えるときはどの部分で快感を感じているかなど、共感、信頼、同情、嫉妬などの感情と脳のはたらきをしらべている。 きちんとした理論化にはまだまだほど遠い印象だが、部分的には、人間の利己性や利他性の反応について説明原理が解明されていく可能性がある。 他人を喜ばせるとうれしいと感じるのはどんなメカニズムなのか。何割の人がそのように感じるのか。どういう人がそういう風に感じやすいのか。わかっていないことは多いが、わかるとおもしろそうなテーマがたくさん埋まっている領域ではないだろうか。 学際的な研究の今後の進展に期待大。
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行動経済学×脳神経学。それぞれの分野でのここ数年くらいの動向は新書レベルでウォッチしていたけど、両方が一同に会してあーだこーだワイワイガヤガヤと論じられているのが楽しい。 人間は必ずしも経済合理的に行動するとは限らない、しかし、いつも同じように間違うのならそこに潜む法則性を脳神経...
行動経済学×脳神経学。それぞれの分野でのここ数年くらいの動向は新書レベルでウォッチしていたけど、両方が一同に会してあーだこーだワイワイガヤガヤと論じられているのが楽しい。 人間は必ずしも経済合理的に行動するとは限らない、しかし、いつも同じように間違うのならそこに潜む法則性を脳神経学として見つけよう!など。 文部科学省のプロジェクトの一部を民間に還元する目的で出版されているとのこと。Good Jobでございます。 惜しむらくは、シンポジウムの書き起こしや聞き書きなので、文字量と比較して内容が少ないこと。普通の新書の1/3くらいの時間で読み終えてしまい物足りなさが残った。食後のデザートを単品で出された感じ。
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神経経済学をめぐる対談集。経済学の立場から双極割引などの話、脳科学の立場からはセロトニンやオキシトシン、fMRIの結果などが語られる。 最近の知見など、文献もきちんと引いてあって意外によかった。
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神経経済学の専門家により市民講座のようなものをまとめたものです。今日10000円もらえるのと、1週間後に10100円もらえるのの、どちらを選びますか?のような選択に関して、経済学、神経科学から解き明かしていきます。夏休みの宿題を計画的にできる人と、最終日に一気にやる人の違いは何?といった疑問を解き明かしていきます。非専門家向けに平易に書かれていて分かりやすいですが、逆に詳細は参考文献を読まなければ分かりません。取っ掛かりになると思います。serotonin不足になると、将来の利益より目先の利益を優先するようになることを示した実験や、オキシトシンによって、他者への信頼感が増すことを示した実験など、好奇心が刺激されます。脳の病気の人々では、どうなるのかなどに個人的には興味が惹かれました。
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