決定版！Vivaイタリア映画120選 の商品レビュー

吉岡芳子【著】

2013/07/16

50年代、60年代というイタリア映画の黄金期の作品を中心に120本を紹介したガイドブック。いわゆる芸術系作品が中心で、娯楽作品の比重は低い。
構成は次のようになっている。
1 ネオ・レアリズモの彼方に(郵便配達は二度ベルを鳴らす、揺れる大地ほか)
2 五〇年代、ネオ・レアリズモの変容(神の道化師フランチェスコ、イタリア旅行ほか)
3 六〇年代、イタリア映画の黄金時代(甘い生活、8 1/2ほか)
4 七〇、八〇年代、百花繚乱の才能(ベニスに死す、ルートヴィヒ神々の黄昏ほか)
5 九〇年代からゼロ年代へ、イタリア映画の現在(ボイス・オブ・ムーン、シェルタリング・スカイほか)
見開き２ページで１作品のあらすじと解説、ワンポイント知識のセットという構成。あらすじはネタばらしにならないように書かれており、解説もコンパクトに記述されている。文体が少し堅いのが気になるが、今見ることのできるイタリア映画のガイドとしては十分にその役目を果たしていると思われる。