図説 史記 の商品レビュー
文章が読みやすく、面白い。従って、スイスイ読めた。 史記の歴史叙述は詳細であり、勘どころをバシバシ押さえてくるため、その迫真性に息を飲むばかりか、我々の現代生活でさえはかないものであると思わせる力がある。将軍の統率に秀でて皇帝に上り詰めた劉邦も疑ぐり深くなり、次々と重臣を抹殺し、...
文章が読みやすく、面白い。従って、スイスイ読めた。 史記の歴史叙述は詳細であり、勘どころをバシバシ押さえてくるため、その迫真性に息を飲むばかりか、我々の現代生活でさえはかないものであると思わせる力がある。将軍の統率に秀でて皇帝に上り詰めた劉邦も疑ぐり深くなり、次々と重臣を抹殺し、才気は天を覆うほどの項羽も配下の離心を招き、戦乱の世に敗死する。自分も無残な死に方をするかと思いを致す一方、そもそも自分の不幸ばかり考えているべきか、あるいは、身内の幸いばかり願っていていいか、天下のためという視点が必要か、つまりは私の場合、自分の生き方を方向付けるための努力が優先するように感じる。かと言って、自分のことばかり気にするのではなく、他人や社会に目を向けるにしても、どういう信条を持つかということである。私の戦いの場は確かにここだと思う。
Posted by
五帝の時代と古代王朝、春秋・戦国時代、秦と始皇帝、項羽と劉邦、高祖と前漢が書かれる『史記』のエッセンスを紹介する本。ここ数年、宮城谷さんの小説を読んでいることもあり、この本に書かれていることの一部は知っていたけど、史記がどの辺の時代のことが書かれているのかはっきりと知っていなかっ...
五帝の時代と古代王朝、春秋・戦国時代、秦と始皇帝、項羽と劉邦、高祖と前漢が書かれる『史記』のエッセンスを紹介する本。ここ数年、宮城谷さんの小説を読んでいることもあり、この本に書かれていることの一部は知っていたけど、史記がどの辺の時代のことが書かれているのかはっきりと知っていなかったので結構参考になった。さらにこの辺の時代の小説を読みたくなった。
Posted by
- 1