ひとり達人のススメ の商品レビュー
「ひとり」には 覚悟から生まれた強さがある P52 「天然の無常」(寺田寅彦) P51 災害列島で生活してきたことが 日本人独自の精神性を育んだ P76 「陋巷(ろうこう)に死す」 (巷の片隅で人知れず 朽ち果てるように死んでいく) P77 (「本来無一物」ひいては「空」...
「ひとり」には 覚悟から生まれた強さがある P52 「天然の無常」(寺田寅彦) P51 災害列島で生活してきたことが 日本人独自の精神性を育んだ P76 「陋巷(ろうこう)に死す」 (巷の片隅で人知れず 朽ち果てるように死んでいく) P77 (「本来無一物」ひいては「空」という) 価値観を持つことが出来れば、 「死」への覚悟が深まり、 「死ぬことが怖い」ということも少なくなる P77 ひとりになることを 考えたり突き詰めたりすることは むしろ楽に人生を終えることに つながるのであり 最期に幸せな状況を手に入れる 生き方なのかもしれない P128 こつじきも、乞食も ひとりでいることの実験場、挑戦の場と いってもいいかもしれない P129 人の見えないところで 聖者の生活に入っている。 これが本来の聖だろう P131 ひとりでいることは 人間にとっての重要問題を 考える契機になる
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日本語の「ひとり」という言葉には、西洋文化の「個人」にはない様々な意味がある。 かつての「若衆宿」には個人を鍛え、自立した人間にするという側面があり、掟を破ると制裁を受けた。 その根底には、人間は飼い慣らさないと野生化し、殺し合いをしかねないという認識があった。だが、戦後の学...
日本語の「ひとり」という言葉には、西洋文化の「個人」にはない様々な意味がある。 かつての「若衆宿」には個人を鍛え、自立した人間にするという側面があり、掟を破ると制裁を受けた。 その根底には、人間は飼い慣らさないと野生化し、殺し合いをしかねないという認識があった。だが、戦後の学校教育は、この認識を捨てた。その結果が、今のいじめ問題に表れている。 日本で自殺者が多いのは日本の文化には自殺文化が内在しているからである。この自殺文化の背景には、次の2つがある。 ・「人間は生きて、やがて死ぬ」といった無常感 ・涅槃(ねはん)願望。すなわち、命の盛りをすぎれば、人生のサイクルに従って生命の火を燃え尽きさせたいという願望。 孤独死は不幸な最期なのか?「最期は陋巷(ろうこう)に死すでいいではないか」という考え方があった。巷の片隅で人知れず、朽ち果てるように死んでいくので構わないじゃないかというのである。 最後の最後まで死が不安で、生に執着することの方が惨めではないか。 団塊の世代にあるのは「死生観」のうち「生観」だけで、「死観」はないように見える。団塊の人々がこのままでいくと、死が目前に迫ったときに直面するのは恐怖や未練のみとなるはずである。 ひとりになれない人間は、絶えず他人と自分を比較せずにはいられない「比較地獄」、そして「嫉妬地獄」に陥る。こうした地獄に陥らないためにも、ひとりの時間は大切である。
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■ひとり達人 A.ひとりだからこそ、物事をじっくり考えられる。そして、考えて、考えて人間は独り立ちする。 だが戦後教育は、その最も大事なことをおろそかにした。すなわち横並び平等主義が、仲間内で群れる傾向を生み、ひとりでいるのを耐えがたくした。 B.ひとりになれない人間は、絶え...
■ひとり達人 A.ひとりだからこそ、物事をじっくり考えられる。そして、考えて、考えて人間は独り立ちする。 だが戦後教育は、その最も大事なことをおろそかにした。すなわち横並び平等主義が、仲間内で群れる傾向を生み、ひとりでいるのを耐えがたくした。 B.ひとりになれない人間は、絶えず他人と自分を比較せずにはいられない「比較地獄」、そして「嫉しっ妬と 地獄」に陥る。 こうした地獄に陥らないためにも、ひとりの時間は大切である。 C.今の世の中は、サッカーなどグループ競技への関心が高い。 一方、ひとりで高いレベルを目指す人間については、自分自身と重ねて受け止められないように見える。 これは、ひとりで戦うという生き方を、今の社会が忘れつつあるからかもしれない。
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西洋の個人や自己とは違う孤、ひとりという意識。恋とは孤悲のこと。ひとりとは考えること。ひとりで心を震わせること。ひとりになることを考えたり突き詰めたりすることが楽に人生を終えることにつながるという。
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