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禅宗の歴史 の商品レビュー

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2024/01/21

2023年秋に京博で開催された「東福寺」展で、円爾に始まる聖一派が取り上げられた。それがきっかけで本書を手に取った。 禅宗の各流派について取り上げた本はほぼ無く、本書ぐらいではなかろうか(私が探せていないだけかもしれないが)。もちろん聖一派を含む鎌倉時代の禅宗の各流派(兼修禅、純...

2023年秋に京博で開催された「東福寺」展で、円爾に始まる聖一派が取り上げられた。それがきっかけで本書を手に取った。 禅宗の各流派について取り上げた本はほぼ無く、本書ぐらいではなかろうか(私が探せていないだけかもしれないが)。もちろん聖一派を含む鎌倉時代の禅宗の各流派(兼修禅、純粋禅)の僧侶について略歴を起こし、また系図も図示されているため分かりやすい。 また室町時代の五山派の歴史、他方それ以外の林下(曹洞禅、大徳寺・妙心寺の大応派)の歴史も詳細に書かれている。 他方、江戸時代の禅宗史については概要ぐらいなので、そこについては他書を確認する必要がありそうだ。 今までにも禅寺を取り上げた展覧会を観る度に、その寺院に関連する禅僧のことを知りたいと思うのだが、展覧会が終わるとすっかり忘れてしまう(わずかな残渣くらいは残るが)。室町時代ごろに起こる寺院であれば、本書はそれらの寺院を知る助けになると思う。 図書館で借りた本なのだが、手元に置いておきたい本である。なお本書の原本は至文堂から1962年に日本歴史新書として刊行されており、1986年の改訂増補版を底本としている(なお注釈書きにはそれぞれ初版1964年、増補改訂版1981年と記載されているが誤りと思われる)。

Posted byブクログ