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創作市場(5) の商品レビュー

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2014/03/24

このところ、何カ所かで作品をあれこれ見たり、自分でも擦ってみたり、版画づいていて、「本バレン」に興味をもったこともあり、なにか「バレンのことや版画の技法のことを書いた本はないか」と図書館で聞いてみたら、とりあえず棚にあったこの本と、『やさしい版画教室』が出てきて、めずらしくカード...

このところ、何カ所かで作品をあれこれ見たり、自分でも擦ってみたり、版画づいていて、「本バレン」に興味をもったこともあり、なにか「バレンのことや版画の技法のことを書いた本はないか」と図書館で聞いてみたら、とりあえず棚にあったこの本と、『やさしい版画教室』が出てきて、めずらしくカードに空きもあったので、借りてきて読みつつ眺める。 版画の技法と工程、それぞれの技法による作家と作品が、道具や作品の写真入りでコンパクトにまとめられていて、ふぅぅーーーーんとおもしろかった。とりあげられているのは、凸版(代表的なものは木版)、凹版(いわゆる銅版画)、平版(石版)、孔版(シルクスクリーン、合羽版、謄写版)で、こんなん学校の図工でやったなーというのもある。 先日は、和歌山県美へ「版画について考える 101年目の宿題」を見にいったこともあって、キャプションに書いてあるいろいろな技法のうち、もひとつよくわかってなかったのも、あーこんなふうにしてつくるのかと納得したり。 私が行く前に手にしていた県美のチラシの印象から、展示室の一角でのちょっとした特集展示かと思っていたら、2階を全部使った「版画」の企画展で、この100年ほどの間のいろんな技法のいろんな作品がどっさりで、めっちゃおもしろかった。 版画は、浮世絵の例をだすまでもなく、ずっと以前からあったものだが、絵をかく人がいて、彫る人がいて、摺る人がいるという作品づくりから、作り手の「自画、自刻、自摺」、つまりは自分で絵をかいて彫って摺る、ぜんぶを自分でやることで「近代的な美術作品」と位置づけられる、「創作版画」という画期が、100年前のことなのだ。 そして、「版画」展のチラシのウラ面にあった「モノクロームの世界」の展示も、これまたおもしろかった。版画やってる人とか、版画がすきな人とか、写真やってる人とか、一緒にもういっぺん見にきたいなーと思ったくらいだった。 (3/22了)

Posted byブクログ