“脱グローバル化"が日本経済を大復活させる の商品レビュー
イギリスがEUを離脱する可能性が高まっているようです。またEUのなかで一人勝ち状態にあるドイツに対して、アンチドイツ思想も広がってきていると聞きます。これまでの「グローバル化」一辺倒の風潮に反対する人たちが増えています。 国民経済の目的は国民の所得を増やすことにあるが、グローバル...
イギリスがEUを離脱する可能性が高まっているようです。またEUのなかで一人勝ち状態にあるドイツに対して、アンチドイツ思想も広がってきていると聞きます。これまでの「グローバル化」一辺倒の風潮に反対する人たちが増えています。 国民経済の目的は国民の所得を増やすことにあるが、グローバル経済は国境を取り払い、グローバルな「誰か」の所得を最大化することを目指している。日本人が、グローバルな誰かの所得を最大化するために労働させられているのです。企業は海外に工場を移転し、製品をその国又は日本以外の第三国に輸出している。そこで得た利益も、配当として日本に還流できればいいが、為替規制や税金やらで殆ど日本に送金できない。これでは日本人は誰のために働いているのかわからなくなる。 国民の所得を増やす経済成長を実現することこそ国家の存在意義だ。財務省が目指すべきところは、国内の所得拡大であって、グローバル化ではないはずだ。 人間は結局のところ、国家の市民としてしか生きられず、「グローバル市民」にはなれない。グローバル選挙権でもあれば別だが、民主主義の根幹をなす選挙権はあくまで日本国内の話。 グローバル化(=デフレ)は格差を拡大し、民主主義を破壊するといわれる。 第一次大戦も第二次大戦も、イギリスやアメリカを中心とするグローバル化が進展した結果、高い失業率と格差が拡大したことが原因だった。 だからといって日本がジンバブエのようにハイパーインフレになるわけではないようですね。ジンバブエやギリシャは生産性が低く輸出するものがない経常収支赤字国。日本は貿易赤字でも海外からの利子配当が大幅黒字。家計が貯蓄できない分企業が内部留保を増やしているため日本の貯蓄率は下がっていないそう。だから絶対大丈夫というわけではありませんが。
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経済の仕組みを勉強する上でも、オススメしたい1冊。 「生産」「消費・投資」「所得」による説明が明解。 この「所得」と「雇用」を賃金の安い外国へ流出させるグローバル化の功罪がよくわかった。
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