雪猫 の商品レビュー
猫の恩返し。 命を救われた猫が、救ってくれた少女に恋をして、というお話。 ある種のファンタジーなので、不思議もろもろになんで?と考えてはいけない。 常に猫視点であり、主人公タマオの心の内が人間のそれと異なる点が面白い。 猫にはこう見えているのかなと、想像も膨らむ。 文章は読みや...
猫の恩返し。 命を救われた猫が、救ってくれた少女に恋をして、というお話。 ある種のファンタジーなので、不思議もろもろになんで?と考えてはいけない。 常に猫視点であり、主人公タマオの心の内が人間のそれと異なる点が面白い。 猫にはこう見えているのかなと、想像も膨らむ。 文章は読みやすく、すっと入ってくる。1日で読めた。 猫好きにはもってこいの内容だが、結末は賛否両論ありそう。 なお、猫弁と同著者。 作中にちょっとした作品間リンクが見受けられた。
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心暖まる、ほのぼのかつ切ないファンタジーです。 1匹の白猫の産まれたところから最期までで、完結。最期に、細々とした事柄がきちんと回収されていて、完成度は高いんじゃないかな。 大山さんの猫目線のお話はどれも素敵ですね。
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白猫の客観的で冷静な視点が好きで色々考えさせられる発言もあってとても楽しめた。 特に白猫の考えの軸である"輝かしい過去とニーチェの言葉だけで未来なんて何とかなる"はネガティブに考える必要もなくて素敵な過去に幸せを感じて生きる手助けになると思もった。 あと読ん...
白猫の客観的で冷静な視点が好きで色々考えさせられる発言もあってとても楽しめた。 特に白猫の考えの軸である"輝かしい過去とニーチェの言葉だけで未来なんて何とかなる"はネガティブに考える必要もなくて素敵な過去に幸せを感じて生きる手助けになると思もった。 あと読んで自分なりの死生観みたいなのも浮かんだ。どうせ死んだなら残された人達のこれからも続く人生に"死者"として過去とともち寄り添っていってほしい、そう心から思える生き方をこれからもしていくつもりだ。 そして愛について、愛は関心を持つということ、舐めるということ、自分自身を受け入れるということ 優しさは"執着心"と自分への"愛"のバランスかな 以下好きな文 守るべき生き物とそうでない生物のさかいめ。 匂い消しは匂う。 お人好しは世の中を明るく見せる
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人を大切に思い愛する一途な白猫と黒猫の思いが交差する物語。 猫を飼っている私の心には、最後まで猫らしく考え行動した白猫の優しさがとても素敵だと思った。 またこんな素敵な本に出会いたい。
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哀しいものは美しい。 想像した風景はたしかに美しかった。 猫ってやさしい。 犬もやさしいけど猫のやさしさは そっとやさしい。 独自のルールさえ感じるほど。 なんだか猫のことがますます好きになった。 初読み作家さんでしたが当たりでした。 私の中ではずっと『タマオ』は『シ...
哀しいものは美しい。 想像した風景はたしかに美しかった。 猫ってやさしい。 犬もやさしいけど猫のやさしさは そっとやさしい。 独自のルールさえ感じるほど。 なんだか猫のことがますます好きになった。 初読み作家さんでしたが当たりでした。 私の中ではずっと『タマオ』は『シロ』でした。 なんか『タマオ』て似合わないんだもん。 哀しいけど読んでよかった一冊。
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猫の日にちなんで読んでみた本。思いほか読みやすく、ラストは「猫」らしいのかなと感じた。タマオにこんなにも愛されている理々子は幸せだろう。猫があるひとりの女性に恋をするという話…はファンタジーらしいが、タマオの愛し方が真っ直ぐで切なさが漂っていて、そこは人間にも通じるところもあるの...
猫の日にちなんで読んでみた本。思いほか読みやすく、ラストは「猫」らしいのかなと感じた。タマオにこんなにも愛されている理々子は幸せだろう。猫があるひとりの女性に恋をするという話…はファンタジーらしいが、タマオの愛し方が真っ直ぐで切なさが漂っていて、そこは人間にも通じるところもあるのだなとしみじみ。愛情を十分に受けている猫から人(飼い主)への愛を示すのかもしれないなと感じる読後。人間とは違う猫の発想が感じ取れる。「哀しいものは美しい」の文、幸せな未来を信じて、ただまっすぐに…の文が切ない中に光を感じさせる。
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『吾輩は猫である』から始まる、猫と人間の物語。 動物目線から見る人間という生き物は、さぞかしおもしろいものだろう。 この作品の主人公は真っ白な猫である。 黒いごみ袋に閉じ込められて捨てられていたところを、 一人の少女によって助けられ、 以来その少女の家で生活をさせてもらうように...
『吾輩は猫である』から始まる、猫と人間の物語。 動物目線から見る人間という生き物は、さぞかしおもしろいものだろう。 この作品の主人公は真っ白な猫である。 黒いごみ袋に閉じ込められて捨てられていたところを、 一人の少女によって助けられ、 以来その少女の家で生活をさせてもらうようになる。 名前は「シロ」と少女からは呼ばれたのに、 いつのまにか、「タマオ」と呼ばれるようになっていた。 「猫はタマに決まっています」と断言したお婆さんのせいである。 さてそのタマオは助けられたこともあり、 ご主人である少女が大好きだった。 少女の帰宅が遅いのが気になり、探しに行ったある夜、 怪しげな男につきまとわれた少女を助けようとして、 人間に変身してしまった。 もちろん、少女はタマオだとわからない。 タマオもどうしていいのかわからないという始末。 その様子をみていた近所のクロネコが 猫が人間に変身できるという秘密を教えてくれた。 ただし、エネルギーを使い果たすので、 自分の寿命をけずることになるんだよ、と。 タマオはそんな忠告もきにせず、 少女と同じ人間になれると喜び、なんどか変身をする。 そして、体力が消耗されていくことにきがついて・・・。 ご主人である少女を思う気持ちは 本当に純粋に伝わってくる作品だった。 一点のくもりもない真っ白な純愛。 そんな言葉がふさわしい猫の物語だった。 変身する猫がほんとうにいるのなら、あってみたいものだ。 うちの黒白ぶち猫にはそんな能力はないだろうし、 そこまでご主人である私を思ってはいないだろうなと思うから。
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人間に恋をしてしまった猫の物語。お読みになる前にの「彼はひとりの少女を愛しましたが、理由はたったひとつのできごとでした。心を奪うのに、数はいらないのです。」にやられた。
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「猫好きなら読むべし」的本。 もっとも好きならばこその考えもあるので やや評価が別れる部分もあるのも確か。 猫弁など他シリーズを先に読んでいる方が 更に楽しめるかも。
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猫視点のはなし。かわいい。こういうの読んでから猫に出会うとおまえもこういうこと考えてるのか?とじーっと観察してしまう。
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