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名もなき花の の商品レビュー

3.1

20件のお客様レビュー

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2013/07/27

紅雲町珈琲屋こよみの三作目、主人公の周辺の事件が、生活の中での出来事として語られる。 明快な探偵物では無く、あくまでも日常の出来事てして、観察力の優れた珈琲豆と生活用品のお店の店主のお年寄りが、若い者顔負けの推理力と行動力で、謎を解明していく。 郷土史の発見にまつわるセッションを...

紅雲町珈琲屋こよみの三作目、主人公の周辺の事件が、生活の中での出来事として語られる。 明快な探偵物では無く、あくまでも日常の出来事てして、観察力の優れた珈琲豆と生活用品のお店の店主のお年寄りが、若い者顔負けの推理力と行動力で、謎を解明していく。 郷土史の発見にまつわるセッションを軸に、人間模様を浮き彫りにしていく。 またまた、主人公の苦悩が始まるが、持ち前の機転と勝負強さで解決していきます! 作家の優しさと、古き善き物が語られていて心温まる佳作です。

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2013/07/08

主人公の草さんに夢中で買いに走ったくらい。 最後まで引っ張った謎はともかく、相変わらず主人公は魅力的。 ミステリーというよりドラマとしてみたほうが、双方にとっていいかなとは思います。

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2013/07/08

図書館で借りる。私が知る限り最高齢の探偵役ということで、人生の酸いも甘いも知った女性の目線で語る物語は、爽快感より寂しさを感じる。共感は出来ないけど、しんみり人生ってこんなもんかしらと思う作品。

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2013/06/26

 題名の名もなき花の通り、ちっとも名前が覚えられなかった。次々人がちょろっと出てきてすぐに去っていくのでいったい何の話やったかと混乱した。初めの代替わりした社長と娘の話は最後につじつま合わせのように出てくるし、なんでやネンて感じ。仏像の話もなんだかなあ、そんなことで研究者が簡単に...

 題名の名もなき花の通り、ちっとも名前が覚えられなかった。次々人がちょろっと出てきてすぐに去っていくのでいったい何の話やったかと混乱した。初めの代替わりした社長と娘の話は最後につじつま合わせのように出てくるし、なんでやネンて感じ。仏像の話もなんだかなあ、そんなことで研究者が簡単にだまされるんですかと感じた。  草さんもとりまく人たちもいい人ばかり。いい人だって罪を犯してしまうんだなあ。当り前だけど。そして人一倍苦しむ。そこへぐいぐい首をつっこんでいく草さんて、なんだかすごい。

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2015/05/06
  • ネタバレ

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小蔵屋が好きなのに、 小蔵屋があんまりでてこなくて残念。 なので、最初のお話が一番好き。 人生はままならないことがたくさんあるのだと 思うけれど、 今回はちょっと、ビターだったなぁ。 お草さんのように70歳で、 元気でいられることは幸せなこと。 益々元気でいてほしいなぁ。

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2013/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

お草さんシリーズ3作目。 6編の連作短編。 円空仏に纏わる謎がベースにあり、小さな謎も挟まれていくという形。 今回も内容はなかなかにビターです。 季節が移り行くなかで、生活の中にほんのり彩りを加えてくれる「小蔵屋」の提案は読んでいてとても参考になります。 「ありがとうって言われるのはいいものですね」という一言の裏に隠された思いが胸を突きます。 老いの深まりに心を揺さぶられながらも真っ直ぐに向き合い、周りの人々に心を傷め、心を配るお草さんの姿をこれからも見続けて行きたいです。 今回メインだったあの二人の歩みが重なれば良いなと祈らずにはいられません。 ところで由紀乃さん絡みの時系列が相変わらず謎ですね。 2-3-1?

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2013/03/23

普段、小説は読まないのですが、ぱらぱらめくると面白そうだったので読んでみました。 雰囲気の軽い、読みやすい作品でした。楽しかったです。

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2013/03/15

+++ 北関東のとある地方都市の一角、観音さまが見下ろす街、紅雲町で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む気丈なおばあさん、杉浦草。人々を温かく見守り続ける彼女は、無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がきっかけで、街で起きた小さな事件の存在に気づいていく人気シリーズ第...

