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和歌と日本語 万葉集から新古今集まで の商品レビュー

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2024/02/26

「和歌と日本語 〔万葉集から新古今集まで〕」を詠んだ感想についての訂正の件 感想の中で、 《以下は蛇足
165頁〜167頁にわたって二首並べた歌の解説は左右が逆になってしまっているよ。》 と書いてしまったのだが、 出版社から以下のとおりの回答がありました。 《 「歌合」は、...

「和歌と日本語 〔万葉集から新古今集まで〕」を詠んだ感想についての訂正の件 感想の中で、 《以下は蛇足
165頁〜167頁にわたって二首並べた歌の解説は左右が逆になってしまっているよ。》 と書いてしまったのだが、 出版社から以下のとおりの回答がありました。 《 「歌合」は、和歌を詠む人を左右2組に分け、その詠まれた歌を一番ごとに比べ、優劣を競う競技的遊びであり、文芸批評でもあります。 歌合せの場で歌を詠みあげる披講(ひこう)は、「左方」を先に行います。 それで、左方の歌が先に載せられます。 ------------------------ すなわち、右から行を追っていく縦組みの書籍では、「左方」が右に表記される という結果になり、いわゆるページの左、右、とは別です。 ご参考になれば幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 》 ということで、左右が違っているという私の指摘は誤りでした。 お詫びして訂正させていただきます。 「和歌と日本語 〔万葉集から新古今集まで〕」(篠田治美)を読んだ。 
篠田さんの読み解くその景色はあくまでも美しく優雅でつまりは艶かしいのである。
しかし時に冷徹な視線で歌人の心の闇を切り取る。
ここまで深く読み込んでこその和歌の醍醐味なのであらう。 
例えばこうである。 
『照らし出されてくるものは、あらゆる夾雑物をはぎ取って見えてくるもの、物事の本質、人間存在の真実であろう。(中略)その真実を見つめ、それに対峙するとき、月は人間精神の明るさと勁さに感応して、一段と美しく明るく輝き始める。』(本文より)  
『春の闇は、純粋無垢な生命の充溢に導くもっとも原初的な感覚、嗅覚を全開にする。』(本文より)
 納得である。 
お気に入りを一首。
『おほぞらは梅のにほひに霞みつつくもりもはてぬ春の夜の月   (新古今集 藤原定家)』
 春の夜の物狂おしいなま温かさを想う。
やるな、定家。 
以下は蛇足
165頁〜167頁にわたって二首並べた歌の解説は左右が逆になってしまっているよ。 
228頁に『万葉の時代には色は四色、白、黒、緑、赤だった。』(本文より)とあるが、白、黒、青、赤の四色では。

Posted byブクログ