+++ 北関東のとある地方都市の一角、観音さまが見下ろす街、紅雲町で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む気丈なおばあさん、杉浦草。人々を温かく見守り続ける彼女は、無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がきっかけで、街で起きた小さな事件の存在に気づいていく人気シリーズ第三弾。今回は、お草さんが、コーヒーを仕入れるミトモ珈琲商会が、紅雲町のある街に出店を計画。ミトモでは、二代目の若手女性社長・令が紅雲町をリサーチしていた。珈琲豆の仕入れに不安を感じたお草さんは、懇意であるミトモ初代社長に相談へ行くが、社長になった娘の令と、彼女をサポートする井(い)との対応で、逆に三友から相談されてしまう(「長月、ひと雨ごとに」)。紅雲町の青果店に持ち上がった産地偽装問題を記事にしようと、意欲に燃えている新聞記者の萩尾。だが、事件の背景には、意外な事情があった。萩尾の元の雇い主で、お草さんのコーヒーの師匠であるレストラン「ポンヌフアン」であるバクサンこと寺田博三は、正義感が先行し、ややあぶなかったしい萩尾を心配して、青果店と同じ町に住むお草にお目付け役を依頼する(「霜月の虹」)。お草は、この事件を通して、草の友人である由紀乃のいとこのかつての夫で、萩尾の民俗学の師匠である勅使河原先生と、その娘の美容師・ミナホとも関わることになる。草から見る、萩尾とミナホの関係は、どこかギクシャクとした不思議な関係だった。そんななか、勅使河原先生に論文盗用の疑惑が持ちあがる。そして、論文盗用疑惑をきっかけに、三人の止まっていた時が動き出そうとしていた……。「萩を揺らす雨」でブレイクした著者が、お草さんと彼女をとりまく街の人々の生活を通して、四季を描きつつ、お草さんならではの機転と、ささやかな気配り、そして豊富な人生経験から、小さなトラブルを解決していく滋味あふれる短編連作小説集。 +++ ご近所のあれこれをあるときは親身になって、またあるときは自分の都合で解きほぐし明らかにするお草さんである。他人の問題は解決するものの、お草さん自身にも胸に抱え込んだものがあり、ときにふっと考え込んだりもする。そんな姿になおさら親しみが湧くのである。完璧人間ではないところが人間らしくて魅力的なのだ。今回も、勝手に息子のように思う萩尾から目が離せない。ますます小蔵屋にコーヒーを飲みに行きたくなる一冊である。

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2013/01/29

(No.13-6) 紅雲町シリーズです。 『最近の草の心配事。それはコーヒー豆を仕入れているミモト珈琲商会の社長交代の知らせ。前社長は会長に、その長女が新社長に就任したとの挨拶状が来たのだ。前社長は草を気に入って、小蔵屋がコーヒー豆と和食器の店に変わった当時からずっと特別に薄利...

(No.13-6) 紅雲町シリーズです。 『最近の草の心配事。それはコーヒー豆を仕入れているミモト珈琲商会の社長交代の知らせ。前社長は会長に、その長女が新社長に就任したとの挨拶状が来たのだ。前社長は草を気に入って、小蔵屋がコーヒー豆と和食器の店に変わった当時からずっと特別に薄利で豆を卸してくれていた。社長が交代したからには、今までと同じとは行かないだろう。 由紀乃のことも気になっていた。観劇や旅行が好きで、月に一度は美容院に行っていた由紀乃。今は美容院をやっている遠縁のミナホが時々来て髪を整えてくれているが、それにも遠慮がちだしほとんど家に閉じこもっている。外へ連れ出してあげたいが、草自身が年寄りなのに。 その上、草に珈琲の指導をしてくれたバクサンの店で以前アルバイトをしていた萩尾が難問を持ち込んできて・・・・。 しかも萩尾とミナホの間にも何か緊張関係がある様子。』 微妙な人間関係が絡まりあい、誰もがちょっと隠し事をしたり、悪意を持ったり、善意がすれ違ったりします。 草はいろいろ気をもみながらも、知ったことを自分の中だけに収めておくことがほとんど。だけどやっぱりこれだけは、と思うことは自分の時間を削ってでも行動します。そういう草が好きです。 芸者だった貴美路のことでは、草が調べて思いついたことで解決しました。草がしつこく調べなかったらどうなっていたか。 貴美路もきっと感謝しているだろうと思います。 連作短編の形をとりながら全体で流れる物語がある、というのは前二作と同じです。そしてやっぱりビターでしたが、何となくビター度が増えてる感じを受けました。静かだけどきつい。だけどそこが良かったです。 お草さんにはこれからも達者で小蔵屋を経営して欲しいな。

Posted byブクログ

2013/01/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズ三作目になったこの紅雲町珈琲屋物語。意外なことに、街中で起こるささやかな事件を追いかける地味なこのシリーズが人気らしい。といって、自分もシリーズを追いかけて読んでいるのだけれど、、、 北関東のとある町で、自宅を改装した古民家風のお店「小蔵屋」という珈琲豆と食器を商う店を営む「お草さん」が主人公。すでに70代の彼女が遭遇する心にひっかかる出来事が、たくさんの人々の人生模様を引き出していく。 いろんな人の忘れたい過去や、忘れられない過去が、お草さんの心配りと年齢を越えた行動力のおかげで、日に当たる場所へ引っ張り出されていく様子は、いささかおせっかいが過ぎるのではと気になるのだが、万事に自省的で控えめなお草さんの態度がそうとは思わせない。 今回は、15年前に近所の古寺から発見されたという「円空仏」を巡る人間模様が主題。一年の季節の流れに合わせて、ばらばらばに登場するご近所さんやその縁戚、知人などが次第に因縁めいた物語に結びついていくという手法。終盤にかけて、得られた手がかりにお草さん自身が懊悩する推理が重い。 今回は明るさよりは、いくつもの人間としての悲しみが散りばめられたストーリー展開。

Posted byブクログ